何より愛しいその声が どうして聞こえないんだろう

いとしい音のねむる庭

itoshii oto no nemuru niwa

いとしい音のねむる庭
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×24
  • 萌4
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
5
得点
35
評価数
14件
平均
2.9 / 5
神率
7.1%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
シリーズ
ダリア文庫(小説・フロンティアワークス)
発売日
価格
¥602(税抜)  ¥650(税込)
ISBN
9784861348907

あらすじ

無口で人付き合いが苦手な椎は、ある日大学で一つ年上の千秋からルームシェアに誘われる。
初対面の上、明るく人なつこい彼は自分と正反対。
上手くいくわけない、と一度は断るが、強引に連れて行かれた家の広い庭が気に入り、同居を決める。
一緒に暮らすうち、面倒見がよく優しい千秋に戸惑いながらも惹かれていく椎。
しかし、誰にも言えない「秘密」を彼に見られてしまい――。

表題作いとしい音のねむる庭

千秋慈,受と同じ大学の2年生
駒津椎,無口な大学1年生

その他の収録作品

  • いとしい君とつくる庭
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数5

静かに淡々と進む

佐竹さん2作目。
前作が凄く好みの内容だったので、期待して購入。
柔らかい雰囲気の表紙と、興味をそそられるあらすじタイトル、相変わらず癖の少ない文章で読みやすいです。つるつる~っと素麺のようなのどごしの良さで、最後まで一気読みしました。

受と攻、それぞれに秘密を抱えながらの不思議な同居生活の描写が延々と続きますので、人によっては退屈に思われるかもしれないのですが、私は楽しめました。
秘密の中身もBLとしてはもう使い古された感があるにはありますが、安定した展開と言いますか、先が読める分安心して読める感じです。
ハラハラドキドキこの先どうなるの!? という作品も大好きですが、疲れてる時はこういった良い意味での展開見え見えに癒されます。

ただ少し勿体ないと思ったのは、タイトルにも入っている【庭】が何か重要なテーマになっているのかな……と期待していたのですが、結局最後までメインの付け合わせに過ぎず、折角の題材を生かし切れていなかったかなという感じ。
そういった面では物足りなさもあり、高評価とまではいきませんでしたが、全体としては無難に纏まっていて読みやすかったです。
続きと家族との確執についても、もう少し掘り下げて欲しかった。
特に義父の存在感が薄すぎて、受のトラウマと上手くリンクせずにんんん??? となりました。

挿絵もふんわりとした優しい絵柄で、この作品に合っていました。

1

恋愛不足

とてもよい作品だけど、BLとしてはちょっと物足りない感があるかな、という本でした。
人と付き合うことが苦手な大学生の椎(受け)が、ふとしたことから知り合った一学年上の千秋(攻め)にアパートを探していることを知られ、一緒に住まないかと誘われるという話です。

人見知りで人と付き合いたくない、ずっと1人でいたいと思っている受けが、よく知らない攻めと同居したり、すぐ破綻するかと思われた同居生活が長く続いたり、攻めに惹かれたり、そういう意外な展開にまったく無理がありませんでした。
でも受けが攻めとの同居に慣れるまでが長く、そのためのエピソードが多くて、読み応えはあるし読んでて楽しくはあるんだけどBL的な萌えがない。
そこに、受けの秘密のアルバイト描写が加わり、これがやっぱり萌えないものだから、もうちょっと早い時点での萌えが欲しかった気はします。

あと、受けのアルバイトの常連客が何かやらかすような、むしろ何かやらかさないと不自然なような伏線を貼っておいて結局何もない、というのが個人的に不快でした。ミスリード狙いのようなバイト仲間の思わせぶりな発言や描写も疑問。
それに、人と付き続き合いたくないという受けの設定なのに、客と楽しく話せるからそのバイトを辞めたくない、というのも疑問でした。攻めと距離を詰めていく描写が見たいのに、アレなバイト(詳細は伏せます)の常連客と楽しく時を過ごす描写は要らなかったと思う。
しかも、そんなに楽しく話してたのに、攻めのことを好きになった途端に客と時を過ごすのが苦痛になったとか…えええ、と思いました。

攻めに受けの秘密のアルバイトがバレるあたりからようやく恋愛的な要素が出てきて、それが約200ページの本編で150ページあたり。そこまでじっくりすぎたのに、急に燃え上がっちゃった印象がありました。受けの視点の話ですが、攻めの恋愛感情が読者に見えたらよかったな。

2

優しく温かい物語

佐竹さん2作目も楽しみにしていました!
個人的にお人好しでイケメン、グイグイくるけど優しい攻めのキャラがお気に入り。
受けに色々な設定があったのでこっちは普通の人かと思いきや、最後にエッ!?という展開があったのに驚きました。

基本的に受けがBL的に良い意味でめんどくさい?子。
一人で抱え込んでしまう体質なのですが、容姿や心優しい性格も手伝っていじらしく可愛く見えます。
そんな受けとほっとけないおせっかいな攻めが仲良くなっていくお話。

前作に比べハッとするような設定がたくさんあったのですが、もう少しそれらをまとめ切る尺が欲しかったかなーと思います。
ゆったり、穏やかに流れる文章や会話のやり取りの数々は前作同様好きだったので、これからの期待も込めて神評価で!

2

感動作を期待しましたが…

『星を手繰る』でデビューされた佐竹ガムさんの2冊目の作品。

主人公は、無口で人付き合いが苦手な大学生・椎(受け)。
ある日、同じ大学の1学年先輩・千秋(攻め)と知り合い、彼の誘いで彼とルームシェアを始めます。

親からの仕送りを断り、バイトをかけもちして生活費を稼ぐ椎。
ゲイ向け風俗店でも働いており、本番以外は経験済のようですが、性的描写は省かれています。

『自分が家族を壊した』という罪悪感とトラウマを抱える椎。
そんな彼が、明るく面倒見の良い千秋と生活を共にすることで少しずつ変わっていくという展開。
椎が千秋と食事したり、映画を見たり、千秋の家の庭いじりをしたり…といった日常描写がメインで、地味ながら温かな雰囲気の作品です。
※絡みは、最後に一度だけ。

ただ、椎の抱えるトラウマの描写については釈然としないものが残りました。
事件については、幼かった椎にとってはショックなものだったと思いますが、そんな椎に対して母親と義父はちゃんと心のケアをしてあげたのか?
特に義父は、大人になった椎が帰ってきたときも大した会話をしていないようだし、『優しい家族』とい続きう設定の割に描写が伴っていないような?
椎を可哀想な主人公に仕立てようとするあまり、周囲の人間の描写が疎かになっている気がしました。

また、椎の風俗店での客や同僚が何か仕掛けてくるのかと思いきや、特に何も起こらずフェードアウトしてしまったことにも拍子抜け。
客といるところを千秋に見られただけで耳が聞こえなくなる、という展開にも唐突さを感じてしまいました。

上記の展開や、客といる途中で気分が悪くなり仕事中断〜等のシーンのせいで、椎が周りに迷惑をかけてばかりの構ってちゃんに見えてしまうのが残念。
椎は『無口だけど素直な良い子』という設定のようですが、作中の言動からはあまり魅力を感じられませんでした。
年上の千秋に対する「お前」呼びにも違和感。

全体として、物語のキーである筈の『庭』も『家族のトラウマ』も、本の帯にある『君の声が聞こえない』設定も、どれもサラサラ〜と流れてしまい、やや単調な作品という印象です。

また、椎の心の再生と成長を描くからには、もっと椎の視界(聴界?)が開けて千秋以外の人間とも関わるようになっていくところも見てみたかったです。
ラストで家族との会話シーンが省かれ、千秋とばかり喋っているのが残念。

辛口ですみませんが、中立評価とさせていただきます。

7

丁寧に書かれた萌え

感情表現の薄い受が主人公。まだ大学生1年生なのに、他者との関わり持たずに生きていきたいと思っている。主人公の閉じた気持ちが丁寧に書かれていて切なくていい。
その主人公とふとした切っ掛けで知り合い、自宅への同居を提案する攻。彼は主人公と反対に1人が寂しいので同居人が欲しいと言う。主人公も彼の家が気に入り同居するのに同意する。この時点でもう運命的な出会いなのだなと感じて嬉しくなった。
ただ主人公の家族に対する罪悪感が大きな主題になっていて、どれだけの事があったのかと思ったらそれ程の事でもなくて拍子抜け。最後にガクッときてしまった。
同時収録の「いとしい君とつくる庭」は攻目線の短編。今後のあまあまの雰囲気を漂わせていて◎

3

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