きれいなものを汚してしまうのが、怖い。

狐火の夜

kitsunebi no yoru

狐火の夜
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
14
評価数
4件
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
シリーズ
プラチナ文庫(小説・プランタン出版)
発売日
価格
ISBN
9784829626146

あらすじ

大学生の皐は、図書館で厳めしい表情の男・木津根と出会って、どうしようもなく惹かれていく。
木津根もまた純真な皐に惹かれ、二人は恋人となった。
なのに、皐は彼のことを何も知らされない。
垣間見える不穏さを考えまいとして、木津根との関係に溺れる皐だったが、ある夜、彼の冷酷な顔を目の当たりにしてしまった。
そばにいてはいけない、違う世界で生きる人。そう思うのに──。

表題作狐火の夜

木津根芳雄,図書館で出会った男,42歳
神原皐,国文学科の大学4年生

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数1

タイトルと中身のギャップが良い

タイトルと攻めの名前(木津根=きづね)から、狐が出てくるモフモフファンタジーかと思いきや…?
幻想文学を研究する世間知らずな受けが、恋をすることで血生臭い現実世界の問題に直面し、その中で自身の愛を貫こうともがく…
そんなガッツリシリアスな作品でした。

主人公は、大学の国文科で小泉八雲の研究をする皐(受け)。
図書館でよく見かける木津根(攻め)という男と、民俗学の資料をきっかけに仲良くなり、やがて付き合い始めます。
会社経営をしているという木津根ですが、昼間から図書館にいる等、少し怪しい人物。
やがて、最近騒がれている暴力団組織の抗争に、木津根が関わっていることが分かり…
というような話。

木津根と連絡が取れなくなり、やがて木津根の敵に拉致され…と、否応なく抗争に巻き込まれる皐。
その中でも敵から情報を引き出そうとする等、芯の強さを見せます。
「できやしないもの…」
「あの人はあなたたちとは違うもの…」
等、水原作品の受け特有の女の子っぽい口調は相変わらずですが、今回の皐は敬語で話すシーンが多いため、さほど気になりませんでした。

その後、組織のゴタゴ続きタが片付いてすぐ皐と木津根が結ばれるのではなく、住む世界が違うと一旦は別れる展開にリアリティがあって良いなと思いました。
再会後の木津根が(健康体ではありますが)貧乏な暮らしをしている等、大団円とはいかないラストにもほのかな切なさがあり、なかなか好みの雰囲気の作品。
ここ最近の水原さんの作品の中ではこちらが一番引っかかりなく読めて良かったです。

5

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