人生まだ諦めていないクズ男と男運のない男

アケミちゃん

akemichan

アケミちゃん
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神12
  • 萌×217
  • 萌3
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

210

レビュー数
5
得点
139
評価数
34件
平均
4.1 / 5
神率
35.3%
著者
 
媒体
コミック
出版社
フロンティアワークス
シリーズ
Dariaコミックス(ダリアコミックス・フロンティアワークス)
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784861348839

あらすじ

前科持ちで、金の無心をしに田舎に戻ってきた蒼介は、家業のスナック「アケミ」で働く元同級生の静雄に再会する。
かつて、女顔をからかい、「アケミちゃん」と呼んでいた蒼介に苦い顔をする静雄。
しかし、エリート家族から絶縁を言い渡された蒼介は、手切れ金を親から受け取るまで、と静雄の家に居着いてしまう。
誰にも言えなかった蒼介の苦悩、初めて知る静雄の過去、お互いを知る時間は短く、蒼介の東京に帰る時は近づき――。

表題作アケミちゃん

鷹取蒼介、大学中退の前科者
静雄、スナックアケミの手伝い

同時収録作品青い影

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レビュー投稿数5

そんなクズについてかないで…

泥酔させてレイプした女から訴えられた前科者・蒼介は、田舎に戻ってきて、高校の同級生・静雄と再会する。

高校の頃、蒼介は静雄のことを親のスナックからアケミちゃんと呼んでバカにして親しくなかったのに、親から金をゆするために静雄の家に居候してるし、静雄の金でパチンコしてるし、もう”クズ”としか言いようがなく…
「訴えられたのは運が悪かったから」じゃなくて、犯した罪は罪で受け止めなきゃダメでしょ。

アケミちゃんこと静雄は、教師からレイプされても訴えず高校退学、入院した親を放っておけずに田舎に留まり、昼間は左官業・夜はスナックを経営する健気な子で…

蒼介は静雄を知っていくうちに真面目になろうとするけど、静雄は友達がいないから蒼介と一緒にいるのが楽しくなってくのもわかるけど、なんで静雄みたいな健気な子が親まで捨てて、クズな蒼介についていくのか納得できない!
だって事件は違っても、蒼介はレイプの加害者で、静雄はレイプの被害者でしょ。加害者の改悛がないまま、被害者が許して受け入れるみたいな設定が私にはダメでした。
静雄が幸せになってくれるのは嬉しいけど…スッキリしません。

続き
「青い影」
双子の兄が突然死んでしまった。兄とテニスでペアを組んでた同級生、兄と比べられるのが嫌でわざと変えようとしてる弟。二人の想いが切ない話でした。作者さん的には未完のようで、二人がどうなるか続きを読んでみたいです。

2

魔性な受け

が好きです。『ポルノグラファー』でも先生の魔性性にヤラレました。最近ありがちな絵柄という感じがしなくはないけれども、お話に漂ううら寂しい、薄暗い雰囲気が独特です。ついでに受けの色気が漏れまくってます。

中学の同級生モノ。鄙びた町から大学進学と同時に東京に出た医者の息子、蒼介。前科持ち。他方、母親が営むスナック「アケミ」を手伝うシズオ。蒼介が親との縁を切るために帰郷した際、二人は再会する。

それぞれ背負った過去の傷を、互いに慰め合うような関係にはすぐに堕ちないところがいい。結果そうなっていくように思わせておきながら、後日談を含めると実はとても初々しい二人だったりするところが好ましかったです。

誰しも生まれ育った環境に人生を左右され、人間関係のしがらみから解放されたくても、蒼介のように金で縁を切ろうなんて勇気はない。蒼介がシズオのところに転がり込んで心を入れ替えるまでの間、二人の間には確かな友情が芽生えていきます。その描写が良い味出してるんですよね。友情から恋情へ変わっていったんだな、っていう確認が一呼吸おいてからの「その後」でできるパターンに初めてしっくりきたお話でした続き

同時収録は「青い影」。高校生の双子と、テニス部でペアを組んでいた片われの同級生のお話。双子の身代わりモノほど切ないお話はありません。あとがきによると、本当はハッピーに終えたかったけれどもページ数の都合で叶わなかったそうなのですが、わたしはこの結末の方が余韻に繋がって好きでした。久々に読後、ちょっと引きずってた短編。

今後も期待の丸木戸先生です。

3

クズ男の可愛げ

前作『ポルノグラファー』がなかなかよかったので、今回も期待して読みました。
前作と似た昭和の香りのするノスタルジックな雰囲気と、地方のスナックの場末感がいい雰囲気でした。絵柄が合っているというのもあるんでしょうね。

ヤリサーで女の子をマワした挙句訴えられ、前科者になり大学も退学になった蒼介(攻め)。金持ちの実家に金を無心に来たところを追い出され、同級生・静雄(受け)が切り盛りしているスナックに転がり込むが…。


ろくでもない攻めと、ろくでもない人生を送ってきた受けが、再会してひょんなことから同居するようになり、心を通わせていくお話です。
BLの世界にはろくでもない攻めってたくさんいますが、この本の攻めは集団で女性に暴行かました挙句、訴えられて前科者になったという、到底好きになれないタイプのろくでなしです。その攻めは、大学を退学処分になり、貯金も尽きたので、金持ちの親に金を借りようと実家に戻ります。
でも世間体を気にして怒り狂った親は金を出してくれず、追い出されたところを、昔からかっていじめていた受けのところに転がり込みます。

もう、クズの中のクズ、と思うのです続きが、そのクズ男の中にある少しの良心を表現するのがうまい作家さんでして…。
昔、攻めは受けを、店の名前から「アケミちゃん」と呼んだり、母親の悪口を言ったり、男好きだと囃し立てたり、さんざんいじめていたのですが、悪意はなかったらしく、今になってそれを謝ります。その後も受けにセクハラする客を殴ったり、受けが打ち明けた過去の出来事を手放しに信じ、「相手をボッコボコにしてやりたい」と本気で怒ったり。クズなのに嫌い切れないキャラというか、「あの人にだっていいところはあるのよ…」的な、クズ男に惚れる女のような気持ちになりました。いや惚れはしませんけど。
なので、この攻めにコロッといっちゃう受けのこともすごく理解できました。クズなのに、なんでこんなクズに惚れるんだ、という疑問が起こらないのがすごいなぁと思いました。

ラストもよかったし、書き下ろしもすごくよかった。その後の2人の話を読んでみたいなぁ。願わくば攻めがクズになり、パチンコで金を使い切ったりしていませんように…。


ほかに一作だけ別の話が収録されていました。優秀だった双子の兄を亡くした弟の話。
何かにつけて優秀だった兄。亡くなった時も「逆だったらよかったのに」とか陰口を叩かれ、兄とテニス部でダブルスを組んでいた男には冷たくされ…なのに明るく振る舞い、兄と比べられても怒ったりしない弟がすごくいい奴でした。
兄とダブルスを組んでいた相手とのラブなのですが、ラブに行き着くまでに終わっちゃいました。残念。

4

まさに昭和メロドラマ

タイトルからして気になりまくっていたこの作品、とっても面白かったです!

閉鎖的な寂れた町のスナックが舞台というところや、まさかの攻めが前科持ちというトンデモ設定。
受けが稼いだ金でパチンコに行くわ、なんだかリアルすぎるクズ男設定が妙にハマる。

そんなクズ攻めと田舎の閉鎖空間で鬱屈した思いを抱える受けと暮らすうちに彼のことを愛しく思い始める展開はなかなか読ませます。
やはり丸木戸先生とても心理描写がお上手…!
最後の展開はおもわずウルっとしてしまいました。
二人が幸せになってよかった。

サブキャラである母親の春子がとてもいい味を出してました。
個人的にはポルノグラファーより好きだったかも。
今後の作品も楽しみにしています。

3

生き辛い田舎の片隅で…

丸木戸さん、『ポルノグラファー』がとても面白かったので
今回新刊買いさせていただきました!!

それなりに良い大学に入り、イベントサークルに入って
大学生活を謳歌していた蒼介は
飲み会で好きでも無い女とヤッたところ被害届を出され
まさかの前科持ちとなり大学も退学処分。
金も無くなり田舎の金持ちの親に用立ててもらおうと
帰って来たところ元同級生の静雄に偶然会い…。

アケミって、表紙の煙草を吸っている方の名前かと思ってたんですが
彼は静雄という名前がちゃんとあって、
静雄の祖母の代で始めたスナック名なのです。
静雄の母の春子は東京帰りの美人で店はたちまち繁盛し、
静雄が手伝いをしていた事から“アケミちゃん”とからかわれていたのです。
それもなんだか気の毒だな…という序盤ですが
何よりも蒼介のクズっぷりになんとも言えない気持ちに…;;
いくら運が悪かったとは言え、やった事は褒められたものではないし
反省等もするどころか親に金を出させる為に
家の恥になろうが知ったこっちゃねぇって根性がイヤ……。
静雄のお金でパチンコ打ったりとか…勘弁して…。
(ギャ続きンブル駄目なもんですみません)
私にとって好ましくないタイプなんですが
静雄の痛々しい過去を知ってしまい、
ビッチな母でも一人に出来なくて田舎にとどまっている現状に
どうにかしてやりたい気持ちがわいてくるという良いヤツでした。
自分の人生もやりなおしてみせるっていう前向きさが
タフというか図太いというか…ww
本当に静雄が若くから苦労している分常識人でひたむきで
レトロな雰囲気の人情ドラマ、考えさせられるものがありました。

…それにしても静雄の母の春子ときたら…!!!
元カレやら今カレがいすぎ!!!!ww
さすが東京帰りなだけあってしたたかで逞しくて
あれくらいじゃないとお店もやっていられないだろうなって思いましたww

『青い影』
非の打ちどころのない双子の兄が事故で亡くなって2年、
常に兄に比べられていた弟の葉は
いまだに先生にチクチク言われてしまうような
出席日数も怪しい高校三年生。
テニス部で兄と組んでいた真面目な佐原が
線香をあげさせてもらえないかと言ってきて…。

読切りではもったいない程のお話でした!!
佐原が実は兄を好きだったから
葉を見るのがツラかった気持ちもわかるし
顔をまともに見てもらえなかったから
つい「キスしてみれば?俺に」って言った葉にも共感してしまいました。
そのままハピエンとまでいかなくて苦しい!!!
続きをどうか…読ませていただけませんか…!!

漫画は小説に比べて心理描写の詳細がわかりづらい事も
間々あったりしそうですが(語弊があったらすみません)
丸木戸さんの作品は表情と間でとても伝わってきます。
早くも次のコミックスを読みたくて落ち着きません!!
またしても神寄りの萌×2で…!

7

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