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表題作性悪狐は夜に啼く

七宮北斗,建設会社の若社長で七宮家の御曹司,28歳
秋野,狐を使役する竹葉家に飼われていた化け狐

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  • あとがき

あらすじ

復讐に燃える狐の秋野は、怪我をして蹲っていた所を北斗に拾われる。仇とライバル関係にある彼を利用し、復讐を遂げようとするが…。

作品情報

作品名
性悪狐は夜に啼く
著者
渡海奈穂 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
シリーズ
恋狐の契り
発売日
ISBN
9784829626153
3.7

(11)

(2)

萌々

(4)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
41
評価数
11
平均
3.7 / 5
神率
18.2%

レビュー投稿数2

性悪狐に不憫萌

『恋狐の契り』のスピンオフで、
前作に悪役として登場した化け狐・秋野が主人公となる作品。
前作カプがかなりストーリーに絡んでくるため、前作から読まれることをオススメします。

受けとなる秋野は、狐使いの竹葉一族に仕えていた狐。
先代当主らに長年犯され、酷使されてきた恨みから、一族への復讐の機会を狙っています。

そんな秋野を拾ったのは、竹葉一族のライバル企業の若社長・北斗(攻め)。
狐使いでも何でもない普通の人間ですが、秋野が化け狐と知っても動じないばかりか、美人で気位の高い秋野を気に入り、自宅に住まわせようとする大物。
前作の闘いで負傷していた秋野は、怪我が治るまで彼の家にとどまることに。
年下なのに老獪で包容力のある北斗と過ごすうち、荒んだ心が徐々に癒やされ…
というような展開です。

美人なのに、過去の辛い体験のせいですっかり捻くれ、人間嫌いになってしまった秋野。
しかし、ツンデレで可愛らしい一面も。
竹葉一族に復讐してやる!と心に誓う一方で、狐の姿で北斗に撫で撫でされて気持ち良さそうにしている姿に和みました。

そんな秋野ですが、竹葉一族に対する積年の恨みはちょっとやそっとじゃ消えず。
前作攻め(竹葉家の現当主)と受けを襲うも返り討ちにされ再び傷を負う姿が痛々しく、同情してしまいます。
前作カプは、口では秋野に同情しつつも、傷ついた秋野に手を差し伸べてやることもしない偽善的な対応が目につき、
お互いしか見えていないバカップルぶりに若干イラッと。
北斗がそんな二人のダブスタぶりをバッサリ斬り、秋野を助ける展開にはスカッとしました。
経営者としての手腕や強かさを活かして前作攻めを牽制する姿がカッコよく、
ストーリーの鬱屈とした空気が、彼の飄々としたキャラクターのおかげでだいぶ緩和されていました。

秋野を無理やり囲うのではなく、あくまで自分が惚れて、そばにいてもらっている、という低姿勢も素敵で、
北斗に出会えたことでようやく幸せになれそうな秋野の姿にホッとできる結末。

二人のキャラクターは魅力的ですが、ストーリーとしては、復讐や一族の罪といったシリアスな題材のわりに大した問題解決もなく、ややモヤっとする内容。
設定が重いためモフモフファンタジーとしての甘さも控えめで、ちょっと中途半端な一冊かもしれません。

4

痛々しい。

前作を読んでないからなのか、秋野がとても不憫でなりません。 今までこの家にされた仕打ちを思うと、現当主・東吾が今の竹葉や理也のことを1番大切に思い守ろうとする態度にかなり腹が立ってきます。それくらい秋野の心の傷つき方が読んでて痛いんです。 なので北斗の東吾に対して上から目線の態度とか行動にちょっとスッキリ? 愛情は北斗があふれるくらい注いでくれるので、後は秋野の怒りが少しずつ減って、北斗と一緒に仕事面とかで思いっきり竹葉を潰しにかかれるようになればいいかなと。 

2

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