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表題作魔王様とボクの危うい日常

魔界から姿を消した魔王
アレンヴィータ・レオポナール,羽化前の淫魔

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

魔界から魔王が姿を消して百年近い歳月が流れ、その間に不穏な気配が魔界を覆ってしまう。 それを打開するためには、魔王に戻ってきてもらう必要がある。その説得役として選ばれたのは、 羽化前の淫魔のアレンだ。魔王の張った結界内に入れるのは羽化前の魔族だけだからだ。 重大な任務を与えられたアレンは、水鏡に映る魔王の姿にうっとりして……。

作品情報

作品名
魔王様とボクの危うい日常
著者
若月京子 
イラスト
こうじま奈月 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775525760
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

マスコット系受けに萌

『先生とオレの危うい日常』のスピンオフ。
前作と違い初めからファンタジー全開な世界観なので、こちらは最初からストーリーにすんなり入り込むことが出来ました。

名門淫魔一族に生まれながら、未だ羽化できず、小柄で子どものような容姿のアレン(受け)。
彼は、魔界から姿を消した魔王(攻め)を呼び戻す任務を与えられ人間界へ。
魔王と共に、魔界の秩序を乱す妖術使いを探すことに…という、ほのぼのファンタジーです。

アレンは、齢98歳にして未だ伴侶に巡り会えず、従って羽化できずにいる半人前の淫魔。
見た目の幼さをいじられるたびムキーッとなっていたり、
いつか筋骨逞しい淫魔に成長できることを夢見ていたりと、
明るく表情豊かなところが可愛らしいキャラクターです。

魔王は美麗な容姿に似合わず、二言目には「めんどくさい」が口癖のものぐさキャラ。
人間の女性との間に生まれた息子(前作受け)を大事にしている子煩悩パパでもあり、息子の恋人(前作攻め)とは険悪です。

こんな二人が妖術使いを退治する物語ですが、クライマックスのバトルまでの展開はかなり平和。
アレンが周囲に「ゆるキャラ」「ウリ坊」などと愛でられたり、
魔王様にプリンを食べさせてもらったり、水の膜(触手のようなもの)で愛撫されたり…と、とにかく可愛がられています。

クライマックスのバトル自体もかなりあっけなく終わってしまいますが、アレンが魔王に助けられるのではなく、魔王を守るため自分なりに考えて行動する展開は良かったです。

ラストには魔王がアレンに愛を告白して伴侶としますが、魔王のアレンに対する想いは作中の描写からは読み取れず、やや唐突感が。
アレンの力を認めていたり、可愛さに癒やされていたりする描写はありましたが、どちらかというとペットやマスコットキャラを愛でている感じで、そこに恋愛感情があるようには思えませんでした。

とは言え、可愛い受けがカッコいい攻めに甘やかされる図には萌があり、ライトに楽しめる一冊でした。

6

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