お稲荷さま、居候中

oinarisama isourouchu

お稲荷さま、居候中
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×27
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
3
得点
34
評価数
9件
平均
3.9 / 5
神率
11.1%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
シリーズ
ルビー文庫(小説・角川書店)
発売日
価格
¥620(税抜)  ¥670(税込)
ISBN
9784041045756

あらすじ

住み慣れた田舎を離れ、上京した霊感体質の彗太。だが、入居予定のマンションは妖でいっぱいだった! 襲われそうになったとき助けてくれたのは、幼馴染で密かに想いを寄せていたお稲荷さまの那智。御神木から東京に行き人間界を学んで来いと言われたらしく、なんと彗太は那智と、その弟分の稲荷・葵と同居をすることに! 楽しい日々を過ごす彗太だったが、ある日、那智が隠していた秘密を知って…。 クールで優しいお稲荷さまとラブラブ同居ライフ!

表題作お稲荷さま、居候中

那智、彗太の田舎の神社に仕える御先稲荷
藤村彗太、霊媒体質の高校生

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数3

狐のもふもふとぬいぐるみのふかふか

高校生の彗太(受け)はマンションに引っ越してきて早々妖に襲われますが、昔から仲良くしていた田舎の神社の御先稲荷の那智(攻め)に助けられます。那智は東京に遊学に来たので、しばらく家においてくれないかと頼みます。
1人で寂しかった彗太は大好きな那智がそばにいてくれると喜んで承知します。

彗太は霊媒体質で霊や妖が視えてしまい、その為に様々な霊がらみのトラブルに巻き込まれ、両親に疎まれてしまいます。でも彗太自身は本当に良い子で、自分のトラブルに巻き込まないよう友達を作ることもなく寂しく暮らしています。霊が視える体質をやめることもできるけど、そうすると那智も視えなくなってしまうから、辛くても視える道を選んでいつか那智のいる神社に帰りたいと思っています。

那智は狐の妖で、神社のご神木に仕える御先稲荷です。狐だった頃毛皮目当てで両親や兄弟を殺されたので、人間嫌いでしたが、無邪気に懐いてくる彗太のことを昔から見守っています。

那智の弟分の葵も押しかけてきて、一緒に3人の楽しい暮らしが始まります。途中で、引っ越してきた時に襲ってきた妖たち(化け狸ズ)とも仲直りして賑やかで楽しく暮らし続きていました。
でも実は、御神木は病気で後ひと月もない命だったのです。それと共に那智の命も。それを聞いた彗太は自分にも何かできないかと一生懸命考えます。

2人とも好き同士で、でも出会った時那智は大人で彗太は子供で、同じ土俵に立つには時間が必要でした。那智は意地っ張りな為、情けない姿を見せないようにするし、それをまだ理解できない彗太は早く大人になりたい、大人として扱ってほしいと願い、なかなか2人とも素直になれなかったけど、思ってもいなかった残り時間の少なさが2人を素直にしたんだと思います。
お互いの想いが伝わって良かった。

それにしても、あの両親は無いなあ。虐待する親はいるけど、田舎にいる時は家族仲良く可愛がっていた子供が、都会に引っ越してきてから急にトラブルに巻き込まれるようになったのなら都会であることが何かあるのではとか考えないのかな。今まで何も問題がなかったのに、急に面倒をかけない、自慢できる子供以外要らないみたいな考えになるなんて、ちょっと不自然に思うのですが。今まではトラブルが無かったから可愛がっていただけなのかしら。
それに、未必の殺意とはいえ死んでもいいって思うほど疎むなんて、ちょっとありえない。両親が離婚ってのはよくあるし、母親よりも女をとる人も確かにいると思うけど、殺そうとするよりは、せめて義理の母とか何か納得いく設定か、男にかまけてのほったらかしの方が説得力あったかも。

弟分の葵は可愛いけど空気が読めないちょっとアホな子だけど、御神木のことも那智のことも大好きな真っ直ぐなとてもいい子です。それと化け狸ズ。最初は彗太を襲おうとしたけれど、和解してからは、空気の読めない葵が暴走して邪魔しないようにさりげなく軌道修正してくれて、可愛いイラストも相まって、とかく暗くなりがちだった空気を明らく楽しく賑やかにしてくれる癒しになりました。

問題が解決してからは、那智がいない間の霊がらみや人の思念に当てられて具合の悪くなる彗太を守ってくれて、今まで寂しかった彗太が楽しく暮らしていけるよう見守ってくれる心強い仲間になりました。

これから、あの鬼の母親が彗太のことを忘れてくれて、楽しく暮らして目標の樹木医になれればいいのにと思います。
ただ、2人の寿命が違うのが気になる。最後まで幸せであることを願っています。

0

もふもふモコモコなファンタジー

昔から超霊感体質で、良いもの悪いもの問わず霊が見えていた彗太(受け)。そのことから親には疎まれ、唯一自分に優しくしてくれた故郷の神社のお稲荷さま・那智(攻め)に懐き、想いを寄せていた。しかし引越しで故郷を離れることになり、母から疎まれるあまり心霊マンションに1人暮らしさせられていた受けは、悪霊により生命の危機に。そのとき、故郷の山にいるはずの那智が現れ、助けてくれて…。


人ならざるものが見える受けと、御神木を祀った神社を守る稲荷神・攻めの話です。
まず受けの置かれている状況がかなりひどく、ネグレクトどころじゃなく悪意のある受けの母親にドン引き。それでも母を信じようとする受けはちょっと現実逃避キャラ?と思ってしまいましたが、悪霊にやられているところに大好きな稲荷神・攻めが現れます。
攻めは、主人である御神木さまに都会で社会勉強してくるよう言われた、と受けの家に同居することになります。そこに攻めの弟分のちみっこ稲荷神・葵まで乱入し、心霊マンションで悪霊に殺されかけていた受けの周りはいっぺんににぎやかに。

人間界の知識が皆無で、テレビや炊飯器に大騒ぎしたりする葵や、自分も続き知らないくせに知ったかぶりしてクールにふるまう攻めが、いい感じに笑えました。でもにぎやかな日々に、少しずつ影が忍び寄ってくるのにそわそわ。詳細はあとで明かされるのですが、攻めの消失がかかっていたり、人知の届かないかなりヘビーな問題で、最後までどうなるのか心配でした。
攻めは受けに心配させないように事情を隠しているんだけど、ナチュラルに隠し事のできない葵や、悪霊の成れの果てである子ダヌキたちにバラされて、受けに事情が筒抜けなのが面白いし、作者さん上手いなぁと思いました。

大好きな攻めのそばにいるために、樹木医の資格を取る勉強をしたり、自分にできることを探して実行する受けがとても頑張り屋でいじらしくて好感が持てました。
攻めも、受けが大好きなのに、負担をかけないよう気持ちを隠し、また心配をかけたくない男心で問題を隠し、焦れったいけど理解できるキャラでした。真紅の直垂に白髪、狐耳に狐尻尾というビジュアルも素敵。
小さい頃から知っている稲荷神様と人間の子、という組み合わせのエッチがまた萌えました。エッチのときだけちょい悪っぽくなる攻めがかなりツボだったし、受けは健気だし、好みのエッチシーンでした。

ただ受けの家庭の問題がなんら片付かないまま終わったのが少々納得いかなかったです。母親は受けがすぐ死ぬと思ってるんだろうに、なかなか死なないし、そのうちずっと家賃を払うのが馬鹿らしくなってきて問題が起きると思う。解決しないまでも、さわりだけでも触れられていたらよかったな。
それこそ悪いところを治せる攻めのお札を使って、「性格」とか書いたお札を母親に貼り付けておいたらどうだろう。(笑)

3

カッコよくて可愛いお稲荷さまに萌

「ケモミミもふもふ」「かっこいい攻」をお題に書かれたという本作。
ケモミミファンタジーの設定を活かした小ネタが随所に散りばめられており、最初から最後まで楽しい一冊でした。

主人公は霊感体質の高校生・彗太(受け)。
入居先のマンションで妖怪たちに襲われたところを、故郷の神社のお稲荷さま・那智(攻め)に助けられます。

那智は彗太の3歳の頃からの知り合いで、片想いの相手。
神社に仕える那智ですが、人間界について学ぶため東京に遊学。
弟分の稲荷・葵と共に、しばらく彗太の家に居候することに…という展開です。

彗太は昔からとにかく那智のことが大好き。
普段は大人しいですが、那智の姿が見えないと思い余って池に飛び込む(そして那智に助けられる)等、怖いもの知らずな一面も。
相手は人外とは言え同性なので、想いを打ち明けることは控えていますが、
将来は樹木医として、那智のいる神社のご神木様を助けたいと思っている…
そんな健気で可愛らしい人物です。

そんな彗太を可愛がる那智は、彗太にとっては憧れのお兄さんですが、意外と抜けたところもあるお茶目なキャラクター。
炊飯器続きが何なのか分かっていないのに知ったかぶりしたり、
彗太と一緒に洋装で歩くため影でウォーキングの練習をしていたり、
彗太の前で精一杯カッコつけてる姿に萌がありました。
興奮するとキツネ耳をピンと立てたり、尻尾で床をペシペシ叩いたりするのも可愛く、彗太への愛がそこここで伝わってくるのが良かったです。

そうした那智の可愛い一面を、悪気なく逐一バラしてしまう弟分・葵も非常に良いキャラ。 
「『だんこん』として参ります」等、外国人でもないのに度々日本語を間違っているのも面白く、マスコットキャラのような可愛さがありました。

こんなお稲荷さまたちとの異文化交流の日々や、
ぬいぐるみに姿を変えた化け狸たちとのモフモフバトル等、
ほのぼのしたエピソードを経て、後半はシリアスな展開へ。

ご神木様と那智が存続の危機に瀕するも、彗太たちの頑張りによって力を取り戻す展開は、王道とは言え感動的。
人間嫌いの那智が彗太にだけはベタ惚れという設定も、幼少期からの彗太の可愛さやいじらしさが丁寧に描かれているため納得できるものでした。

ただ、彗太の母親が彗太に冷たすぎる上、和解もない点や、
彗太が普通の人間と仲良くしているシーンがほとんどない点は気になりました。
霊感体質とは言え、そこまで彗太を寂しい境遇にする意味はあったのかな?と。

しかし全体としては、ケモミミファンタジー+年の差幼なじみモノとしての萌が詰まっており、オススメな一冊です。

5

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