• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作淫紋の贄

十王楸,咒禁師,陸上翡翠,外法使い モブ
林西時雨,巫

あらすじ

破壊や殺戮を請け負う外法使いが集う村で、巫として暮らす時雨。
お方様の命で高名な咒禁師・楸に近づくが、
記憶喪失を装った時雨を自宅に住まわせてくれた剛胆な楸のそばは温かく、しだいに惹かれていった。
しかしそんな矢先、村に連れ戻された時雨は、
眷属に力を与えるためと雄に隷属する淫紋をつけられ、男どもに蹂躙されてしまう。
楸を想い心は抗えど、快楽に呑まれ男の性を貪欲に享受する躰──。
そして淫らな業を身に宿したまま、楸のもとに戻され…!?

作品情報

作品名
淫紋の贄
著者
和泉桂 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796409100
3.2

(30)

(9)

萌々

(6)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
6
得点
87
評価数
30
平均
3.2 / 5
神率
30%

レビュー投稿数6

エロMAX

これ表紙もすごいけど中身もすごいです。和泉先生商業作品の中でも最大級のエロさ。しかも攻めとのHよりモブ姦がテーマで、物語中盤の可憐な強気受けが邪悪な男達に陵辱されまくるシーンが間違いなく先生が1番書きたかった部分だと思います。なので耐性のない姐さんは回れ右の作品です。

受けの「らめぇ」とか「きもちいい…れす」みたいなセリフは男性向けエロみたいな感じですが、その前後のストーリーやシチュエーションでどうしてそうなったかというのが丁寧に書かれているのでよりエロい感じです。これは2016年作で比較的新しいですが、最近のBLでここまで突き抜けるエロを書いてくれる作家は貴重な存在です。

明治という時代設定で場所も長野→東京→大阪と移動し、攻めの職業も妖を駆除する呪禁師という事で、レトロで不気味でエロティックな雰囲気がたまらなかったです。淫紋の設定もエロいしそれが解けてからも淫乱気味の受けが恥じらって攻めとのH後に泣いちゃう所が可愛かった。陵辱は受けますが最後は受けは好きな男を手に入れ幸せになります。受けが巫子という神聖な立場から堕とされて一変して淫らになるのが見どころです。

笠井あゆみ先生のイラストがまた素晴らしい。こんなにエロい話の挿し絵をこんなに耽美に描けるのは先生しかいません。美しい敵のラスボスのスピンオフも読んでみたい。その場合攻めはあの忠犬みたいな腹心の部下なんだろうな。

3

続編をぜひとも出していただきたいです

和泉さんに笠井さんの挿絵。ときたら買わずにいられようか!という事で購入。内容は、というと。



殺戮や破壊といった行為を、彼らの持つ術によって請け負う外法使い。彼らの長・陸上によって両親を殺された挙句体の弱い妹を人質に取られ、自身の想いとは裏腹にそこで陸上に仕え、巫として暮らす時雨(受け)。
ある日陸上の命を受け、咒禁師・楸に近づく時雨ですが…。

というお話。

時雨が健気さんなんです。平気で殺生を繰り返す陸上や外法使いたちを嫌悪しながらも、妹のために体を張って行動する。けれど、自分の意見もきちんと持つ、なかなか男前な性格の受けさんでカッコいい。

一方の楸。
咒禁師としての腕は一流で、物の怪やらなんやらをあっさり倒してしまう。出会った当時、身元のはっきりしない時雨のために一生懸命手を尽くしたり、時雨に心を奪われた後は時雨のために戦う彼は文句なくカッコいい。
ただ、楸と陸上の過去が少し書かれているのですが、そのころの楸は、決して「いいやつ」ではなかった。傲慢だし、身勝手な感じすら受けました。その彼が、ここまで包容力のあるナイスガイになったのは、何かきっかけがあったのか…。

そして、陸上。
本編では『敵』認定されていますが、過去のトラウマが陸上をああいう風に変えてしまったのではないか、とも読み取れて、切ない気持ちになりました。
美しいビジュアルに、外法使いとしてずば抜けた力を持つ陸上。『魔道』へと堕ちてしまった彼が、主人公の二人を食っちゃってる感が半端なかった。腹心の部下の陣との関係も気になるし、楸と陸上との戦いも結末を迎えていない感じだし、ぜひとも続編を書いていただきたいなと。

時雨を快楽で支配しようとする陸上なので、作中で時雨は攻めの楸だけではなく陸上にも抱かれてしまってますし、陸上の部下のモブさんたちにも無理やりされています。寝取られやモブレが満載です。苦手な方はご注意を。

笠井さんの挿絵は今回も素晴らしかった。きれいだし、イメージにぴったり。
けどけど、私は言いたい!なぜ、こんなにもエロエロしい表紙なんでしょうか…。

陸上によって快楽に抗えない体にされてしまう時雨、というストーリー展開なので内容はかなりエロいです。半分くらいは服を着てないんじゃないでしょうか。
でもだからといって、表紙がこんなに肌色率高い絵柄でなくてもいいんじゃないかなあ。リアル書店ではレジまで持って行きづらいです。

笠井さんの一存で決まることではないと思うので出版社さんや和泉さんの意向も含まれていると思いますが、ぜひともお偉いさんにはご一考いただきたい。笠井さんはチラリズムでそこはかとない色香を描かれる稀有な絵師さんだと思うので、その才能を如何なく発揮できる絵柄をお願いします。

16

明治設定 咒禁師と外法使いの争いに巻き込まれた受け

笠井先生おっかけでGET。この表紙、相変わらず先生絶好調。
カラー口絵はガッシュさんだから?無し。
ブックカバーかければ 安心して開けていただいて と思ってたら
中の挿絵の最後が凄かった。どうやってこんな構図が描けるのか・・
アシさん二人ぐらいに絡んでみてもらってるのかなあ 
と勝手に想像すると笑えてしょうがない。先生すいません。

時代設定は明治35年だそう。クライマックスは大阪天王寺公園での博覧会が舞台。
受けさんの住んでるところは木曽、攻めさんは帝都。
敵役は 攻めさんの幼馴染で破壊を好む美貌の異能者、化け物、魔性(ひでー)。
二人の争いに 受けさん巻き込まれたという感じがします。
争いに決定的な決着はつかずに終わるので ひょっとして続きあるかな?

攻めも敵役もなんとなく理解できるのですが、受けの印象が今一つまとまらず
中立よりの萌どまり。
斎王の末裔でプライド高いのと、つけつけ言いたい放題いうのと、
妹のために健気に頑張ろうとするのと、淫紋つけられちゃってからは
やや舌足らずな淫乱の図と。。。うーん。プライド高くつけつけ言いたい放題まで
なら 好きだったんだけど。

もし続きあるなら 他のレビューにあるように 敵役とその忠犬の話も
読みたいです!

4

脇キャラが気になる

巫として暮らす時雨が妹を助けるために、陸上(外法使い)の命に従って、楸(咒禁師)に近づきます。
時雨は相反する力を持つ陸上と楸の力をため込む器として利用されるのですが、陸上に付けられた淫紋のせいで発情すると驚くほど淫乱になります。

その時に時雨が呂律の回らないしゃべり方になるのですが、その口調とか幼稚な言い回しがちょっと苦手でした・・・(苦笑)
個人的に、普段のちょっと強気な時雨の方が好みです。

設定は嫌いではないのですが、全体的に難しい漢字(読みにくい)も多かったので慣れるまで大変でした。
あと、敵キャラの陸上と陣のキャラの方が気になります。

3

物語としては面白いのに、受を思うとちょっと辛い……

面白かった。
面白かったんですが、いまいち萌えない。

いつも言ってることですが、
やっぱり愛の無いエロは辛い……
心の無いも辛い。

それとね、今回はどうもカップリングに納得いかないというか……
先出の方も書いていらっしゃるように、
純粋に楸と時雨の恋物語に読めない。
どうも時雨が、楸と陸上の関係の添え物のように感じてしまい。

それと、前に読んだ漫画の方でも感じたのですが、
受けの描写が、男性向けっぽい。
や、男性向けのエロいのって読んだことないので、
全くの偏見なのかもしれませんが、
これ、男である必要あるかな?と読みながら思ってしまいましたよ。
まあBLですから、必然性といえばそこだけなのかなと。
良くも悪くも、最近この辺の線引きも曖昧になってきたのでしょうかね?

物語としては面白いと思うんですよ。
咒禁師と外法使いの対立とか、その力は互いに相容れないのに、
齋王の血を引き巫女でもある時雨が、
その両方を、器としてそれぞれに与えられるとか。
最後の楸と陸上の対決はもう少し盛り上がりが欲しい所でしたが。
(陸上があっさりやられすぎ⁉︎)

たぶん私の和泉さん初読み作品。
時代設定のせいなのか、漢字難しいし、
意味の分からない言葉が多くて、調べつつ読破。
そこは自分的には面白かった。
それとキャラの名前が時雨以外読めなくて勝手に読み仮名ふってた……orz

評価としては趣味じゃないに近いのですが、
設定とか物語としては面白かったので「中立」で。

4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP