はきだめと鶴

hakidame to tsuru

はきだめと鶴
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神28
  • 萌×222
  • 萌12
  • 中立6
  • しゅみじゃない7

87

レビュー数
7
得点
270
評価数
75件
平均
3.8 / 5
神率
37.3%
著者
 
媒体
コミック
出版社
竹書房
シリーズ
バンブーコミックス Qpaコレクション(コミック・竹書房)
発売日
価格
¥680(税抜)  ¥734(税込)
ISBN
9784801956674

あらすじ

映画館でバイトとして働く、元AV男優の澄川螢、35歳、フリーター。
澄んだ川に蛍だなんてうすら寒い冗談の様な名前に、〝綺麗〟なんて言葉とは相容れない至極どうしようもなく堕ちた人生。

毎週日曜日のレイトショー、螢の働く映画館にやって来ては螢のことを「ほたるさん」と呼びやたらと懐いてくる一回りも年下の男・岡崎準太に〝綺麗〟だの〝一目惚れ〟だのと言われつい口を衝いて出た言葉……。

「僕ね、今の映画館でバイトする前はゲイビに出てたの バリネコでハードなやつ」

綺麗だなんて 何も知らないくせに 馬鹿馬鹿しい――。

表題作はきだめと鶴

岡崎準太・サラリーマン・23歳
澄川螢 元ゲイビ男優・フリーター・35歳

その他の収録作品

  • 雀の千声 鶴の一声

評価・レビューする

レビュー投稿数7

泣きたい人には良い

若気の至りで親に敷かれたレールを踏み外した美人な受(今は外見年齢不詳の35歳アルバイト)が、ヤクザに拾われたり壮絶な過去を実は持っていて…というお話。

全編にわたって薄暗いというかノスタルジックというか、な雰囲気なので、そういうのが苦手な人はだめかもしれません。

私はちょうどシリアスで泣ける作品を探していたので、試し読みでこれはと思って読んだら大当たりでした。
凪良ゆう先生のシリアスなほうの小説が好きな人は好きかと思います。

不幸な人生でも「自分で選んできたから後悔はしていない」という受けと、そのくせ全てを諦めたような諦観と、それを受け入れるほど包容力はないけど、受の本音や感情を真っ直ぐな言葉で引き出す攻めがよかったです。
どれだけ不幸でも「あなたは生きてきた」という言葉で受けと一緒に泣きました。

子供のまま大人になったような純粋な中身のまま裏切られ騙されて、それなのに受けは一度も死のうとはしていないんですよね。
いつだって怖がってはいたけど幸せになりたいという思いは心のどこかにあったんだと思います。

切なくて派手な見せ場もない淡々とした印象だけど、続きノスタルジックなラストで小さな幸せが見つけられてよかった。
書き下ろしも可愛かったです。

4

よくある話です。それだけによくまとまっていると思うが…

35歳なのがリアル。きれいな人でも容姿の衰えを実感する年齢。

「ペットぐらいにしか思われてないことも分かってた」
「いつか捨てられても思い出があれば生きていけると思っていた。でも、それだけで生きるには人生は長すぎる」
と考える気持ちは非常によくわかる。

螢の言う覚悟は酷い目に遭うことより、この終わりに対する覚悟だと思う。

準太は「生きていくことに何の疑問も持たなかったんでしょう」と言うが…
このタイプは、自分が寿命まで生きると思っていないのでは。

まあそうではなく「誰かの鶴になりたい」と思う人なので、はきだめ「と」鶴なわけだが。

よくある話です。それだけによくまとまっていると思うが、
攻め→受けの強力な矢印の根拠がわからないことは引っ掛かる。
本当に一目惚れだけで?あんなに?

2

まぁ万人受け?

こちらで発売前から気になっていた作品でした。
元AV男優の受と、好青年の攻のお話。

絵は結構好みで、表紙の絵が大丈夫なら、大丈夫かなと思います。
エロさでいうと、まぁまぁありました。

私自身、ストーリー重視なので、こちらのストーリーはあまり好きになれませんでした。
まず、好青年が一目惚れをしたところから始まり、まぁすぐに始めちゃいます。

その関係をズルズル引きずりつつ、受の過去が明らかになり…という感じのストーリーです。

正直、顔で惹かれたのかな?という感じで、あまりこれといった萌はなかったです。

1

35歳で若い彼氏ができました、という話

35歳の元ゲイビ男優の受けが、23歳のノンケサラリーマンに惚れられて口説かれて落ちちゃう話です。

そう書くとほのぼの可愛いお話のように思えますが、とにかく受けのこれまでの人生が痛い…。18歳で家出し、ホストになり、ヤクザの愛人になり、ゲイビ男優に。そして背負わされた借金を返し終えた今は、映画館のスタッフを含めたバイト暮らし。
そんな受けの前に現れたのが、一回り年下の攻め。忘れ物を届けてくれた受けに一目惚れし、告白。男と寝るのに抵抗のない人生を送ってきた受けが一晩付き合って、そのままセフレっぽい関係に。

恋愛上は、受けがこれまでの生活を露悪的に語り、それを攻めが受け入れて結ばれるまでの話なのですが、あいまにぶっ込まれる受けの愛人時代〜ゲイビ時代の描写が痛かった。気の毒すぎるし、サングラスのヤクザひどすぎる。最初は受けに想いを寄せているとか執着してるとかで萌えキャラかな、と思ったけどとんでもなかったです。ついた嘘を組長に知られて消されてしまえ、と思います。
受けは気の毒ではあるけれど、18歳のときに勉強しかない生活から逃げてホストになり、酒浸りのつらいホスト生活から逃げて愛続き人になり…という流され人生で、なのにゲイビ男優に落とされた時だけは逃げずに勤め上げたのは何でや、と思いました。今こそ逃げるべきでしょうよ…。

納得のいかない展開や、ムカつく展開はありつつも、読みごたえのある作品ではありました。攻めはちょっと頼りないけどいい男でした。でも萌えたかと言えば萌えなかったな…。

1

受けが男前すぎました

初読みの作家さまですが、ちるちるさんの作家インタビューでお見掛けして、面白そうだなと思って購入してみました。



ゲイビ男優をしていた男が、若いナイスガイな男の子に言い寄られて、はじめは身体だけの関係のつもりが気持ちまでがっつり持ってかれちゃった話。

と、一言で言うとそういう話なんですが。

受けの螢がね、男前でした。
親の敷いたレールに反抗して家出して、ホストに。
そしてヤクザの親分に見初められ、愛人になり。
けれど親分さんの腹心の部下に嵌められ、ゲイビ男優として売られてしまう。
そこで出会った男にも裏切られ。

若さゆえに行き先を過り、そしてどん底まで落ちて。かなりヘビーな過去で、もしかしたら苦手な方もいらっしゃるかも。
けれど、それを人のせいにはせず自分で尻をぬぐおうと体を張る螢がとても男前で素敵でした。個人的にあまりに悲惨な過去話ってあまり好きではないのですが、螢の男気にあてられあまり気にならなかった。

そして、親分さんと見に行った映画のチケットの半券を捨てられずに持っているところが健気で泣けた。
健気なのだけれど、それだけではない。そ続きんな螢がツボに入りまくりでした。
最後、映画のチケットの半券が増えていて、良かったなあとしみじみ。

美しいビジュアルが彼をどん底に突き落としたけれど、でも、その美しさゆえに岡崎くんとも出会えたわけで。

岡崎くんも、螢の過去のすべてを知って、なお受け入れようとする懐の広いナイスガイでした。一心に螢を求める、わんこの鑑のような攻めくんでした。

螢を囲っていたヤクザの親分。
親分さんの腹心の部下の波柴さん。
どうしても螢サイドから見てしまうのでひどい奴だと思ってしまいがちなのだけれど、彼らの立場に立ってみると、ああいう行動をとってしまったのも仕方がなかったのかな、と。
波柴さんに至っては螢への執着心から来た行動だったわけで、ある意味彼も螢に取りつかれてしまった哀れな男だったんだなと思うのです。

螢の回想から、少しずつ見えてくる彼の過去。
ストーリー展開がお上手で、彼の心をかたくなにしている過去がいったいどんなものだったのか気になり、ページを捲る手が止められませんでした。

『はきだめ「に」鶴」』ではなくて、『はきだめ「と」鶴』というタイトルも素敵だなと思ったりしました。

キタハラさんの、ちょっと気怠げな絵柄が、ちょっと病んでて哀しいストーリーによくあっていて、それがまた萌えをアップさせてました。
初読みの作家さまでしたが、ほかの作品も読んでみようと思います。

6

過去が重かった…

ハッピーエンドのはずなのに、後に引く重さに凹んでます。
1度目に読んだ時は先へ先へとページを捲る手が止まらなかったのですが、最後まで読んで内容を知ってしまうと読み返すのがシンドくて2度目は休憩しながら読む状態でした。

1冊のうち占める割合が多いのが受けの過去や過去に纏わる人との絡みです。
その過去が救いようがなくて重い…。

キッカケは若さゆえの息苦しさに家を飛び出しただけ。
そこから始まる不幸の連鎖と、堕ちてく姿に気分が沈みます。
ヤクザの組長の目に留まり囲われてた過去。必要とされることに喜びを感じ純粋に組長に心を寄せてる健気さにキュンとする。でもキラキラした恋する顔の眩しさは転落の始まりで、読み返した時に幸せそうな顔を見ると遣る瀬無い気分になりました。。。

そして組長と受けを繋ぐ組長の側近の存在。組長には嘘を吹き込んで、受けには借金を背負わせてゲイビへ放り込み。受けのキラキラした眩しい顔にいつしか無自覚な愛情を持つのと同時に、壊してやりたい衝動に惑わされたのかな。。。泣いて抵抗する姿がいたたまれない(; ω ; )
見た目の小綺麗だったのが裏目に出て、監督続きや男優に良いように扱われ、最終的には監督の家でヤられてたのを盗撮され裏で売られ…。ふと気付けば堕ちるとこまで堕ちて、人にも自分にも期待するのを諦めて淡々としてる現在の姿が痛々しいです。

攻めはなんでもそこそここなし、普通に真っ当な道を歩んできた青年。
ワンコ系で受けのことが好きで好きで好きで。
受けの暗くて重い話に対して攻めが純粋ワンコ系なら重苦しさを吹き飛ばしてハッピーエンドへ向かわせてくれる存在になるはずなんだけど、攻めは存在感も明るさも弱すぎるよ…。まっすぐなワンコ攻めなのに画面が明るくならないのは何故だーーーー!!吹き飛ばす明るさプリーズ!!(੭ ˃̣̣̥ ω˂̣̣̥)੭ु⁾⁾

私はこの重苦しさに潰され凹んでしまったので、評価は萌え寄りの中立か・中立寄りの萌えか、という感じです(>人<;)

9

幸せになれて良かった。゚(゚´ω`゚)゚。

不幸な人生を生きてきてなんだか諦め気味な受けが、攻めと出会う事によりやっと人並みの幸せを手に入れる事が出来るというお話です。普段、割とコメディ調の物を好んで読んでいるので、とても重くて辛かった…。

映画館でバイトとして働く澄川(受け)が、客として映画館に通っている岡崎(攻め)に告白され、関係を持ち出した現在から過去編、そしてまた現在と続きます。
が、しかし、過去編がとにかく辛いのです。居場所の無い実家から飛び出す、ホスト→組長の愛人→捨てられ騙されてAV男優→やっと借金を返してボロアパートに住みながらフリーター、そんな感じで読んでいて辛すぎる…。(ノД`) 途中で何度も「もう、止めてあげてー!」と叫びたくなりました。

そんな不幸のオンパレードだった澄川ですが、芯が通った強い人です。「自分が選んできた事は受け入れてきたつもりだ」等、台詞の一つ一つが心にささります。そして組長の愛人という普通なら辛い事を、この世の春だと思えたというあまりの不幸っぷりに不憫でならない…。誰からも必要とされていないと思っていた自分を、愛人という形であれ欲しがってくれた彼の事を、まだ心に残しているん続きですね。

そして現在、ひょんな出会いから一目惚れしたいう岡崎に告白されますが、今までの経験から受け入れる事が出来ず、体だけの関係を持ちます。そんな時に過去の複雑な人間関係が絡んできて…という展開です。

とにかく登場人物が多く、すごく複雑に絡んでくるので読み応えがあります。組長も、澄川を陥れてAV男優にした波柴もそれぞれ酷いのですが、最後の最後で彼らなりに澄川を愛していたんだと救われる部分があったり。そして岡崎が、その純粋で真っ直ぐな愛情を注いでいく事により、やっと過去の呪縛から解き放たれて、素直に愛する事が出来るようになるという…。
描き下ろしで甘々の二人が見られますが、眠りから覚めた澄川が「…手、握って」という場面は心に沁みました。幸せになれて本当に良かった!!

ちょっと残念な所が、澄川の過去に重点が置かれているため、攻めの割に岡崎の影が薄い…。組長や波柴がインパクトがありすぎるので、余計にそう感じます。岡崎の内面も丁寧に描かれているんですが…。

読んでいて重くて辛いですが、深く感動も味わえる素敵な作品でした。

10

この作品が収納されている本棚

PAGE TOP
  • 電子書籍
  • レビューを見る
  • 評価レビューする
  • 関連作品
  • 攻受データ