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表題作蠢く淫花

匡喜,横浜の名家「逢坂家」の次男
小宮志乃,逢坂家へ奉公に出た青年

その他の収録作品

  • あとがき 淡路 水
  • あとがき 小禄

あらすじ

大正初期、小宮志乃は横浜の名家「逢坂家」へ奉公に出ることに。
そこで一人の青年と出会う。彼は逢坂家の次男・匡喜。
優しく男らしい匡喜に惹かれていく志乃だったが、ある時逢坂家の忌まわしい秘密を知ってしまう。
それは匡喜がご神木(ノウゼンカズラ)の依り代――物の怪憑きであるということ。
人間の「精」を搾取しなければ生き延びられず、
物の怪に意識を支配された匡喜の異形の姿に志乃は怯えるが、伸びる無数の触手で蹂躙されてしまい…!?

作品情報

作品名
蠢く淫花
著者
淡路水 
イラスト
小禄 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796409438
2.2

(7)

(0)

萌々

(1)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
1
得点
12
評価数
7
平均
2.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

触手責めならぬ…

あらすじ:
横浜の名家「逢坂家」に奉公にやって来た志乃(受け)。
ある夜、裏山に通じる庭で一人の青年と出会う。
匡喜(攻め)と名乗る青年は、逢坂家当主の弟で、病のため裏山で一人で暮らしているらしく…

冒頭、志乃が触手責めされているシーンからスタート。
その後、志乃が逢坂家にやって来たところまで遡り、冒頭のシーンに至った経緯が描かれます。

志乃は家族のため日々頑張って働く健気な青年。
匡喜は温厚な美男子で、志乃は庭での逢瀬を重ねるうち彼に惹かれていきます。

匡喜の正体については、作品ページあらすじで既にネタバレされていますが、それでも正体が判明するシーンはなかなかのインパクト。
触手責め自体はそう珍しいものではないですが、その触手が攻めの身体から無数に生えているというのは、想像すると結構グロッキーだと思います。

後半は、匡喜から全てを聞いた志乃が、匡喜に取り憑いた物の怪を倒すため奮闘するという展開。
匡喜を救うためとは言え、好きな人の顔面をパンチしたり、彼のいる場所に放火したりと、意外な行動力が見え面白いです。

最後は匡喜が呪いから解放され、志乃と甘い日々を送るというハッピーエンドですが、
匡喜の兄が都合よく記憶喪失になった点はいただけないかも。
彼が家のため神木に魂を売った気持ちも、弟を差し出したときの心境も、何一つ分からないままなのが残念でした。

また、エピローグで匡喜が志乃を海外に連れて行こうとしていましたが、唐突感が否めず。
兄は置いていくのか?一緒に連れて行くのか(行けるのか)?という点も気になり、やや消化不良な読後感でした。

触手責めならぬ触手攻め、という設定自体は面白いですが、匡喜の正体判明後の展開にもう一捻りあれば、更に楽しめたかなと思います。

4

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