商品説明

文庫発刊記念・コミコミスタジオ購入者限定配布ペーパー
ある雨の日、となりに眠る満木を眺めていた日下は昔の嫌な思い出が蘇り…

作品情報

作品名
狡い男 下 書き下ろしSSペーパー
著者
成瀬かの 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
特典
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
狡い男 下(但コミコミスタジオ購入時のみ)
3

(1)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

過去は変えられなくても

本品は『狡い男 下』の
コミコミスタジオオリジナル特典ペーパーです。

とある朝、
日下が過去から今を振り返る話です。

目覚めると窓の外は灰色で
予定していた洗濯や買い物がダメになり
日下は掛け布団の中で寝返りを打ちました。

雨は湿気が纏いついて不快だし
憂鬱な気分に陥って
嫌なことばかり考えてしまうのです。

身体を反転させれば
眠っている満木と向かい合う事になり
日下は眉根に皺を刻んでしまいます。

満木の事は好きだけれど
こんな朝に眺めていると
いやな事を思い出してしまいます。

日下は満木と出会う前から
その存在を知っていました。

あの男には息子がいるから
おまえなんてもう要らないんだとよ。
代わりがいるから
おまえは捨てられたんだ。

亡き父の言葉は日下を傷つけるため
悪意にまみれていたので
普段は意識の端に追いやっていますが
こんな陰鬱な日にはちくちく痛みます。

ぼんやりしていると
眠っていた満木の瞼が開いて…

B5サイズペーパー片面です。

本編でも日下は
どっちつかずの優柔不断な男ですが
本作は日下の過去を垣間見せながら
揺れる内面を描いています。

日下に潜む怯えを植え付けたのは
両親の離婚であり
その後の父子2人の暮らしです。

長年の生活で染みついた怯えは
そうそう払拭されるものではありませんが

日下と正反対の満木は
強引な唯我独尊さで日下を引っ張る事で
日下に物事を考えさせてくれません。

この日も日下が
洗濯や買い出しができないといえば

洗濯は月曜日にしてやるし
買い物は後で一緒にいってやるからと
まだ寝ていようぜと朝寝に引き戻すのです。

日下を胸に引き寄せる満木に
日下は何も知らないくせにと思いつつも
心がほどけて眠りに落ちて終幕となります。

満木の言動を良しとするかどうかは
日下次第なのですが
このカプの場合は日下が考えない方が
凸凹が噛み合うので満木が正しいのかな?

少ししんみりな展開ですが
最後はほっこりさせられるSSでした。

1

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