小箱あき初単行本。

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表題作声しか見えない

岸野辰巳・会社員
藤沢裕・会社員(上司)

その他の収録作品

  • 描き下ろし番外編
  • あとがき

あらすじ

トラウマから声が出せないサラリーマン「藤沢」と、どうしても藤沢の声が聞きたい部下「岸野」。岸野は藤沢をトラウマから上手く救い出すことができるのか。

藤沢裕は上司との不倫が原因で支社に飛ばされることとなった。 不自然な時期の異動…みなが腫れ物のように接してくる中、 今日も岸野辰巳だけがやたらと絡んでくる。 「よく聞こえないんでもっと大きな声でお願いします」。 戸惑いながら参加した歓迎会で酔いつぶれてしまった 藤沢は岸野に介抱されることに…。藤沢のトラウマとは?!

作品情報

作品名
声しか見えない
著者
小箱あき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジーウォーク
レーベル
ムーグコミックス BFシリーズ
発売日
ISBN
9784862976376
3.6

(37)

(4)

萌々

(21)

(9)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
133
評価数
37
平均
3.6 / 5
神率
10.8%

レビュー投稿数7

次回作も期待!!

受け様が不倫経験あり・・・っぽいという部分には引っかかりつつも(すみません、基本ピュア受け萌えするたちで・・・)、なんとなく気になって購入しました。

コメディーっぽいノリも入りつつも、シリアスな流れもあったり・・・と、初見時は自分の中でノリが確定せず戸惑いもあったのですが、読み進めていくうちに、どっちということでもなく、両方がバランス良く入っているお話なのだと気が付きました。
それでもう一度読み直してみたら、すんなりとお話も読めるようになり、途中切なくなりつつも、楽しく読み終える事ができました。受け様が悲観的になり過ぎないのがイイです。

「声しか見えない」の意味も、なるほど!!!と、納得。
私は失顔症ではありませんが(でも顔を覚えるのは若干苦手・・・)、攻め様と同じく「声」に敏感に反応する傾向があるので、妙に共感してしまいました。

また、当て馬で登場した園村さん。最初掴めない部分もあって、裏があるんじゃ・・・と警戒していましたが、なんだかんだ最後まで良い人で、スマートな行動のできる人でした。園村さんの片想いは前途多難そうだけれども、是非ともスピンオフで園村さんが恋愛成就させるところを見てみたいです。

作者様、初単行本とのことで、次回作もチェックしてみたい作者様の一人になりました。

5

声にまつわるまっすぐなお話

受けがトラウマから声を出すことができない、という部分に惹かれて手にしました。
初単行本とのことですが、1コマ1コマとても丁寧に描かれており、お話の進み方も良く、最後まで一気に読み込んでしまいました。

受けの藤沢さんが支社に飛ばされる原因となった上司との不倫は双方合意の上ではなく、ゲイだとバラされたくなければ…と半ば脅されての関係であったこと、
また、男の喘ぎ声は気持ち悪くて萎えるから我慢しろ、と上司に言われたショックと、支社に飛ばされた原因を周りに知られているのではという不安から日常生活のなかでもか細い声しか出せなくなったこと、
という上記2点が、不遇な環境にいる薄幸な受けが幸せになっていくお話が好きな私のツボを刺激してくれました。

支社を訪れた上司の誘いを拒否できずにホテルでシャワーを浴びながら、その間ずっと岸野さんのことを考えてしまう藤沢さんや、
岸野さんに感じている声を聞かれるのが恥ずかしいと思う藤沢さんが、とてもかわいらしかったです。

強迫観念から声を発せない藤沢さんですが、心のなかではきちんと強い意志を持っているので意志薄弱というわけではありません。
だからこそ、周りに岸野さんとの関係を悟られないようにどうしようどうしようと一生懸命考える藤沢さんの姿も楽しむことができました。

藤沢さんと岸野さんの関係を確固たるものにするためのキーパーソンとなった園村さんと森谷くんが、今後どのような道を辿っていくのかという部分も非常に気になりましたので、
続編やスピンオフが出てくれたら良いなぁと思いました。

4

声から見える彼の姿

トラウマで声が出せなくなった藤沢と、
苦節7年。入社以来藤沢の声に惚れ込んで、お近づきになることを目標に仕事に励む(笑)岸野の恋の話。

これ、ただの声フェチの話かと思いきや違ったんです!
岸野のある事情により、藤沢でなくてはならない理由が後々語られます。
だからどんなにそっくりな声の持ち主が現れても、ぶれることなく藤沢を愛する姿が見られて感動!
ただの声フェチの変態男の話から、
意外とシリアスな理由による一途な恋の話へとシフトチェンジします。

藤沢のトラウマの払拭の仕方が、ちょっと無理ある様な気もしますが、
所々笑いを誘うセリフなどもありつつ、
藤沢のトラウマも、岸野の件も余り重くなりすぎず
素直に良かった!と思えた作品でした。

最後、題名に納得です!

2

受けのトラウマを攻めが癒やしていく感じの話

表紙の左の上司に右の部下がグイグイ行く感じのお話でした。上司は過去のトラウマで声がうまく出せなくなってるんですが、部下くんは彼の声が大好きらしく声を出させようとして…。なんやかんやあってトラウマも克服しラブラブに…みたいな王道な感じのBLです。上司の藤沢さん、スキがありすぎていろんな人に狙われたりいいように振り回されたり…なんで部下くんにしっかり守っていただきたい!スキありまくりの受け好きです!

2

タイトルに納得

再読です。
全くと言っていいほど覚えていなくて、
レビューしておくことの大切さを実感しました^^;

声フェチ部下×訳あり上司

藤沢の声に一目惚れ(一聞惚れ)した岸野は、
声が聞きたくてなにかと藤沢に絡んできます。
しかし、藤沢は過去のトラウマからうまく声が出せなくなっていてーー…!

藤沢は部長にゲイであることネタに、
無理やり不倫させられていました。
萎えるからという理由で声を我慢させられていた藤沢は、
それが原因で声が出なくなってしまったーーというわけです。
そして、転勤先の会社で出会ったのが岸野でしたが、
藤沢は岸野が自分の声を好きだと言ってくれたことで救われていきます。

藤沢と岸野のやりとりは少しコミカルで笑えるところもあるのですが、要所要所は岸野がシリアスに決めてくれます。
そのギャップがとてもよかった!
時には甘えんぼになっちゃう大型犬ぶりも可愛い^^

タイトルの『声しかみえない』ですが、
それは岸野のことを指しており、
彼はただの声フェチというわけではありません。
岸野にとって 声=その人自身 であり、
普通の人以上にとても大切なものなのです。
そのことを知り、よりこのお話が好きになりました。

コミカルだけどシリアスで、
そのバランスがとてもいい作品です!




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