――このひとたちだから、俺も肌を許した

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表題作愛と不純なマネーゲーム

沖永祥一,長男,30歳/斎,三男,22歳/正太郎,父親
沖永英司,次男・会社が倒産し失業中,25歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

母の遺産を巡るマネーゲームで、疎遠になっていた家族と暮らすことになった英司。兄と弟に加え父までもが英司を翻弄して……。

「家族揃って昔のように仲良く暮らすこと」母は条件と共に高額な遺産を家族に遺していた。
会社が倒産し途方に暮れていた英司だけでなく、兄・祥一、弟・斎、父・正太郎も皆それぞれに金を欲していた。
かくして疎遠になっていた家族が一つ屋根の下で暮らすことになったが、濃すぎる血のせいか、英司は歪な愛に呑み込まれていく。
祥一の意地悪な愛撫、斎の行き過ぎた執着、正太郎の成熟した色香――蝕むように英司は翻弄されて……。

作品情報

作品名
愛と不純なマネーゲーム
著者
秀香穂里 
イラスト
yoshi 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576162003
2.4

(13)

(0)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
5
得点
27
評価数
13
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

『正統派のトンチキ』と思って読んだけど、ひょっとしてホラー?(笑)

私、トンチキが大好きで、定期的に発作の様に読みたくなってしまうのです。
その『発作』が起きた時に『答えて姐さん』でお教えいただいた作品。
このお話、そのジャンルのまさにお手本!

突然会社が倒産してしまった英司の元に岩田という弁護士が現れ「離婚したため家を出て行った母が突然亡くなり遺産が残されているが、別々に暮らしている父・兄・弟と再び昔の様に一緒に仲良く暮らすことが出来ることが相続の条件」と告げられます。英司が慕う叔父は心臓手術が必要で、その費用を捻出するために臨むのですが『仲良く暮らす』がどんどんあらぬ方向に行っちゃう、というお話です。

あからさまなコメディとして始まらない処が通好み(笑)だと思うのですよ。
普通に始まって、途中からお話が少しずつ予測からずれていく、ちょっと不穏なこの感じ。
「えっと……なんか変?あれ?」と思っている処に、思いっきり吹き出す様な一文が差し込まれて初めて「これ、トンチキだーっ」と気づく。
ちなみにこのお話では丁度中盤の「兄に続いて父親までも。」という短い文章で、私は火の付いた様に笑い転げました。ここ、自のツボにドンピシャリ。
こういう展開こそ、正統派だと思うんですよ!

そして、泥沼にも持って行ける様な人間関係を、極めてドライにまとめていくのもこのジャンルのお約束ではないかと。だから笑えるんです、爽快に。
肉親同士の4Pが繰り広げられた翌朝、岩田弁護士が現れ「おめでとうございます」という科白を発したシーンでもかなり笑わせていただきました。
何故解る(笑)?

入院していた叔父のエピソードも可笑しかったのですが、全てを読み終えた後にふと考えたのは「英司の母は、この様な状態になることを見越していたのかもしれない」という、可笑しくも怖ろしい考え。
生前中は実現出来なかった『幸福な家庭』を、自分に一番よく似た英司という形代を使って実現するという、壮大にしてマッドな計画に『4人(5人?)の男達が乗せられてしまったお話』とも読めませんか?

もしそうなら、幸せの幻想を形作ろうとした女の執念の話になりますよね?
それ、ちょっと怖いなー。

5

実は血が繋がっていないのか?と思う位、遠慮なくヤッてる(笑)

疎遠になっていた家族が母親(妻)の遺産を貰う為、一つ屋根の下に住む事に。
地味目の主役 英司(次男/受け)と違い、父・兄・弟(攻め)は見目麗しい
(兄は英司と同じく黒髪・眼鏡なのに格好良く描き分けられている)。

なかなかブッ飛んだ設定で、タイトルで明記した様に血の繋がった家族ながら
兄とはキッチンや脱衣所でいやらしく弄ばれ
父とは風呂場で乳首をつままれながら扱かれイカされ
弟とは彼女に子供が出来、責任を取って結婚する前にと懇願され
最後までヤッてしまう(結局子供は嘘で騙されたと分かりホッとする)。
ラストは4Pで終わりかと思いきや入院中の叔父がライバル宣言をする。

相手が3人だからかいろんな場面があり、みんないい味出してました
(叔父を入れると4人だが叔父とは肉体的絡みはない)。
でも同じ家族なのに恋の矢印が英司だけに向いているのが不思議なのと
このままだと英司をヤリ殺してしまうかもしれないので
(叔父が入ると4人相手になってしまうし)
うまく5人でどうにか折り合いがつかないかと考えつつ
ヤリたいのは英司の事を好きだから身体を求めてしまうんだとも思うし
でも正直手持無沙汰な者同士慰め合い、もっとカオスになればと思ったりする。
とりあえず叔父を交えた話しも読みたいので続編があればいいなと思います。





4

父・兄・弟に攻められて…

父・兄・弟×主人公という4Pモノ。

4Pシーンはラストに一度あるのみで、それまでは各攻めとのシーン(挿入なし)が順番に描かれます。
※弟とのみ、ラストの4Pの前に合体シーンあり。

あらすじ:
勤めていた会社が倒産し、失業中の英司(受け)。
途方に暮れていたところに、母が多額の遺産を残して亡くなったとの連絡が。
母は遺産相続の条件として、英司の父や兄弟たちが「昔のように仲良く暮らすこと」という遺言を弁護士に残していて…

疎遠になっていた父、兄、弟とひとつ屋根の下で暮らすことになる英司。
兄は芸能プロダクション勤務のエリート、
弟は大学4年生、
父は豪放磊落なギャンブラー…と、
攻め三人はそれぞれ個性的です。

英司が各攻めにエロい悪戯をされるだけでなく、それぞれの人となりを改めて知るエピソードも盛り込まれており、家族が再び一つになっていくホームドラマのような雰囲気もあります。

ドS眼鏡攻めですが、逃げたモデルに誠意ある対応をする懐の深さもある兄。
妊娠したと女の子に騙され結婚させられそうになるも(英司は結婚前に一度だけ抱かせてくれと請われ、彼と関係を持つことに)、その後はしっかり自分でケリをつける弟。
どうしようもないギャンブラーながら、妻に逃げられた後、三人の息子を男手一人で育てあげた父親。

攻め三人の個性を示すエピソードがなかなか面白く、特に英司が父とお風呂に入るシーンは、ほのぼのかつ背徳的な雰囲気もあってちょっと萌えました。

クライマックスは父の多額の借金をどうにかするため、家族でひと芝居を打つという愉快な展開。

そしてラストの4Pシーンは、父や兄に貫かれながら「父さん」or「兄さん」と啼く英司がエロ可愛くて◎
全体的にエロシーンはそう多くないですが、この手の複数プレイモノにしては攻めたちのキャラがかなり立っており、家族の再生という裏テーマもしっかり描かれているため、エロ以外にも楽しみどころが多いのが良かったです。

面白かっただけに、なぜ家族揃って英司に惹かれるのか?という点がやや弱いのが残念。
英司だけが母親似でまともだから、という理由でこぞって肉親に手を出すか?という疑問が残りました。
亡くなった母親がこんな関係を望んでいたとも思えず、彼女の生前の苦労を思うとちょっと消化不良の読後感でした。

しかし、新展開を予感させるオチには意表を突かれ、最後まで楽しませてくれる一冊。
一味違う複数プレイモノとしてオススメです。

7

私基準トンチキ

え、え〜〜……⁈
コレは一体…どう捉えればよいのでしょう?
真面目に読んでハラを立てるべきなのか。
トンチキと割り切って、ハラを抱えて笑うべきなのか。
私は基本、トンチキ的なる作品はあまり得意ではなく読み慣れてもいないので、この作品のような展開をトンチキと認定していいのやら、それすらも自信が持てません。

それでも冒頭から中盤くらいまでは筋立てとしても破綻なく納得して読めるのです。
まず主人公の英司の勤めていた会社が突然倒産して、英司は無職になってしまう。
英司の叔父(父親の弟)は深刻な心臓病で、海外での心臓移植を目指して目標1億円の募金を募っている。
子供の頃に父親と離婚して以来一度も会えなかった母親(実家が大資産家)が、2ヶ月前に事故死。
母親が遺書で、あるゲームに参加すれば1人二千五百万円、4人で計1億円の遺産を与える、と書いている。
失業中であり、叔父さんを助けたい英司は、お金目当てにそのゲームへの参加を決意する。
…という基本設定です。
そのゲームの内容というのが…
今は完全にバラバラになってしまった英司の家族、父親の正太郎、兄の祥一、弟の斎(いつき)の4人で3ヶ月生活を共にし、前みたいに仲のよい家族になること。
…さて、ここからおかしな雰囲気がにじみ出てきます。
遺言ゲームに際して、亡きお母さんが指定した生活の場は、超高級マンション。生活は超セレブ。
実は各人それぞれ二千五百万円というお金を必要とする理由がある。特に父親の正太郎は生粋のギャンブル依存症という設定。

「仲のよい家族」とは近親相姦とは断じて違う!と思うのですよね。
しかし、優しい英司は兄・祥一から強制オナニーさせられ、父・正太郎から風呂場で手コキされ、弟・斎からは懇願されて最後まで…
同時に正太郎のギャンブル絡みの借金問題のトンチキ解決を経て、なぜか全員納得ずくで攻め3人、受けは英司のガチ近親4Pで大団円(?)。
その上、病気の叔父さんもまさかの参戦?

…ハァ〜〜…私はトンチキも近親も苦手なんですよー。なんともビミョーな読後感です。
が、みんな何の悲壮感もないし、たまにはこんなBLもいーかー。なんかどっと疲れた…

2

タイトルにゲームとありますが、ゲーム感はないです


90年代のオレ様眼鏡攻め風
初登場時中学生並みにザーメンザーメン言い過ぎてて笑った


陽子のくだりは都合が良すぎだし、他にも被害者がいそうだし警察に突き出しなよ
あと個人的には兄をあんたってよぶ弟キャラって苦手です

母親
なんかいい母扱いだけど…いいところのお嬢様っていってももういい年でしょ、子供に自分で逢いに来ることくらいできるでしょ! 遺した財産も自分で築いたものでもなく実家のものだろうからなぁ

父親
子供は母親の下にいた方が幸せだったよ…
最後のバレバレの茶番は何なんですか
自己破産は社会的信用がゼロになるから…って定職にも就いてないのになんで信用に拘るw
大人しく自己破産しろよ、カウンセリングに行けよ

叔父
子供でもないのに募金活動で2千万集めるもんなの?集まるものなの?
それで大型テレビ付きの個室入院?

気持ち悪い話でした
みんながいい人ぶってる感があったからかな
それともエロに家族愛を捩じ込まれる気持ち悪さかな

3

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