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表題作いつでもきみが

蒼月孝 ,水瀬の弟の親友
水瀬 ,以前から孝に恋心を抱いている

その他の収録作品

  • いつでもそばに
  • あとがき

あらすじ

弟を溺愛する水瀬が暮らす古い学生寮に、かつてお互い恋心を抱いていた弟の親友・孝が入寮し、同室に。ときめく水瀬だが…! ?

作品情報

作品名
いつでもきみが
著者
あずみ京平 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
ISBN
9784344838857
3.5

(19)

(3)

萌々

(7)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
66
評価数
19
平均
3.5 / 5
神率
15.8%

レビュー投稿数3

好きな彼とトキメキ寮生活☆と思いきや、結構ミステリー

高校生の水瀬の寮にある日、弟の親友で
水瀬の想い人でもある孝が入寮してきます。

久々に再会した片思い相手はすっかり成長し、
格好良くなっていたことに戸惑う水瀬でしたが、
ひょんなことから孝と同室で生活することに!

このあらすじだけだとドキドキ☆トキメキ寮生活的なかんじを
思い浮かべそうになりますが、良くも悪くも期待を裏切られる内容でした。

二人の恋愛部分に関しては早々に両想いになります。
水瀬が孝を好きなことは最初に明かされていますが、実は孝も同様に
以前から水瀬に好意を抱いていて、彼を追って入寮してきたとのこと。
素直な二人なのでそこは拗れることなく、くっつくのですが…

話はそこで落着せず、どうやらこの二人、
過去に〝なにか〟を抱えているらしい。

一見、明るく陽気な水瀬は記憶の一部が欠落していて、
その欠けた部分に触れようとすると、吐き気をもよおすなど
過去に何らかのトラウマのようなものがあることを匂わせます。

そして、水瀬を一途に慕うワンコ後輩の孝もまた水瀬の記憶の欠落や
トラウマについて知っていて、それを隠しているような描写あり。

なになに、昔襲われてた、とか?なんてえげつない想像をしてしまう。
どうやらそこには水瀬の弟が関係しているらしい。

まさか三角関係?なんて妄想はさらに掻き立てられるも、
その真相は予想もしないものでした。

それは誰のせいでもなく、偶然の不幸な出来事でしかないのだけれど、
弟に対して罪悪感を感じていたがために水瀬はずっと過去に囚われて
しまっていたんだな、と。

ただ、記憶を消し去りたいほどのトラウマだったはずなのに、
真実を知らされたときの水瀬の反応が随分とあっさりした印象を受けました。
なんだか弟が二人のイチャつきのだしにされているようで不憫…

そのせいか伏線が張られ、仕掛けや設定は凝っているのに、
重々しさと軽さのつり合いが少々アンバランスに感じました。

絵が綺麗で、ストーリーもミステリー要素があって面白かったです。
ただ、水瀬も孝も素直ないい子でキャラにクセがなく、
どちらかというと、同じ寮の先輩と藤原ペアのキャラの方が濃いめでした。
この二人もデキていそうだなぁとか…BL脳すみません(笑)

エロはあります(2回)が、あっさりめでした。
濃厚なエロを所望される方はちょっと肩透かしを食らってしまうかも。

0

記憶喪失と再会と

過去の出来事から部分的な記憶喪失になってしまった主人公。
中学時代に好きだった弟の親友と再会して…。

というあらすじですが、弟の親友というか、まず最初に声をかけたのは水瀬で、水瀬の紹介で弟と知り合ったから、弟の同級生の方がしっくりくる気がしました。
細かいこと、すみません。

いじめられていた可愛い下級生を助けて、仲良くなっていって、同級生の弟に紹介したらそっちの方が仲良くなって、というのは本当につらい。
紹介した時点では自分の方が親しかったのに、気付けば自分抜きが普通になって、疎外感はんぱない。
弟にプリンを譲ってもらう辺りのところから、水瀬の罪悪感と牽制とが混じり合って切なかったです。

中盤で謎が解き明かされるきっかけになるシーンはぞくっとしました。
あれ、わたし、怖い話を読んでたんだっけ?と、身がすくむような。
それだけ展開のメリハリが素晴らしかったです。
謎の方もいろいろツッコミどころはあるものの、そういうことだったのか、と納得のいく話になってました。

ただ蒼月のキャラ描写が不安定な感じがしました。
寡黙でクールっぽかったり、わんこっぽかったりで、結局どういう子なのかつかめないまま終わってしまった。水瀬だけにわんこを見せるというわけでもなかったので、可愛いとも思えず…。
多面性を持たせるのはいいのですが、どれかひとつ軸になる性格を分かりやすく描いていただけないと、別の面が出てきたときに違和感しかなかったのが残念。

1

ほのぼのの中の異質な違和感

弟の親友である孝(攻め)に片想いをしている水瀬(受け)。その孝が同じ高校に入学してきて寮の同室になった。昔は可愛かった孝は背が伸びてイケメンになっていたものの、変わらず懐いてくれる。同じ部屋で暮らすのが嬉しいやら悩ましいやらの水瀬だったが…。


中学でいじめられていたのを助けて以来、攻めに懐かれていた受け。当時の攻めはちっこい美少年で、人付き合いが上手くいかなくて保健室登校でした。
そんな攻めを受けは自分の弟に紹介したり、世話を焼いていたけれど、弟と攻めが仲良くなったらなったで面白くない。そんな可愛らしい想いを抱いていました。
やがて高校に進学し、寮に入った受け。そこに下級生の攻めが追いかけてきます。久しぶりに会った攻めは、受けの身長をはるかに超えた長身イケメンになっていました。

…という、まあすごくありがちな展開だと思ったのですが、そこにちょっとミステリアスな展開が混ざってきます。離れて暮らす弟とのメールや、攻めに告白したらなぜか気分が悪くなり吐いてしまう受け、ちょっと違和感のある攻めの態度。
受けの記憶が欠けているようだったので、てっきり攻めが以前受けに犯罪的なことをしてたのかなと思っていました。ネタバレにつき、真相については触れませんが、思っていたのとは違う展開でした。伏線は貼られていたのに展開が読めなかったのは、構成が上手いなと思いました。

真相が判明した後の受けのあっさりさや、謎解きが駆け足だったのがちょっともったいなかったけど、よく練られたお話だったと思います。
エロはちょこちょこありますが、やや色気に欠ける感じ。あーーエッチシーンだなーーって感じの無個性なエロでした。(失礼)

1

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