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支配者の溺愛 傲慢な虎の伴侶

shihaisha no dekiai gouman na tora no hanryo

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表題作支配者の溺愛 傲慢な虎の伴侶

諸仁,30歳,九条家当主
呉羽,18歳,九条家に仕える妹尾家次男

その他の収録作品

  • 支配者のもふもふな狼藉
  • あとがき

あらすじ

代々、ボディガードとして九条家に仕えている妹尾家の次男・呉羽は、幼いの頃から諸仁のために働きたいと考えていた。必死で鍛錬を重ね、やっとガードとして傍にいることが許されるようになるが、一度の失敗でクビになってしまう。諦めきれない呉羽は、諸仁の鞄持ちとして行動を共にすることになるが、諸仁の顔を見るとドキドキしてしまい……!?

作品情報

作品名
支配者の溺愛 傲慢な虎の伴侶
著者
秋山みち花 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
真白のはつ恋 子狐、嫁に行く
発売日
ISBN
9784344839021
3.2

(10)

(1)

萌々

(2)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
30
評価数
10
平均
3.2 / 5
神率
10%

レビュー投稿数5

諸仁が男前

天杜村もふもふシリーズの第4作目です。このシリーズの中では一番好きかもです。

今回は天杜村の殿様諸仁のお話です。サブタイトルに“傲慢な虎”とありますが、諸仁はさほど傲慢ではないような…。秋山さんの作品は王侯貴族や財閥など上流階級の人間がメインの物語が多く、中には受けに対して結構酷い仕打ちをしちゃう攻めもいるわけですが、諸仁はわりと甘やかすタイプです。受けに対してだけでなく、部下や一族の者に対する配慮なんかも感じられ、とても好感が持てました。
呉羽も、健気でちょっと無鉄砲な可愛い受けでした。

1

虎の支配者に愛されて…

『真白のはつ恋 子狐、嫁に行く』『暴君のお気に入り 不埒な虎と愛され兎』『狼王と幼妻 脩せんせいの純愛』の関連作。

本書単独でも読めますが、既刊キャラや既刊で描かれたエピソードなど盛り込まれているため、既読の方が人間関係など分かりやすいかと思います。

あらすじ:
九条家に代々ボディガードとして仕える妹尾家の次男・呉羽(受け)は、任務中の失態で、ボディガードの仕事をクビに。
九条家当主の諸仁(攻め)はそんな呉羽を屋敷に呼び寄せ、使用人として雇ってくれることに…

呉羽は諸仁の役に立ちたくて常に一生懸命な健気受け。
妹尾家は羆(ひぐま)に変身できる一族ですが、呉羽は実は妹尾家の血を引いていないただの人間。
どんなに努力しても兄たちほど優秀なボディガードにはなれず、ついにガードの仕事から外されてしまいます。

諸仁は、虎に姿を変えられる九条家当主で、偉そうな態度とは裏腹に意外と呉羽にベタ惚れ?
いきなり呉羽を呼び出し、自分の側で仕えるよう命じます。

諸仁がなぜそこまで呉羽を気に入っているのかいまいちピンときませんが、健気受けが身分の高い攻めの寵愛を受けるのはお約束かなという感じです。

その後、弟に代わり諸仁の命名者に任命される呉羽ですが、正式な命名者が大人になった際は、自害するようにとの約束をとりつけられます。
その約束を諸仁には秘密にし、健気に振る舞う呉羽ですが、全てを知った諸仁は約束を破棄させ呉羽を永遠の伴侶に…という展開。
諸仁が呉羽を救う流れがあまりにサラッと描かれているため、そんな簡単に約束を反故にできるものなの?という疑問が。

虎の姿の諸仁との絡みなど甘いシーンは楽しめましたが、ストーリーとしてはごく普通のシンデレラストーリー・王道健気受けモノという感じで、やや物足りなさを感じる一冊でした。

4

前作を購入する必要がありそうです…

シリーズもの(話としては独立してると聞いていたので)と知ったうえで購入したのですが、天杜村などに関わる設定や前作で取扱われていた人達が多数出てくるので、「どういう意味だっけ?」「これ、誰だったっけ?」と、こちらで前作のものを調べる事が多々あったので、純粋に楽しめた!という感は無かったです。
それでも最後まで読んだのは、結局どういう結末を迎えるのかが気になって仕方なかったので…。

受けさんの呉羽の設定がいまいち分からず終いだったのですが(読解力の問題かもですが…)(^^;
妹尾の血は流れているって事でいいんでしょうか?
母親が起こした裏切り行為というのも最後までハッキリせず、どういった所以から妹尾高志の子どもとして引き取られたのかとか、根本的に呉羽の環境から理解出来ないまま読み進めていたので、時々「???」と分からない話が出てきては流し読みしてしまいました。
攻めさんの諸仁は、最後の最後に本当の気持ちを話してくれるまで何を考えているのかさっぱりな人で、決して男前とは感じれず私としては残念な攻めさんでした。

2人の出会い頭のシーンだったり、虎の姿になった諸仁に添い寝するシーンだったり、ショートストーリーでのらぶらぶいちゃいちゃ具合は好きなところでもあるので、評価としては厳しくなってしまったかもしれませんが、シリーズを改めて読めばまた違った感じに読み取れるかと思うので、機会のある時に呼んでみようかな…と思います(´ー`)

3

虎の殿様周辺のぎくしゃく

天社村もふもふシリーズ、最終巻を飾るのは虎の本性を持つ九条家当主・諸仁(もろひと)が登場。
このシリーズ、1~3冊目はそれぞれ単独でも読めるが、この巻だけは『狼王と幼妻』と話が繋がっているのでご注意を。
先に読んで九条家、葛城家とか命名者との結びつき云々って根本的な設定を頭に入れておく事をお薦めしたい。

九条家の当主の座を引き継いだばかりの諸仁に、癒しを求めたい相手・呉羽が居たってのが意外だったな…
各巻にそれぞれブラコン気味のキャラが登場する中でも諸仁が一番溺愛度が高いのだが、肝心の末弟・皐織とは折り合いが悪くなっているし、呉羽は諸仁の側に居たいが為にいかにも無理をしているしで、包容力は発揮できていない。
呉羽は健気ではあるが、外来種族に襲われても身を守り切れないし、まだ18歳で仕事が出来る訳でもないのに秘書見習いって役割を貰っているしで、どうも歯痒かった。

あと、羆(ひぐま)を本性に持つ妹尾の一族の中で、変化できない呉羽だけ血の繋がりがなく一族内で邪険に扱われているのだが、父親と兄からはちゃんと家族として守られているのが幸いだ。
やたらと天社村の長老達が呉羽を見下していて不憫さが目立つだけに、亡くなったという彼の母親が何をしでかしたのか、葛城一族とどんな関係があるのか気になるのに詳しく書かれていないんだよね…

最終巻は話の流れ上、登場人物にぎくしゃくやわだかまり感が出るのは仕方がなかったかな。
これで終わりってのも名残惜しいって余韻を残して、シリーズの締めくくりとして上手くまとまっていると思う。

0

もふもふシリーズ4作目

獣の本性を持つ一族のシリーズ、4冊目です。
毎回主役が変わるし、それぞれ世界観の説明がきっちりされているので、一応はどこから読んでも大丈夫だと思います。
今回は、一族の総帥である攻めの諸仁(本性は虎)と、小さい頃から攻めに心酔している受けの呉羽(獣人ではなく人間)というカップリングのお話です。

受けの視点の作品で、初対面から攻めに惹かれ、人間の身でありながら攻めのそばにいれるようにひたすら頑張っている描写が続きます。ガードになり、日々頑張っているのですが、獣人と違って超人的な能力がないためちょくちょく失敗。「ただの人間の自分だけど攻めを守りたい」と思うのは立派だけど、攻めの命令を聞かずに暴走した挙句の失敗など自己満足的な空回りが目立ちました。そのため健気にも思えず、「勝手な行動をした上で窮地に陥るヒロイン」的なウザさで好感を持てませんでした。
攻めは攻めで、受けに対する気持ちが分かりづらい。最初はまったく歯牙にもかけていない感じだったのに、途中からかなりの執着心を見せるので、甘々な雰囲気も冷酷な対応も楽しめずどっちつかずな印象がありました。

クライマックス近くになり、攻めのためなら命も投げ出せる、的な覚悟を決める受けの男前っぷりには萌えました。でもそれも、決意だけで結局命を投げ出すわけでもなく、攻めにバレて攻めが解決して終わりで、あっさりすぎてつんのめりました。浸るヒマもありませんでした。
あと、ちょいちょい出てくる前作のキャラたちも、何のために出てきたの? みたいな感じでした。別にそこまでして前作キャラ出さなくてもいいよ…みたいな気持ちになりました。

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