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表題作人をダメにする課長

須田 26歳 部下
植村 課長 上司

同時収録作品旧校舎の通い小町

受け攻め不明 小石川 高校三年生
受け攻め不明 里田 高校三年生 陸上部

その他の収録作品

  • みかたをかえれば
  • ごあいさつ(カバー下あとがき)

あらすじ

「課長に応援されると、『俺できるかも!』って思っちゃうんだよな~」激務で有名な開発課の植村課長は、その類稀なる癒しオーラで人々の思考力を奪うことから、『人をダメにする課長』と呼ばれている。そう…まるで、居心地がよすぎて起き上がれなくなるクッションのように――同僚への失恋で傷心だった須田(すだ)も、そんな課長の包容力に救われたうちの一人。慰められるうち、愛しさが募るようになって…!?

作品情報

作品名
人をダメにする課長
著者
鯛野ニッケ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199607110
3.8

(118)

(39)

萌々

(43)

(25)

中立

(4)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
19
得点
446
評価数
118
平均
3.8 / 5
神率
33.1%

レビュー投稿数19

おじさんダメでも愛せます!

表紙がわたし的には微妙で、どうかなと思いつつ読み始めたのですが…。
良かった!今日も良い日と思えるくらい良かったです!

【人をダメにする課長】神
おじさんが出てくる作品はあまり萌えないのですが、天然かわいい課長は大丈夫でした。清潔感の問題なのかもしれない。大丈夫どころか愛せました。
天然も苦手だったはずなのに、あっという間に課長の虜…。
だってこのひと、可愛すぎるでしょ。人間じゃないでしょ。妖精でしょ。
人をダメにするどころか、ものすごいモチベ上げてます。

須田の3年にも及ぶ同期への片思いからの失恋を皮切りに、ノンケとゲイの意識の違いや課長の年齢的に結婚の問題、同性同士で付き合うことの現実の不透明さ、会社での立場などいろいろな問題が起こってきます。
それぞれがゲイの須田目線とノンケの課長目線を交えて描かれていて、いやというほど現実を突きつけられる感じがしました。
痛い…、胸が痛いよう。
2話目の前半からずっと涙目。文字が滲むし、胸は痛いし、言葉はいちいち突き刺さるし、もうどうしたらいいの。だけどハピエンを信じて読み進めたくなるのです。

この作者さん、すごく言葉選びがうまい。
それに過去話の絡め方も絶妙で、必要十分な情報をくれて余分も不足もない。
特に報告に行ったときのバーのママの反応はあのシーンだけでも須田の愛される人柄が十分伝わってくるけど、過去話が後から出てきたことで、そこに戻ってまた感動できる。ぶり返し感動すごい。

ひとつだけ、課長が婚活パーティに参加した理由がだめでした。
それまでの課長のキャラなら、真剣に参加しているひとに対して失礼って言いそうなのに…。そのせいか、ヤマ場なのにここの課長は表情も可愛くなかった…。
ラストもきれいにまとまっただけに、そこだけが残念。
姪っ子ちゃんにいい人が見つかりますように。

【旧校舎の通い小町】萌
タイトルと出だしでビッチセンサーが作動して身構えてしまいましたが、高校生の淡い片思い、ストーカー風味でした。
悪い話ではないけど表題作の余韻が消えてしまうので、同時収録はいらなかったかなあ。

【描き下ろし 2つ】
姪っ子ちゃんの婚活と、課長の可愛さ溢れる話。
堪能しました。

7

課長の雰囲気にもっていかれた…(良い意味で)

心が浄化されるってこういうことを言うんですね…。
人をダメにする課長、すごかったです。こういう人が上司の職場は仕事が大変でも頑張れそうだなって思います。

さてさて肝心の恋愛についてですが、少し読み手を選ぶ感があるかもしれません。私にはツボでしたが…。
特に課長の無自覚にお見合いしちゃう場面なんかは嫌な気持ちになる人もいるかもしれないですね。
私はあの場面がきっかけで課長が本気で須田くんとの未来を考え始めたので、良い意味ですごく印象深かったです。
それからお見合いパーティーに参加するのには驚きましたけど、課長なりに結婚の必要性の確認に行ったのでしょうね。
で結果、結婚より好きな人といることの方が大事だってわかったわけで…
ボロボロと目から塩水が出てくるくらいには心に突き刺さりました。
そして向き合った末に見えてきた男同士で生きていく現実の辛さを、課長のほんわかした雰囲気で優しく溶かしていく感じがすごく良くて、この話の醍醐味だなって思いました。


同時収録の小町も私は結構好きです。
小石川くんがちょっとストーカー気味だったのも作品のゆるさでうまくカバーできてたし、表題作に比べてパンチは弱かったけど、さらっと読めてよかったです。

ほぼほぼ表題作の感想になってしまったけど、正直表題作だけでかなりの満足感でした!
同時収録作はおまけみたいな感覚だったけど、当たりのおまけでした!

2

課長に癒やされる

人をダメにする課長との異名がある40代の植村と部下で26歳の須田のお話です。

同僚に失恋して、課長に癒やされて、惹かれて、付き合うことになって……とトントン拍子で進んでいきますが、男同士で歳の差もある恋愛の難しさも描かれていて切ない面もありました。

しかし、課長が須田と付き合うことに真剣に向き合い、皆の前で誓うところは素敵でした!
これからの二人の幸せを願ってやみません…!!
初夜はありますが、修正の必要がない描写でした。

同時収録は和歌を通して恋を知っていく高校生の可愛いお話でした!

0

天然物の魔性受け

ゲイの部下×ぽややんノンケ上司というカップリングのリーマンものです。
攻めが26歳、受けが40代という逆歳の差の年下攻め。

主に攻めの視点で話は進みます。
同期のノンケ同僚相手に失恋した攻め。ショックを受けていた攻めを慰めてくれたのは、優しくポヤポヤな課長でした。男相手の失恋を慰めてくれたことで、課長もゲイなんだと思った攻めでしたが、それは誤解で完全なるノンケ。でも告白したらオーケーしてくれて…という展開。
受けはひたすら天然の癒し系。「人をダメにする毛布」とか「人をダメにするクッション」とかの人間版です。激務の開発課で、皆が残業続きでフラフラになっていても、課長が「皆でここを乗り切りましょうね〜」とお菓子を差し出すと「「は〜い!」」になっちゃう魔性ぶり。
そんな感じの、傷ついたゲイと、癒し系上司の、誤解から始まった恋愛です。

基本のキャラクターや普段の仕事の描写などはとってもよかったのですが、受けのノンケならではのデリカシーのなさ、考えの至らなさがやや受け付けなくもありました。特に、攻めと付き合っているのに見合いして、悪びれないどころかそれが不実なことだとさえ分からない抜けっぷりには少々呆れてしまいました。
それを含め、受けが結婚したがっている設定に萌えられず、キャラやコメディテイストなパートがとても良かっただけに惜しい感じでした。
受けの姪っ子や親戚連中の存在も微妙でした。マイノリティの切なさはBLの普遍的なテーマだけど、気分の良くない感じのマイノリティの描写でした。

前作の『君香シャーレ』で激しくハマった作家さんです。
今回はそちらには及びませんでしたが、随所に見られる面白い部分は健在。ギャグカットなどのイラストも大変可愛らしくてほのぼのしました。
途中は辛いし萌えなかったけれど、大団円にはジーンとしました。幸せになってくれるといいな。

7

課長も可愛いけど須田くんも相当

常々BLはファンタジーだと思っていますが、この課長、かめはめ波よりも現実離れしていますね…
こんな…こんな…優しくて天然で人たらしで理路整然としてるのに厳しく無い課長いない!!!
受けの課長がかなり年上ノンケで、攻めの須田くんが有能部下でゲイ。
二人の年齢差と課長の個性で通常のノンケ制覇とは違うプロセスが面白いです。
二人の関係気づいていく起承転結で言うところの「転」と「結」の部分で須田くんがまぁ切ない…
恋愛に関しては我慢と諦観の男、だけど根っこはかなり乙女な須田くんに喉が震えました。
鯛野さんは話の進め方が凄く上手いですね!
どの作品もセリフ、表情、流れが気持ちよくてぐいぐい引き込まれます。
奇抜な発想やちょっと無理のある展開でも違和感感じることがないのが凄い。

4

この作品が収納されている本棚

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