百と卍

momo to manji

百と卍
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神62
  • 萌×217
  • 萌4
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

75

レビュー数
6
得点
394
評価数
88件
平均
4.5 / 5
神率
70.5%
著者
 
媒体
コミック
出版社
祥伝社
シリーズ
onBLUE comics(オンブルーコミックス・祥伝社)
発売日
価格
¥679(税抜)  
ISBN
9784396784072

あらすじ

極上、あまエロス。
「もう、二人を見守る障子になりたい…」(担当編集)

伊達男×陰間あがり
溺れるほど幸福で、愛おしい日々


時は江戸時代・後期。
真夏の蒸し暑くせまい長屋で、
熱い吐息交じりに
まぐわう男がふたり――。

元・陰間の百樹(ももき)は、ある雨の日に
卍(まんじ)に出逢い拾われた。

陰間の仕事としてではなく、
やさしく愛おしく
恋人として抱かれる瞬間は
まるで夢のようで、
そんな日々に百樹は
幸せでいっぱいなのだった。

たとえ過去に、
どんなことがあったとしても。

江戸漫画の革命児が描く、
初のBL作品、満を持して発売!

表題作百と卍

卍(万次)
百(百樹)

同時収録作品百と卍

醒 兄
百樹 弟

評価・レビューする

レビュー投稿数6

らぶらぶあまあま時代劇

陰間あがりの受け・百と、義兄弟の契りを交わした攻め・卍の、ラブラブにして甘々な江戸時代の男夫婦の日常話です。

表紙などから予想していた「暗いエロス」的なイメージ予想とは遠かったです。いや、過去編ではそういう面もありましたが、とりあえず卍×百のカプの間にあるのは明るいエロスと愛と嫉妬。しょっぱなからエロい戯曲を元にしたぷれいを楽しんでらっしゃいました。

とにかく百と卍のキャラクターがいい。かっこよさとヘタレさが入り混じった攻め、可愛くて明るくて大らかな受け。お互いの存在がそれぞれにとって何よりの宝物で、揺るぎなくラブラブ。時々攻めが陰間時代の受けを思って嫉妬したり、訪ねてきた攻めの兄と攻めの絆を知った受けがモヤモヤしたり、そういう事件はあっても仲はわずかも揺らがない。「エロくて耽美」と「粋でいなせ」と「きゅんきゅん甘い」が同居している作品。

でも、合間に挿し込まれる陰間時代の受けの話は切なさ一色。受けの実兄との最後の別れにはうるっとしました。(注・死んでません)
攻めは嫌だろうけど、いつか受けと兄が再会する話なども見てみたいな。

腐女子歴ン十年、こんなBL見たこ続きとありません。絵、ストーリー、キャラクターすべて言うことなし。文句なしの神評価です。
編集さんのおっしゃるように、私も二人を見守る障子になりたい。二人をつなぐふのりでもいい。(笑)

8

緻密な時代背景と、萌えが共存してます

特典が欲しくて発売に翌日にアニメイトさんに買いに行ったら売り切れ。
え、マジか!という事でほかのショップさんを覗いてみても軒並み完売状態。買えないとなるとどうしても欲しくなって探しに探して、ようやく手に入れました。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。


「なんちゃって」ではなく、かなり忠実に江戸時代を表現されてるんじゃないでしょうか。ワタクシ、うっすい知識しか持ち合わせていませんが、きっとお好きな方が読んだらかなりツボに入ると思われます。陰間ものには必須の「いちぶのり」が甘いという事を、この作品を読んで初めて知りました。

江戸の言葉遣いや小物なんかが細かく描かれていますが、それをさらに盛り上げているのが紗久楽さんの絵柄と文字の字体。なんか、すごくしっくりくるんですよね。紗久楽さん自身、江戸文化がお好きなんだなというのがひしひしと伝わってきます。

で、そういった「江戸文化」をバックボーンに、ストーリーがこれまた良い!

陰間だったもも。
そのももに惚れて、桃の過去もすべてをひっくるめて愛している卍。
二人の、相手を想う愛情に激萌えしました。
続き

百の幼少時代。
百と、百の実兄との関係。
そして、陰間としての哀しくつらい過去。

「兄ちゃん」を慕う百と、兄ちゃんとの間にあった深い愛情には思わず涙腺が崩壊しました。

二人の「兄」の愛情に包まれて、百はなんて幸せ者なんだ…!

百の体つきがちょっとムチムチッとしてるんですね。
このムチムチ加減がなんともたまらない色気を醸し出してます。
思わず褌を剥いてしまう卍の気持ちがよくわかる。ぷりっぷりのお尻が可愛いんです。

卍兄ぃも。
帯に書かれている通り、まさに伊達男。カッコよかった。

何が嬉しいって、終盤に「つづく」の文字が。

まだ読める!ヒャッホイ!
と喜び勇んでしまいました。

次回は予約しておこう。
と思っておりますです、はい。

6

江戸時代の独特な世界観にどっぷり浸かれます

いかがわしいお話を期待して読んだら、何とも切ない純愛物でした。
江戸時代の世情や生活の様子などが細かく丁寧に描かれていて、時代物としても楽しめます。
受けのももの陰間時代の過去が辛い。。
あんなに小さい頃から、しかも大好きなお兄さんに仕込まれて、そんな辛い過去を感じさせない一生懸命でワンコのように愛らしい姿がまた切ないです。
卍兄ぃに出逢えて、たくさん愛してもらって本当に良かったねと心から思います。
卍さんが色っぽくて度量が広くていなせでカッコ良いです!
鬼の刺青にはどんな過去が隠されているのか。
次巻では卍の過去が描かれるとのことで、楽しみにしております。

4

真心の一冊


以前より紗久楽さわさんの漫画がとても好きで、こちらも本になるのをずっと楽しみにしておりました。
月代(さかやき)好きさん、お江戸好きさん、お待ちかねの一冊です。

主人公は元陰間(男娼)の百樹と篠笛吹きの卍。
百樹は体は大きいけれど甘えたで無邪気な子犬のような子。そしてもっちもっちなお尻がたいへん可愛らしい。
卍は背中に立派な彫り物を背負い、切れ長で涼やかな目元のいなせな江戸男子。女が放っておかない見た目ですが百にベタ惚れです。

年季明けで見世(みせ)を出た百樹ですが、どこに行くあてもなく一人お堂で眠っているところを卍に拾われる。一目で百に惚れた卍は百を連れ帰り、狭い長屋での二人暮らしがはじまった。
百は卍を「兄ィ」と呼び慕い、卍は百が居ないと生きてはいけぬと言う。
睦み合い、笑い合い、愛し恋する二人。
物語は甘い幸せに満ちた二人の暮らしとともに、互いの語られぬ過去も垣間見えます。
中盤には百が卍に出会うまでの陰間時代のお話もあります。

ちるちるさんのインタビューにもありましたが、作者さまは江戸の春画風俗をエロシーンにふんだんに盛り込んだり、陰間の実態続きについてなどを調べ史実に忠実に描いたとおっしゃっています。
確かに『陰間』って江戸時代の男娼という、うすらぼんやりとした知識はあるけれど、実際どのようにして陰間になるのか。その作法や出で立ちなど調べた事もありませんでした。
百樹の過去編では少年が陰間になるための仕込みから、使われる道具、陰間を仕込み世話する男、『まわし』の存在、陰間を抱く客層(のプレイ)などわかりやすく描かれておりとても興味深いものでした。
それらを上手く取り入れながら陰間というひとつの地獄のなかを懸命に生きる百樹の姿もしっかり描かれております。唯一の拠り所であったはずの『兄』を最後まで想い続ける様は健気でもあり不憫でもありました。

そして舞台は『江戸時代』の江戸の町です(浅草、上野、湯島辺りを描いていおります)。
台詞はもちろん町人たちの暮らしぶりや火事、花火、見世物小屋などなどリアルな江戸の空気を感じられます。サブの登場人物も多種多様です(わたしのお気に入りは四三婆さん)。
端々に描いた草木や花などで季節の移ろいを巧みに表現し、二人の過ごす時間は夏から秋、冬へと移り変わります。まるで浮世絵のような情緒溢れる素敵なシーンも。

どこもかしこも本当に細やかに丁寧に描かれておりますが、二人のまぐあいも色気たっぷりです。卍の手で甘くふやける百、艶かしく濡れる卍の表情。大好きな卍の優しい愛情に包み込まれる百は幸せそうです。
喘ぎにも少しばかり春画のような表現が入っていて面白いです。

この本は漫画としても楽しめるし、江戸時代の風俗、文化などをわかりやすく且つ忠実に描くことを心がけた作者さまの真心が込められた一冊のように思います。

私自身、紗久楽さわさんの影響で江戸や日本の古い文化、芸術に興味を持ちました。別段詳しいわけではありませんが、好きなもの(興味を持てるもの)が増えるというのは良いものです。

物語を純粋に楽しむも良し、何かしらに興味を持つきっかけになるのも良し。読み手それぞれの楽しみ方で『百と卍』の世界を堪能できればと思います。

7

江戸の粋とBLの結晶

素晴らしくよかった!
私は存じ上げない作家さんでしたが、杉浦日向子さんの作品をBLにしたかのようなお江戸もので、すっかりとりこになりました。べらんめぇ調の江戸ことばが粋で艶っぽいし、月代(さかやき)のビジュアルにも思いのほか抵抗無く楽しめました。伊達男の卍兄ぃはもちろん、中年の祝さんまでもが強烈に色っぽい。悲しい生い立ちのお百は元気で素直で絵に描いたようなかわゆいワンコです。画風も美麗でBLファンを自認する皆様なら決して読んで損はないと思います。江戸の風俗に興味をお持ちの方もぜひ!

7

甘やかさと翳り

江戸の
ちょんまげと着物、彫り物、陰間、火消し、流し目。

ももの過去。兄がまわしで弟が陰間。女とも寝る三流陰間…

卍の過去。どうやら大店の坊ちゃんで火消しを辞めた後は篠笛吹き。

好きあう2人の散文詩のような日常と交情。躰を売る奉公の現実。散りばめられる江戸の風俗。
そして目を見張る画力。
美しく色っぽい卍、可愛らしい百、柔らかい躰の線、卍の背を彩る彫り物、着物の動きに連れて揺れるとりどりの柄、隙間無く埋められる背景、かと思えば柳と雨の間の余白、格子に映る影……

今まで読んだBLのどれとも違う。お江戸BLが今キテます。
乗り遅れるな、必見!

9

この作品が収納されている本棚

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