• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作喫茶男子と子守りと甘い恋

広澤達紀、翻訳家
宮坂和帆、喫茶店のマスター

その他の収録作品

  • 喫茶男子の甘い休日
  • あとがき

あらすじ

兄の子供を預かることになった和帆。同時期に趣味の映画で出かける仲の達紀から告白されて、恋と育児と仕事で戸惑うばかりで!?

作品情報

作品名
喫茶男子と子守りと甘い恋
著者
松幸かほ 
イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344839694
2.9

(21)

(1)

萌々

(2)

(14)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
58
評価数
21
平均
2.9 / 5
神率
4.8%

レビュー投稿数5

あまあますーぱーだーりん

翻訳家のスパダリ攻めと喫茶店マスター受けの、ほのぼの和やか、のちちみっこタイフーン襲来、なお話です。

受けは亡き父から引き継いだ喫茶店を一人で切り盛りする青年。おっとりした頑張り屋さん、でもちょっとテンパるところのある二十代。
その受けの兄の友達である攻め。受けとは映画という共通の趣味があり、兄抜きでも成立する友人付き合いを長年続けている関係です。ランチ客の引けた時間に毎日ランチを食べにきて、敬語で会話を交わし、休日には一緒に映画を観に行ったりも。
そんな穏やかな毎日は、受けの兄嫁が事故で入院、急きょ2歳の甥っ子を預かることになったことで終わりを告げます。

魔の2歳児の恐怖もそうですが、個人的経験からは飲食店の忙しさが身につまされるお話でした。店をやめて何年経っても、いまだにお客が捌けず頭が真っ白になる悪夢を見ます。(笑) そこに2歳児…これよく子供の世話引き受けたなと思いました。
そのてんてこまいな受けを手助けしてくれる攻め…私の中で好感度爆上げです。
そのてんやわんやの状態でさりげなく告る策士っぷりも素敵でした。受けが小さい頃のトラウマから自己評価が低く、ぐるぐるしているのを、ちゃんと引き出して解決してあげるのが男前でした。

その修羅場からのエッチへの落差がすごかった。経験なし知識なしの受けなんですが、その知識のなさが逆にエロい感じ。
あと萌えたのが攻めと受けの身長差。攻め188センチ、受け165センチという23センチ差で、身長だけでなくいろんな部分の大きさが違う描写もあり、体格差萌え属性持ちには高ポイントでした。体格違いすぎてエッチのときに全部挿らないとか、何それ萌える…。
終始穏やかな紳士だった攻めの強引さもよかったです。

6

超紳士な翻訳家攻め(どう考えても金持ち)×自己否定多めなうぶうぶ喫茶店

松幸先生だし、喫茶もの好きだしということでget。
挿絵の先生は初めましてな先生でしたが、攻めさんがめちゃカッコよくて
すんごく嬉しかったです!

カラー口絵は着衣でえぐえぐ泣く受けさんをぎゅして慰めようとしている
攻めさんの図。ピンク系セピア色?とでも言えばよいのかな。
そういうトーンの図。キレイです。

受けさんの性格がどうも相性悪かったですが、攻めさんはめっちゃ好き!
なので萌でお願いします。

◆登場人物
攻めさん:祖父母の養子となり、財産を継承、不動産収入と翻訳業で生計。
     金持ちやで絶対。超イケメン。受けの兄ちゃんの友達。
     喫茶店に毎日ランチにくる。受けとは映画友達。
受けさん:次男坊。自分が生まれたのとひきかえに母が死んだと思っていて
     自己否定気味。お父さん死去後 喫茶店たんぽぽを継いで経営中。
受け兄:嫁、息子と生活中。嫁が交通事故で重傷を負ったので、
    息子を受けさんに預け気味。なんでもできる優秀さん。
正弘:受け兄の2歳下後輩。受けさんの喫茶店近所で一人暮らし中。
   たんぽぽによく出入りしている。
ちみっこ:魔の2歳半。受け兄の子。日本語に近い言語を話始めたぐらい。
     会話は成立する(笑)

攻めさんは本当に大人さんで、ゆっくり受けさんを待ってる。
小さいころからの知り合いなので、紫の上を育てている光源氏みたい。
そんな二人がすったもんだしてくっつくお話なんですが
色っぽい話は最後の方までなく、また育児苦労話が多いのと
(いやほんとに大変なんだが)
受けさんがあまりにネガティブ思考なのにイラっとしてしまって
(すいません)今一つ萌えきれなかった。
攻めさんは好みのタイプ どストライクだったんだけどな。
育児ママ姐さん方には、そうなのよーほんと子供って言う事聞かないよねー
と共感を得られるかも(笑)

後ろに15Pほどの短編。二人がくっついてからのあまあま話。
本編も短編も書下ろしだそうです。
全体的にとにかく穏やかなお話でした!

5

降って湧いた子守に翻弄される受けとそれを見守る攻め


亡き父の後を継いで喫茶店「たんぽぽ」を経営をしている和帆(受け)は兄嫁が事故に遭い入院してすることになったため甥っ子の祥吾(2歳)を預かることになります。
朝食、保育園の送迎と兄和則が帰宅するまでの子守りは近所に住む兄の親友の達紀(攻め)と兄の後輩の正弘の協力もあり、なんとかこなすことができていました。しかし、祥吾は精神的なものやら年齢的なものやらで夜泣きがひどくなり、仕事が立て込んでいる和則が睡眠が確保できないからと平日の夜も預かってほしいと言いだします。快く引き受ける和帆ですが、想像以上に癇癪を起す祥吾に手を焼き憔悴してしまいます。

和帆は生まれたと同時に母親を亡くし、父親と8歳年の離れた和則に大切に育てられます。物心ついたときの親戚の心無い言葉により自分が母親を殺してしまったと気に病み、和則がどんな想いで自分の世話をしているのかと気にするあまり心から甘えることができなくなりました。父親も兄も全くそんなことを思っていなかったのですが、怖くて確認できないうちに、その思いは心のうちでどんどん大きくなってしまいます。

達紀は両親が早くに離婚し、母親も再婚するのに邪魔になった達紀を自分の両親に預けてしまうような人だったので、物心つく前から祖父母に育てられました。祖父母に大切に育てられ、ホームに入っている祖父母を見舞い、財産の管理もし翻訳家としても成功している優秀な人です。親友の和則とは高校大学が同じで高校時代から「たんぽぽ」に出入りししていて、2人の趣味が映画だったので映画を一緒に見たり勉強を見てあげたりして和則抜きで付き合いがありました。

自分のせいで母親が死んでしまったと思い込んで後ろめたく思っている和帆が、少しでも兄の役に立ちたいと無理をして子供を預かり、キャパオーバーになってしまい、その兄への想いを打ち明け心が軽くなるまでが話の大半で甘い雰囲気になるのは本当に最後の方だけです。

魔の2歳児を和帆にほぼ丸投げする兄の和則には正直ありえないと思いました。
玩具メーカーに勤める正弘の言葉じゃないけど、母親でも発作的に手をあげたくなるこの年齢の子どもを今まで子育てしていない独身男性に丸投げってどうなん?です。
保育園なら延長も可能なのに、お店が営業中なのがわかっていて毎日お迎え子守りを頼むというのもおかしいし、夜寝られないから預かってって頼むのもおかしい。和帆も昼間仕事をしているのに。
すごく悩んだ上で頼んだとは思うのですが、嫁が事故に遭って自分ひとりではどうにもならなくなった時点で公的私的なサポートを探すという考えには至らなかったのか。
達紀に言われてはじめて行動に移してたし、嫁が事故に遭い、仕事も一番忙しい時で思った以上にテンパっていて、考えがまわらなかったんでしょうかね。

ただ、おおざっぱな性格のようで、ケガをしたり熱を出したりしても鷹揚に構えて和帆を責めるようなことを一切言わないのは良かったと思います。こんな性格だから、大丈夫という和帆の嘘をそのまま受け取って任せてしまったり、和帆の世話を全然嫌がらずにしてくれたんだろうし、察しが悪いだけでいいお兄ちゃんだったからこそ和帆はなんとか役に立とうと頑張りすぎてしまったんでしょうけど。

外のサポートを頼むようになって和帆の仕事が朝ごはんを食べさせて保育園に送るだけになって初めて、二人が恋人としてちゃんと付き合えるようになったので、ちょっと物足りなかったです。子育てのところはもう少し抑えて二人の話が読みたかったです。達紀が和帆のどこが良いと思ったのかとか全然触れられてなかったので、8つも離れた友人の弟を好きになった経緯(達紀の性格上、これを認めるのは大変だったんじゃないかと)とか、和帆がまっさら過ぎて、達紀を無意識に煽っているのとかいちゃいちゃしているのとかもっと読みたかったな。

4

甘い恋 < 子育て

松幸さんお得意の子育てモノです。

祥吾くんはもちろん可愛かったですし、彼がいたからこそ兄弟の蟠りが解け、達紀との恋も発展したであろうことは感じられますが…もっと二人の甘い恋を見たかったというのが正直な感想です。あと、他の方も書かれていらっしゃいますが、受けのネガティヴ思考について、私もちょっと“めんどくさいな”と感じてしまいました。成人男性が作中二度も号泣て。

達紀がどういうきっかけで和帆を恋愛対象として意識し始めたのか、友人の弟で8歳年下の同性であるからきっと葛藤もあったかと思われます。もし続きがあるのならそれについても詳しく知りたいものです。
あと、二人とも映画が趣味なので、それに関わる描写とかがもっと見たいです。

2

特典まで読むのがいいかもです!

なんかタイトル的にも美味しそうな、甘々な感じかな?と購入し、プロローグを読んだ段階で『あ!これは好きな感じかも…』と、ワクワクしながら読み始めました。

和帆は、亡くなった父の跡を継いで喫茶店を1人で切り盛りする真面目そのものといった受けさんで、その喫茶店に通う常連さんの、翻訳を生業としてる兄の友人でもある攻めさんの達紀さん。
ある日、和帆の兄のお嫁さんがひどい交通事故に遭い、入院を余儀なくされたことと丁度仕事が忙しく時間を作るのが難しいことから、和帆に息子の祥吾くんのお世話を頼まれます。
周りが心配するなか和帆は受けるのですが、それには兄に対する長年培った申し訳なさからで…

というものなんですが、正直、和帆のあまりにもなマイナス思考具合に読んでて疲れてしまう場面も多々…。
受けが健気や謙虚といった設定は本当に好きなんですが、これは違うというか、周りのアドバイスや励ましに、「でも…」と切り返す場面が1度や2度ではないので、自分が友人だったとしたらイラっとしていたと思います。
まあ、達紀さんが心が広いというか、特典の小冊子を読むことで意外に腹黒いとこや計算高いとこ、ヤンデレっぽいとこが顕れたところを見て、だからうまくいく2人なのかなあ…と納得しました。

和帆がネガティブすぎなかったからもう少し軽く読めたんじゃないかと、内容や設定的には面白かったと思うので、こちらの本は気持ちに余裕がある時に読むのがオススメです( *´︶`*)

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP