コミック

  • Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~

Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~

  • 電子専門
  • 電子書籍【PR】

表題作Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~

久世 旭(27歳・カフェ店長)
桐生 伊乃里(学生)

あらすじ

心に傷を負った2人は導かれるように出会い、そして同じ時を歩む…――自宅の1階でカフェを営む久世は、ある夏の日、少年と出会う…。開店から閉店まで店内でじっとしていた少年。そして閉店後も外で佇んでいる彼を見つけ、久世は少年を自宅に招き入れる。少年の名前は伊乃里(いのり)。久世のカフェで人を待っていたとの事。「どうしても言わなければならないことがあって」そう哀しそうに呟く伊乃里に久世は「ひと夏の間、ウチでバイトをしないか?」と提案する…。そして2人の奇妙な同居生活が始まる。お互いに抱える暗い過去が一緒の時を過ごすうち徐々に垣間見えてくる…。2人の閉ざされた心は次第に溶けて行くのだろうか――…?

Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~ (1) 126ページ
Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~ (2) 145ページ

作品情報

作品名
Cafe musica~心に積もるは君のしらべ~
著者
篠原宇月 
媒体
漫画(コミック)
出版社
秋水社ORIGINAL
レーベル
BL宣言
電子発売日
3

(1)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

謎が謎を呼び、余韻が残る

ミステリー仕立てで、BL要素はほぼない作品です。

ある夏の日、ひとりの少年が海のある街の坂の上の喫茶店にやってきます。
少年は閉店時間になってもずっと窓辺の席に座ったまま。
店長が声をかけると、「ひとを待っている」と…。

という始まりで、伊乃里(少年)が待ち人に会えるまで、喫茶店の2階の一室を貸して、昼はバイトとして雇うのですが、小出しにされる情報と謎が気になって一気に読んでしまいました。

ピアノの才能があった伊乃里の兄とその友人、兄と家族の関係。
店長の方も、代理で喫茶店を開けている理由、夜眠れないことなど、とにかく謎が多くて、ここからどう展開していくのか、ぐいぐい引き込まれました。

みんながそれぞれに抱えているものが「今は会えないひと」にしか解決できないというのが切なくて、でも最後はじんわりとしあわせな光が見えるような終わり方でした。
すごく気になるのは、伊乃里が店長に宛てて書いた手紙の内容です。
中身を見せてくれない!
知りたい!
これからもふたりの縁は続いていくのか、それとも前を向いてそれぞれの道を歩んでいくのか。
それは読者の想像に任せるという憎い手法に、ちょっと鳥肌が立ちました。

結構重い内容なので軽くは読めませんが、ほんのりと香る尊敬か憧憬か恋心か線引きが難しい感情の揺れ動きを、謎の解明と共に静かに楽しめる作品ではないかなと思います。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP