イラスト入り
ちょっと、もう…読後すぐの今、言葉が出てこない…!激動すぎる2巻の展開に、1巻以上にページをめくる手が止まらず。
今日出かける用事があったんですが、駅まで歩いてる時間すら惜しくて早く読みたいと思うほどの、内容の濃さでした。
やー…こんなすごいスケールの物語、どうやったら思いつくんだ。。
レシェイヌの発病とそれによる足弱の避難、そして家臣の裏切りと拉致、奪還ー
1巻では出てこなかった「悪役」たちが炙り出されるように出てきてハラハラしつつも、最後にはスカッと成敗されてグッと拳を握りました。
色々、感じたことはある(はず)なんですが、なんといっても自分の中では、水明ーーーー!!!!( ; ; )
もう、もう、”従者の、主への献身”大大大好きな自分にとっては神がかった存在だった……
7年。7年間、辛い辛い環境で隠れた仕事をしてきながら、思いがけない危機によって足弱の世話を一人で焼くことになったことを「僥倖」と言ってのけるなんて…もう、これは一つの「愛」だよね、と、感動で涙が溢れてきて、しばらく次のページに進めませんでした。。
最後の「完」の文字を見て切なくなりましたが、これ、続刊まだ何冊かある!ということに気付き、早速3巻もポチ。
夜を徹してシリーズを読み耽る日は、まだまだ続きそうです。。はあ、楽しみ。
本筋ではなくちょっとズレた所に1番の萌え(燃え)を感じている自覚があるんですが、私は灰色狼達が大好きで、実はレシェイヌラフォスエヌカップル自体にはあまり萌えていません。
もちろんこの2人の、王族という確固たる立場と異能と関係性があってこそ、周囲の人物にも相関図が成し得る訳で、土台としてとても重要で必要不可欠な物を担う2人だという事は理解できています。
ただ、個人的な趣向を言うと見た目もあまり好みとして刺さらないタイプで、性格も刺さらない(足弱の優しさや人間性を素敵だと思っていますが、ラブというよりライク)状態で手に取った作品だったりします。
ファンの方々にはなんだこいつと思われるかもしれませんね。
そんな訳で、お楽しみな筈の性行為シーンも前のめりでは読み進めておらず、寧ろ分かったよ、お腹いっぱいだよ~ってなりがち...ゴホゴホ。
なのにそれ以上の魅力があるんです。
お上手だな面白いなー!と、一作ごとにすごく滾る山場が存在しています。
それは私にとって脇キャラたちにスポットが当たっている時だったり、恋愛話ではない王族の話の時だったりします。
間違いなくBL小説なのですが、そこを目当てに読んではいません。
すごい小説だなと改めて思います。
灰色狼達の思い、その身を賭けた王族への敬愛、親心にも近しいような優しい気持ちたち、それらに胸を揺すられ読み進めています。
なんでここで涙腺にくるかな?って自分でも驚いたりしたのですが、その思いにやられて目頭が熱くなったりするんてす。
本作では<水明>と<眺望>がラフォスエヌを逃がそうと剣を振るい血の雨を降らせる戦闘シーンが躍動感満載であまりに熱くて。
面白すぎてページをめくる手が止まらなくなりました。
逆に言うと、レシェイヌとラフォスエヌのシーンに戻るとページをめくる手が遅くなるのが緑土なすの私の通例のようで、本作もそうなりましたが。
2人に全く興味がないわけではないのです、恋愛要素にあまり惹かれないだけ...書き下ろしの名付けのシーンは素敵だったなぁ。
脇キャラといえば、ワンさんもとてもよかった。
いつも穏やかで聡明で親切な人だけど、心のどこかで文系の人だから力技(暴力)には弱いのかもと思ってしまっていたのかもしれません。
ごめんねワンさん...身を捨てた決死の行動に胸が熱くなり、彼はどこまでも筋の通った人間性なのだと知らしめられました。
今回かれは痛い目にあってしまったけど、春の予感を感じる出会いがあったのでうまくいけばいいなぁと思いました。
海老にしてもオマエ草にしてもこうやって話が繋がるのかと考えてもいなかった展開で繋がっていくのも楽しかった。
このお話にハマる人は、ど真ん中の完全なBL読者というよりも一般作の小説も沢山手に取ってこられた方々なのではないかと私は思います。
こんなに脇キャラにスポットを当ててそのキャラの心情や目線に切り替わる作品は珍しい。
場面転換の時系列が行ったり来たりして読みにくい時もありますが、そんなことよりそのことを掘り下げて読ませてもらえることに価値があると思う作品です。
私は脇キャラたちが大好きです。
選べないくらいどのキャラも好き。
特に好きなのは<命>さんかな。
今頃読み出した新参者なので、こちらの作品は既に5巻まで出ていたため、まだまだ続く長いお話なのだと思っていたのですが、この巻で完結だそうです。
本編は完結で、残りの巻は番外編などのファンブックのような本なのかな?
本編よりも番外が長いというのも珍しい。
私のような脇キャラが好物な者にとってはありがたいお話が詰まっているようなので、楽しみです。
サブタイトルと一巻の不穏な終わりから、不安になりながら読んだ。前半に一度ピークを迎えて残り半分どうなるかと思ったら、最後に老人との決着が描かれていた。気になっていた点が綺麗に埋まり、読後の満足度はとても高い。
一巻から引き続き、灰色狼の魅力に引き込まれる。万が一に備えた全国各所への潜入とはトンデモ設定……と最初は思ったが、徐々に納得させられ、展開の面白さにどうでも良くなってくる。それどころか灰色狼たちを全力で応援し、献身ぶりに感涙するまでになっている。特に後の水明の独白が好き。
視点はいろんなサブキャラに移り、視点主が足弱を理解する過程とともに伝えられるので、主人公の様子と周囲の反応が同時に分かるのが楽しい。灰色狼視点はどれも王族に好意的な解釈がなされており、読んでいて癒やされた。
また変な感想だが、前に出て来た事柄との矛盾があっても、それぞれのキャラの推測だからと言い訳が成立していて、上手いと思った。
足弱は相変わらず頑固で、自分でできると言い張り転んで手を焼かせることを繰り返す。この行動はまさに老人といった感じで、育ての親の影響力を思わせる。
足弱を拾い育てた老人の心境は今世王の推測でしか語られなかったが、少々驚いた。こういう形の人間の浅ましさがファンタジーラノベで描かれるとは思わなかった。
洗脳が解かれたというか呪縛から逃れたというか、戸惑いながらゆっくり変わっていく足弱と忍耐強い今世王と献身的な灰色狼で迎えるエンディングはほろりと泣ける。一巻で印象的だった死の大地からの吉報があのタイミングなのも、涙腺を刺激してきて良かった。
BLとしては足弱と今世王のお話だけど、なにより灰色狼という魅力的な一族に惹かれた。二人には、王族の喜びを糧に生きる彼らのために幸せになって欲しいと願わずにはいられない。面白かった!
全4巻のストーリーかと思ってましたが、2冊で完結作品でしたね。
この本の前半が辛い展開だったので、この先も厄災が降りかかるのかと思い不安でした。
レシェはもう助からないと思いました。ハピエンの筈だから病気は治るはず!と信じながらも、読み進めました。
遺書を遺し、そして灰色狼に対しての言葉を遺した時、王と灰色狼の繋がりの深さに涙が出そうになりました。
なんて素晴らしい尊い関係なんだろう。
それからこの実り多いこの国にも悪いことを考える奴って居るんですね。この作品には良い人ばかりが出てくるので、アルゲが憎くて吐き気が出そうでした。他の作品ではこの程度の悪人はよく見かけるはずなのに、この本の世界は優しい人で溢れてたので本当に衝撃的な憎らしさです。
コクも可哀想だけど、自分の心を殺してアルゲの悪事に加担したりしたヤクが可哀想。でも足弱を支えることが出来て良かった。
今までの辛さを帳消しに出来る幸せであったら良いなと思います。
足弱の心情もわかりますが。
レシェが死にそうな時は会いたいと言い、会えないとわかると怒るくせに、山に戻ったら都に帰りたくないなんて。
足弱の気持ちはわかります。王族でもないのに王族として扱われる事への不安。老人を裏切る事を行っていることの背徳感などは分かるけど、レシェや灰色狼が可哀想。
山の家でのほぼ強姦のレシェの行為。レシェの気持ちが辛くて辛くて。
あと、老人は足弱がラフォスだと知っていて隠していたのか。見つからないわけだね。
知っていて王族を悪しきものとして教えていた。有り得るかも、と思いつつ、衝撃的な事実でしたね。子供の時の服が大切に隠されていたと知り老人の迷いも伝わった気がしました。
小屋が壊れてこそ見つかった王族の証。
苦労して山に行ってよかったね、レシェ。
まだまだ書きたいことはありますが、長くなってしまいました。
とにかく灰色狼素敵です。
彼らが幸せになるためには王族が幸せでないと!
あとワンさんにも幸あれ!
三冊目まで読了しました。
一巻のレビューにも書きましたが、主役二人(今世王と足弱)にはあまり共感出来ませんでした。こちらの常識から外れた存在なので、なんと言うか、そういうものだと理解するしかないというか・・・・・・描写は丁寧なので、二人の心の動きは納得できます。
共感できるのは、王族に仕える<灰色狼>と呼ばれる一族、王族が心煩わされずに幸せに暮らせるように日々心を砕く者たちです。読んでいくうちに彼らに共感し、彼らの目線で王族の幸せを願いながら読んでいました。
正直なことを言うなら、そこまでハマりませんでした。
ただ物語は読み応えがありました。世界観がしっかり出来上がっていてブレません。小説が好きなら一読の価値はあると思います。
王族二人が幸せにその寿命を全うして欲しいと願うと共に、王族が全て絶えてしまった後の世界が気になります。残された<灰色狼>たちはどうするのか・・・ここまで世界が創りこまれているのなら、おそらく作者様の頭の中には後の世界も存在するでしょう。幸せな物語として終わるために書かれるつもりはないのだと思いますが、王族たちの記憶が歴史となった世界も覗いてみたいです。