またお前を抱くかもしれない…それでもいいのか?

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表題作日の当たらない場所(2)

磯崎拓斗,さびれた島の観光協職員,漁師
大島寛也,島を出た地域振興ベンチャー企業社員

その他の収録作品

  • デート。(描き下ろし)
  • 濡れ場プラス。(描き下ろし)
  • カバーイラストラフ
  • あとがき
  • おまけマンガ 2P

あらすじ

島の観光協会に勤める拓斗は、
15年ぶりに戻ってきた同級生・寛也に、
東京へ帰れと告げる。

しかし、寛也が去った後で
胸にこみあげるのは、
泣き出してしまいそうなくらい
切ない欲情だった。

そして、身体を繋げた熱が
忘れられないのは、寛也も同じで――。

作品情報

作品名
日の当たらない場所(2)
著者
たつもとみお 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルールコミックス
シリーズ
日の当たらない場所
発売日
ISBN
9784040687179
4.1

(73)

(26)

萌々

(32)

(13)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
299
評価数
73
平均
4.1 / 5
神率
35.6%

レビュー投稿数9

ラブ度上がりました

電子特典付きの電子書籍で読みました。
シリーズ2冊目です。
1巻では元々は地元の島でありながら、高校入学と同時に島を離れきりになって、島の人々に受け入れられない寛也君でしたが、ある事を境に島の人々の態度が徐々に変わってきて…というお話でした。
前巻で結構腹立たしい展開があったのでどうなることかと思っていましたが、それが清算されて良かったです。
寛也君に意地悪をした子供たちの両親が普通に良心を持った人達で良かったです。悪いことをしたら謝るというのは当たり前のことですから(汗)。
言葉数は決して多くない主人公2人ですが、すれ違いを経て今回はお互いの事が少し分かったかな?という展開でした。
1巻よりラブ度は結構強く感じられます。カッコイイ拓斗君の方が素直に感情出してくれるのがいいですね。

0

二人の恋と人生の物語

2巻なので萌2評価をつけても大丈夫だろう。うんうん。

1巻のレビューからの続きです。
小さな斜陽の島で育った二人。ゲイだった主人公、寛也は、密かに憧れていた太陽のような存在、拓斗のことを想っていた。
友人として仲良くなった二人だったが、寛也は生きづらさもあり島を出てイベント企画会社を立ち上げます。一方の拓斗は島に残って生き残りを模索している。

島を再生させようと、寛也の会社に企画を依頼した拓斗。再び出会った二人ですが、最初は拓斗が無理矢理寛也を襲ったりするなど、なかなかすんなりいきません。
しかし、島を再生させたいという気持ちは一つ。幼い頃に打ち明けられなかった想いも、一緒に仕事をする中でだんだん素直に。。
という恋の方はそんな展開なのですが。

最初は無理矢理というところで少しひっかかかりましたが、心に気にかかっていた寛也のことを、だんだん恋愛対象として自覚していくイケメン漁師、拓斗の成長物語でもありました。
一方の寛也も、島を逃げるように出た過去から、再び古い町、そして自分に厳しくあたった父の呪縛に対峙するという成長物語になっているところが素晴らしいです。
(3巻のレビューに続く)

0

心の脆さ

拓斗が突き離すような言葉で寛也を遠ざけようとしていた部分もありましたが絶望するような展開にはならず、少しずつ気持ちが通い合って甘いふたりが見られたのは良かったのだけど。
やっぱりどこか重暗さは拭えず、ふたりの今のカタチは正解なのか?と心配になってしまうところがたくさんありました。
幸せな場面からツラい展開へ突き落とされる感じは結末がわかっていても読み返すのが苦くなってしまいます(汗)

最後には気持ちを伝えることが出来たのだけど、寛也の心の脆さにはハラハラしっぱなしでした。
自分が島に歓迎されていないことだったり不仲な父親との関係だったり。
吹っ切れているように見えても彼の心には引っかかったままで、ふとした拍子に寛也が壊れてしまわないか怖くなるんですよね。

拓斗と寛也、そして島はどうなるのか?
最終巻へ希望を持てるような終わり方は救われたなと思いました。

0

胃がキリキリするけど面白い

2巻も面白かったです。ヒヤヒヤしたけども!
島民の比較的若い世代の理解が得られてきて、復興がゆっくりでも着実に進んでる様子にじんわりします。横ヤリが入りながらも寛也と拓斗のラブも進んでハッピー。城下がかなりのお気に入りキャラになりました。
2巻の不安要素はゲイの学生。理解と反発がギリギリの状況で、寛也は自分がゲイとバレたら島民の理解は…と思い悩んでて、そのフラグは回収しなくていいから!と胃がキリキリしました。なので回避してくれた城下本当にありがとう~という感じ。
告白もくっついてからも、二人で自分の欲を素直に伝えるようになったところが好きでした。あまりに相手を想い過ぎるより、ワガママでも自分の想いを率直に言って欲しい。そういう関係性だと安心して見ていられて好きです。長続きしそうだし笑。
前半の寛也に縋る拓斗には、島の外の世界を知らないがゆえの執着のようなものが見える気がしましたが、顔つきが変わり、徐々に不安定さも無くなっていったのがすごく良かったです。
次巻も楽しみ。

0

殻を破って、本当の自分へ

大きく動く2巻。
本当の意味で拓斗と寛也、2人のこころが通い合う、しあわせな場面が多いです。

15年前は父や島に拒絶されるまま何の力もなかった寛也が、島を救う手助けができること、拓斗の役に立てることで、精神的に大きく前進します。
父の声を聞いても逃げない、父と向き合って話すことができる。そんな大きな成長がうかがえました。

拓斗への拗れた想いも、拓斗の気持ちを受けてしっかり伝えることができて、憧れという眩しいフィルター越しではなく本当の意味での拓斗と向き合えた瞬間に、こころが鷲掴みにされますよ。
寛也のこころを覆った殻の分厚さも、それを崩していく拓斗の真摯な言葉も、美しい作画でこころに浸透してきます。

いやなボランティアの登場でめんどうなことが起きますが、ゲイであることを公表するのはそのひとのタイミング。おおっぴらにすることだけが正義であるという考え方を押し付けることがいかに頭でっかちで偽善的かということを分からない人間っているんですよね、一定数。

つらい思いをしてきた期間が長いからこそ、早く完全にしあわせになってほしいのになあ。

0

光のカタチと歪のカタチ

『日の当たらない場所(1)』の続編です。
たつもとみお先生は絵が丁寧なので読みやすいです。

野師島観光協会職員の磯崎 拓斗とイベント企画共同経営者 大島 寛也のお話。

前作では、15年ぶりに故郷の離島に戻り、本心がわからない拓斗に抱かれた寛也でしたが、翌朝 拓斗から「東京へ帰れ」と告げられます。
今作は、その続きになります。
自分と寝たことを後悔しているのかと思う寛也でしたが、拓斗から聞かされたのは「この島がお前を受け入れることなない」という言葉でした。
本島に渡る船を待つ寛也に、子供が迷惑を掛けたと親たちが声を掛けます。
そこで、寛也は集まった保護者たちに自分の考えを伝えました。
拓斗からは依頼を取り下げると言われた寛也ですが、島を救いたいと動き出します。

2巻は、東京に帰った寛也は同僚の城下と信司にもお願いして、離島の振興事業に向き合います。
東京と島の往復で、プランを提案し、島民会議を行い、イベントを企画して、準備を進める…島民も少しずつ協力してくれるようになった…そんな時にある出来事が発生します。
最大の見せ所は、その出来事がきっかけで、拓斗と寛也が本音で話すのですが、ようやく2人が抱えていた苦しみと気持ちを伝えられたことです。
気持ちを受け取って返す…簡単なようで難しい。
でも、お互いに「好き」と返せた2人。
15年も自分の中に燻っていた想いを伝えらえました。
このことで、再び実家にも足を向けた寛也は父親にも協力を申し出ます。
一旦、東京に戻ることになった寛也ですが、前回よりも心は軽かったのでした。

イベントのために集ったボランティアにとんでもない奴がいましたが、寛也がどれだけ拓斗を守りたいのかが伝わりました。
大事に至らなくて良かった…。
ようやく本音で話せた2人に、こちらまで胸にこみ上げるものがありました。
きっと、拓斗も中学生の頃に寛也を意識してしましたよね。
拓斗はゲイの寛也とは違い、最初はノンケだったと思います。
でも、小さい頃から家庭環境が悪く、その影響あって女性とはまともに付き合えなかったのかも知れません。
でも、両想いになってからの寛也はもちろん、拓斗もとても幸せそうです。
最後は、Hの翌朝に寝ぼけて寛也に甘える拓斗が可愛すぎる (〃艸〃)

Hシーンは、2回あります。
とくにお風呂でのHはエロくていいですよ~。
告白した後にHしたのか気になる(笑)

描き下ろし『デート』
今度、寛也と東京でデートしたいと言い出す拓斗。

描き下ろし『濡れ場プラス。』
2人にとって特別なあの場所について。
第8話の告白後のHだといいな。

いよいよ本格的に始動する離島の振興事業。
誰もがみんな同じ意見ではない現実と一つにまとめる難しさ。
でも、島を愛する気持ちは変わらない。
続編では、寛也たちが島民と力を合わせられるかが重要なポイントになります。
そして、離島と東京に拠点を置く2人の未来はどうなるのか?
すぐに続編を読みたいと思います(笑)

4

この気持ちを受け取ってから、返して欲しい。自分の気持ちは自分のもの。

個人的には読み返すのが結構ツライ2巻なんですよね。せっかく想い繋がったのに、妙な横槍が…。不穏な空気を残していきます…。
この物語が素敵なのは、拓斗と寛也のラブに関してだけでは無く、寂れた島の復興に向けて真面目に取り組んでいる若者の姿を丁寧に綴っているところでもあります。
そして、ゲイである事が社会的にどう捉えられているか、特に閉鎖的であろう島内にどんな影響を及ぼすのか?といったところにも言及されていきます。少しだけ。
それで無くても寛也は悩みます。自分の性癖のせいで、愛する拓斗を引きずり込んでしまったのでは無いかと…。この巻では、その気持ちを正直に真正面から向き合う二人が描かれて行きます。
想う気持ちは自分だけのもの。俺が寛也を想う気持ちをどうか決めつけないで欲しい。「俺の気持ちは俺のものだよ。」と、告げる拓斗、男前です!不安だった気持ち、伝えられなかった気持ちが氷解する瞬間。寛也もきちんと言葉を返します。きちんと伝え合えた事で、心も強くなったんじゃないかな。この二人は大丈夫!しかし、不穏な空気を残したまま、次巻へと続く。

0

ついに身体をつなげてしまった二人。
でもその心情は複雑。
攻が告げたのは「帰れ」の言葉。
はてさてどーなるかというところですね。

実はずっと想ってたとか
想い余って押し倒しちゃうとか。
でもでもやぱりとか。
案外攻が初っこくて萌えました(*´∀`*)きゅふv

そんな攻の気持ちを知って
もっともっとと頑張っちゃう受は好き。
大人な対応がいい。

後半はちゃんとカップルぽくベタついてる感じが甘いのもまたマル。
2巻で落ち着くところに落ち着いたかなという感があるので
あとは島の復興とお父さんとの和解がどうなるかですね。

首を長くして待ちたいと思います

3

甘くなってきました

『日の当たらない場所』の2巻目。という事で1巻でまかれていた伏線が回収されつつのお話でした。

内容をざっくりと。すみません、ネタバレしてます。






1巻の終わりで身体を繋げた拓斗と寛也。
けれど、拓斗から寛也へと告げられた言葉は「東京へ帰れ」というもので。

閉鎖的な島では寛也は仕事面でも精神面でもしんどいだろうと思う拓斗の愛情から出た言葉でしたが、彼の気持ちを正しく汲み取った寛也が起こした行動は…。

というお話。

若者たちが島を出ていく現状の中で、島に残り島のために働きたいと願う拓斗。
寂れていく一方の島では未来がないと、反対や不信感を持たれても島のために自身の仕事をはたそうとする寛也。

二人とも島を愛するという気持ちは同じ。そこから彼らが自分のできることで島の未来を変えていこうとする若者らしいパワーと逞しさと、故郷愛がとても素敵でした。

そして彼らの「恋愛面」でも。

身体を繋げたことで、自分の気持ちを再確認した彼ら。

けれど、ゲイではない拓斗の未来を奪いたくないときっぱり別れを告げる寛也の健気さにウルっとし。
そんな寛也の不安を一蹴するように惜しみない言葉をかけ続ける拓斗の男気にキュンとし。

そこからは今までのシリアスムードから一転、ラブ度がぐっと上がりました。

2巻の終わりでは寛也の過去のトラウマを払しょくするような展開も。
まだまだ父親との和解はできていませんが、自分の気持ちを隠すのではなく理解してもらえるよう気持ちを切り替え始めた寛也にエールを送りたい。

話の中盤で、島の復興のために拓斗と寛也の思い出の小屋を美大生たちにリフォームしてもらおうとする件があります。
その中の一人の美大生がとってもクズなので、苦手な方はご注意を。
まあ、彼のおかげで拓斗と寛也の気持ちがしっかり固まったところはあるのでGJな面もあるのかな?
この時に拓斗が見せる寛也への執着心がとてもカッコいい。
「俺以外に 二度と触らせるな」って…!
カッコよすぎですがな、拓斗くん。

1巻から引き続き寛也の仕事仲間の二人はとっても素敵な男性たちで、全体を通して優しいお話になっていました。特に城下さん。カッコいい…。彼主役のスピンオフを描いてはもらえないだろうか。

二人の過去。
そこから引き起こされているトラウマ。
そして、島の未来をつなぐために再会した彼らの現状。

設定は盛りだくさんですが、話がこじれることなく上手に話が絡み合っていてとても良かった。
たつもとさんの絵柄が綺麗なのも高ポイント。ふとした際に見せるしぐさや表情が綺麗だし、エチシーンもとても綺麗なので萌え度が上がります。

2巻ではまだ完結していません。
彼らのこれからが非常に気になります。次巻への期待を込めて、☆5つで。

5

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