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表題作既婚者ですけど、何か? (3)

芹沢 啓太,新入社員
御門 玲,部長,バツイチ

その他の収録作品

  • 大人にはロマンチックでいられない事情があるもので
  • 親友にはカミングアウト
  • せっかくの残業のあとは
  • 社則についてお知らせします

あらすじ

「部長、キスしてもいいですか?」ついに天然部下のターン!?

恋心を自覚した芹沢と、彼の気持ちに気づかない御門。
そんな中、2人は芹沢の企てによりひとつのベッドで一夜を過ごすことに。
芹沢は、マッサージと言いながら御門の際どいトコロに触れてくる。
期待してしまう自分を戒める御門だが、突然芹沢にキスをされて――!?
妄想×煩悩のオフィスラブ、ついに完結!

作品情報

作品名
既婚者ですけど、何か? (3)
著者
桐乃まひろ(A1) 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
既婚者ですけど、何か?
発売日
ISBN
9784866570136
4.5

(138)

(94)

萌々

(24)

(16)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
17
得点
617
評価数
138
平均
4.5 / 5
神率
68.1%

レビュー投稿数17

隅々まで納得のいく終わり方

二巻までの内容は、お気に入りの部下・芹沢相手にセクハラ、妄想三昧だった御門部長。やがてその妄想に支配されそうになり、なんとか芹沢の妄想から逃れようとするも出来ず。
奥さんの晴子から離婚を切り出され既婚者ではなくなったことから、堂々とゲイの世界へ舞い戻るもうまくいかず、芹沢への思いに気づくもノンケ相手に何やってるんだ…と自制する。一方の芹沢も部長への恋心を自覚し、部長と二人の出張の際、部屋の予約をシングル2つではなくダブルベッドの一室を予約…。

ネタバレします。

三巻の表紙は晴れ晴れとした感じでいいですね。とても好きです。内容もそれにふさわしい曇りないものとなっています。

部長への思いに気づいた芹沢は、出張先のホテルに着いてから、ちょこちょこと意味ありげなセリフで部長を攻めます。
一方の部長は芹沢の意図的なセリフにドキッとする→嬉しい!誘っているのか?→いやいや、あいつはそんなつもりはない。あいつは天然だしな、無自覚って恐ろしい…のループです。

もう気軽にセクハラを繰り出していた部長の姿はなく、好きなノンケの部下にうっかり手をだして嫌われまいと必死に耐えるのみ。そしてまたもや部長の妄想なのか、それとも現実なのかは読み進めないと判らない展開が相変わらずお上手です。ここは、え?え?これは妄想?それとも現実?とドキドキしながら読み進めるのが一番です。

私がこの作品で一番いいなぁと思ったのは芹沢とくっつきました、めでたしめでたし!だけではなく部長の周りにいる人々との着地点を一点も曇りもなく描いてくれたところだと思います。

まずは元妻の晴子との関係。
花屋の店長と再婚する事になった晴子を心から祝うことができた部長・今度こそ後悔のない結婚式を挙げてもらいたいからと気に入ったドレスが見つかるまでとことん付き合います。そして結婚式にも参加し、パートナーとして同伴した芹沢を紹介するんです。(もっとも晴子は仕事のパートナーと理解したんだけど)戦友・親友となった二人。番外編でも幸せそうな晴子が見られて嬉しかった(とても好きなキャラなので)

そして部長の父親との関係。
三巻では息子がゲイである事を知っていた事が明かされます。ゲイである事を知りながら晴子との政略結婚を命じた父親と、それを黙って受け入れた息子という関係から変化が生じます。堂々と芹沢を付き合っている人だと紹介し、父親と息子がようやく正面から向き合うのです。車のルームミラーに写っている部長と芹沢の喜ぶ姿が良かった。

芹沢も成長著しくて、一巻の頃の単純なスポーツ馬鹿みたいな面影は残しつつ(ポジションの件でバスケに例えて喜ぶあたりとか笑える)まさかの下克上もあり。タチ専だった部長が受けになったというだけではなく、芹沢が部長に命令しちゃって部長がいいなりに。
それと胸板が厚い芹沢のスポーツ体型が物凄く好きだし、二人のキスシーンもいい。部長が芹沢の首に手をかけていくところなんて読んでて死にそう。
全裸で絡んでるのもいい。

あれ?あれはどーなったの?というモヤモヤを残さず、とにかく隅々まで納得のいく終わり方なので読後感が最高でした。

14

今、とても幸せですけど、何か?

今まで自分から大胆に動くことのなかった芹沢。今回初めて仕掛けて来ます。
部長と出張先のホテルをとる際、ベッドひとつのダブルで予約。
理性と煩悩を行ったり来たりしつつ芹沢にマッサージされる御門。
しかも「お手伝いしましょうか?」と言われ手でご奉仕されることに…。

…御門部長、あなたもう絶対攻には戻れません。
格好よさの中ついつい出てしまう、受の顔。すごくかわいい。

でも翌朝何もなかったように振る舞う芹沢に対してどう接するべきか悩む御門。
狡くて臆病な大人なら、逃げ道は作っておくべき…と頭ではわかっているのに、後ろから抱きしめられた芹沢の腕を振りほどけない…。
はっきりした言葉はなかったものの、恋人同士になれた2人。
ふいにキスする芹沢や、赤くなって照れる御門がとてもかわいい!
ここからきっと2人でイチャイチャのターン…と思いきや、元妻・晴子登場。
実は再婚することになったが、ドレスがどうしても決まらない。ドレス選びに協力して欲しいとのこと。
実はね、このシーンちょっと泣けるんですよ。
家族も心配してるし、相談出来る友達もいない。玲ちゃん(←御門の下の名前です)なら喜んでくれるんじゃないかなーって。
この2人のなんとも言えない友情のような兄弟愛のような不思議な関係、本当にいいんですよねぇ。
翌日から元・奥さんのドレス選びで大忙しの御門。奥さんと元サヤに戻るんじゃないかと不安になる芹沢。
ドレス選びに夢中になりすぎて、芹沢を不安にさせてしまった御門は、芹沢の家まで行き、自分がゲイであることを告白し、芹沢と結ばれます。
御門は初めての受。本当、かわいかったぁ。

無事、元・奥さんの結婚式を見届け、ご満悦の御門。
そんな御門に2人のペアリングを渡す芹沢。

1巻の妄想ギャグも最高でしたが、
3巻で通じ合った2人の想い。読んでいるこちらも暖かい気持ちになりました。

番外編で描かれている、御門の学生時代のゲイのお話。父との確執。
そして今、芹沢が好きだ、ちゃんと親には紹介したかったという御門に大人の男気を感じました。

ちょっとあっさり終わってしまったので、これから職場や家や旅行先でいちゃいちゃする2人をもう少しじっくり見たい気もしますが、そんなこと言ったら

「今、とても幸せですけど、何か?」とのろけられそうなので止めておきます。

萌えと笑いをありがとう。
これからも末永くお幸せに(*^_^*)

10

既婚者ですけど、応援したくなります

奥様持ちゲイの御門部長とノンケの部下 芹沢くんのお話です!ついに完結!
既婚者ですけど、全く重くないんです。
ドロドロしているようなお話ではありません。
御門部長のキャラと妄想で笑わせてくれるし、3巻では離婚してますので、さらに問題ありません^^

この3巻で完結!みんな上手く収まって幸せになります!御門部長、芹沢くん、おめでとう!お幸せに^^
二人とも育ちが良いいんでしょうね、せこくもないし、嫌味がない。自然とお祝いしたくなる二人です。

8

ついに完結!

完結しましたね。爆笑妄想BL。2巻の途中くらいから、ギャグ要素とトキメキ恋愛シーンが半々くらいになってきて、ついに成就いたしました。おめでと~部長!おめでと~芹沢くん!

もともと絵のきれいな作品なのですが二人のたまに見せる男っぽい顔と、美しい肉体にドキッとさせられることがしばしばで、御門部長でなくても妄想と現実の区別がつかなくなりそうでした。そして、今まで散々妄想を見せられていたから、出張の夜のハンドジョブもまた妄想かと、今回は長い妄想シーンだなと思ってしまいました。

ついに結ばれた翌朝の御門部長の晴々とした顔!「前立腺の素晴らしさを体得してきました!」の心の声でお茶を吹き出しました。

この作品が初コミックとのこと、今後は作家買い決定です。

5

とめどなく溢れる妄想が神

この作品に「神」をつけずして、何を「神」と言いましょうか。
1巻の始まりから3巻のあとがきまで、どのコマももれなく「好き!最高に、好き!」と思いながら読める作品です。

初読の衝撃もすごかったのですが、今回久々に読み返してもやっぱりすごかった…。
何がすごいって、何もかもなんですよ。
どこを取っても褒め言葉と賞賛しか出てきません。
1巻最初のキラキライケイケブイブイイケメン・御門が、あっという間に干した大根みたいな状態になっちゃってるところから全部良い!
好きなところを挙げようとしたら、1コマずつ説明しなければなりません。
そのくらいの勢いで全コマ全力で推せる。ここ、いいでしょう!って言える!

芹沢と出会ったことで、干した大根から潤いを取り戻す御門が愛おしい。
芹沢の幻影に付き纏われる辺りなんてもう、好きのダムが決壊します。
尊敬する御門からセクハラを受けていた!?と衝撃を受ける芹沢が愛おしい。
体育会系らしくスパッと振り切れちゃう単純さも好き。
2人とも愛おしくて仕方ない。

ノリツッコミ満載のモノローグも、現実と区別がつかないくらいの妄想も、どれもこれも良いんですよ。畳み掛けるように繰り出されるモノローグが、ああ、言葉で上手く言い表せないのがもどかしいけれど、絶妙なんです。
「自嘲風味」だったり、「雄弁」だったり、いろんなモードのバラエティ豊かなモノローグがどれひとつとしてハズレがない。全部面白い。
ストーリー展開も淀みなくて、これでもかと入ってくる妄想が邪魔するどころか、気持ちを盛り上げまくってくれます。

読んでいないひとにこの作品を説明するとしたら、と考えてみました。
言葉で説明するのは無理だと感じました。
だって説明して伝わるレベルの作品じゃないんですもん。
よって、全3巻セットを手渡して、ただひとこと、「読んで」。
これしかわたしたち読者にできることはないんじゃないかと。
それくらいに高い完成度。そこに何か付け足す言葉なんて必要ないのです。

全コマ好きですけど、ベストシーンを挙げるなら、たぶんわたしのチョイスは皆様とは違います。
1巻の6話で、御門からのセクハラという事実と向き合うべく有給を取った芹沢が吹っ切れて、半休扱いで出社してきたシーン。
ここからの御門がもうツボすぎて…。
ハツラツとした芹沢の首根っこにしがみつく様子が尋常じゃなくて、コーヒーを淹れてもらっている間もおかしい。あのシーンがわたしは一番好きです。
みなさまと好きなシーン談議したい。絶対盛り上がる。

気の合う頭の回転の早い人と、妄想話をしているときと通じる高揚感と満足感で満たされます。
ぜひ「読んで」。

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