今、風が梢を渡る時〈前編〉

今、風が梢を渡る時〈前編〉
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神5
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
36
評価数
8件
平均
4.5 / 5
神率
62.5%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
小学館
シリーズ
パレット文庫(小説・小学館)
発売日
価格
¥467(税抜)  ¥504(税込)
ISBN
9784094212341

あらすじ

旧制三高の寮を舞台に描く、感動の青春模様 貧農の息子だが神童と呼ばれ、村長の養子となった沢良木犀。大阪・堺の裕福な薬商人の次男鴇浦智巳。共に医学を志す二人の、京都三高の寮生活を通して、暖かい心の交流を描く感動作。いじめ、嫉妬、暴行の果てに…?

表題作今、風が梢を渡る時〈前編〉

鴇浦智巳 穏やかで誠実な男
沢良木犀 人付き合いが苦手

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レビュー投稿数2

文芸作品を読んでいるよう。

時代は大正。舞台は京都帝国大学予科である三高の寄宿舎。兵庫の寒村出身で小作農の四男だった沢良木犀(さわらぎせい)は成績優秀だったため、当時村には居なかった医者になるべく村長宅へ養子に出されていた。首席で第三高等学校に合格した彼は、寄宿生活を始めることになる。

鴇浦智巳(ときうらさとみ)は堺で成功した商家の次男で、鷹揚で誠実な人柄の好青年。彼もまた医者を目指し寄宿生活をしていた。沢良木が落とした鉛筆を不意に踏んで折ってしまったことが気掛かりで、新しい鉛筆を携えて沢良木の部屋へ謝罪しに行ったことがきっかけとなり、お互いの存在を認める。

沢良木は女性のように美しい容貌のため、義兄に手をつけられそうになったり、寄宿では同室の相手に夜這いされたりと意図せず男の劣情を煽ってしまうことから、非常に警戒心が強くなかなか他人に心を開かない性格だった。それ以上に、成績が落ちれば援助も途絶え医者の夢もままならない。必死に勉学に励むだけの日々だった。

とある事情で鴇浦が沢良木と同室になると、程よい距離感で接してくれる鴇浦に沢良木は徐々に心を許していく。鴇浦の元同室で、一度社会に出てから帝大予続き科に入学した年上の日比野と三人でミルクホールへコーヒーを飲みに行ったり、写真館で一緒に写真を撮ったり(それがカバーイラストとなっています)、かき氷を食べに行ったり。女っ気はないけれど、ささやかながら友情を育んでいく様子が仔細に描かれていて当時の風俗も知ることができます。←地味に時代モノ萌え

鴇浦は沢良木を性的な目で見る輩に対して蔑みの思いを抱き、彼を護ろうとする。けれど沢良木の白いうなじや、細い腕や胸を目にするといけないものを見てしまった気持ちになっている自分に気付いてもいる。鴇浦は沢良木への思いから目を逸らすのですが、ある日沢良木の身に危険が及び…。

二人は一体どうなっていくのか、続きが気になって仕方がない前編です。

1

神か萌えかで迷いました。傑作ですよ、これは

大正時代の寄宿舎モノです。『空色スピカ』『流星シロップ』の原点だなァと思いました。
たんたんと綴られる学校生活のなかに、過剰でくどい心理描写は存在しません。だけど、それが逆に、淡くて切ない恋心を浮き彫りにしてる感じ。
萌えか神かで迷いました。めちゃくちゃ面白かったです。かわい有美子さんはスゴイ!幅広いよ!
なんていうか、地に足がついてる感じがたまらないんですよね。BLにありがちな荒唐無稽な設定はどこにもありません。登場するのは等身大の男の子たちばかり。大正時代という時代背景ならではの、主人公たちの心の動きが繊細に描かれてます。それがとても心地よかった。素晴らしい作品に仕上がってました。
ほろり、心の奥が震えるような涙が出ちゃいました。

ちなみにエロなし、キスなしです。でも、におい系ではないです。
萌える作品にはそんなの関係ないですねぇ。
下巻に続きます。

8

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