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表題作こんな男に誰がした

大庭心平,26才,小学校教師
蛍原元,元同級生,借金取り

同時収録作品37℃

薬品会社セールス 相良由輝
内科医 中間要士

同時収録作品散財エクスタシー

自称大学生 相生慶太
リストラされたリーマン 河井学 29才

同時収録作品クロイトビラ

数学教師 澤田康平
中学1年 真崎将馬

あらすじ

小学校教諭・大庭心平26歳(独身)は、家庭訪問先の生徒・田口マサルの家で、借金取りとして居座る高校時代の同級生・蛍原元と再会する。
何を隠そう元は心平のハジメテ(?)の相手。
家が借金取りに追われ、自分の前から突然姿を消してしまった元の変わり果てた姿に戸惑う心平だったが…!?
ドラマティックでエロティックでLOVEがある、極上のエンターテイメント作品4編を収録したファン待望の最新作品集!!

作品情報

作品名
こんな男に誰がした
著者
鹿乃しうこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812457740
3

(17)

(0)

萌々

(5)

(10)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
50
評価数
17
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数8

短編のベクトルが多方向

 表紙だと背景がよくわからないけれど、裏返すとわかる捨て猫状態。しかもディスカウントとかセール中とか(笑)傘を差しかけて戸惑う顔が面白いです。

・『こんな男に誰がした』
 委員長だった心平と不登校だった元。現在、小学校教師の心平は担任するマサルの家で、借金の取り立てに来ていた元と再会する。
 設定としてはシリアスなんだけど、元と心平のやりとりはユーモアいっぱいで、心平も元もとても良いキャラなんですよ。生真面目で世話好きで、情が深くてHには流されちゃうとか、口が悪くて淫乱なチンピラのさりげない優しさとか、泣けちゃうシーンがあちこちにある。「俺が遊んでやる」とか「銭湯行っとくか」なんて台詞は、元もマサルと同じ経験をして来た子供だったんだなってよくわかるから、ほんと泣ける。そして表紙の元が首から下げるお守りの行方を知った時は、元がどんなにそれを、心平との思い出を大切にしていたのかがわかるから、号泣しちゃったよ(T_T)
 最後は元を身請け(笑)する明るい終わり方も、マサルからのはがきもよかった。マサルにも心平みたいな友達が出来たかな。

・『37℃』
 これ、なんだかとってもエロいです(//∇//)置き薬を売りに来たセールスマンの相良由輝を団地妻のように誘う医者の中間要士。交互に熱に侵されて、まどろんだようなSEXをするのですが、座薬とか触診とか、キャラ設定が活きていて、Hなんです!!それでうわ~えろいなぁって思って読んでいたら、展開にガツンとくる。二人の出会いは偶然じゃなかった。二人の過去が、切なくて辛くて悲しいけど、とても綺麗です。

・『散財エクスタシー』
 真面目に生きてきたのに、すべてなくしたサラリーマン。羽振りのいい謎めいた大学生と知り合って、美人局の片棒を担ぐことになったけれど・・・。二人が知るもう一人の男も係わって来るのだけど、なんだか3人ともそれぞれにどこか女々しくて、誰にも感情移入できなかった。

・『クロイトビラ』
 これは、犯罪です!『懺悔』でも犯罪を介した教師と生徒を描いたしうこ先生ですが、この『クロイトビラ』の犯罪性は行くところまで行っちゃった感じです。教師が壊れすぎてて本当に怖い。殺されるほど憎まれようとしてるから、内容がグロ過ぎるの!自分じゃ死ねないから殺してくれだなんて、身勝手過ぎる。生徒も病んでいたから、自分より病んだ先生に毒気が抜かれたんだろうか?最後は供依存でハピエンと思っていいのですか?理解するには短すぎた気がします。

 最初の2話が好きでした。表題作の二人はまだまだ落ち着かないので、どんどん話が広がるんじゃないかなーと思いますが、今のところは『ナツコイ』に1話収録されているだけです。
 評価が難しいです~。『こんな男に誰がした』が好きなので、萌×2で、エロだけなら『神』だな(笑)

1

深い短編集〜!

なかなか、シリアスなんだけど〜笑いもありで、鹿乃しうこ節炸裂〜。

鹿乃先生が、描くクズ男って、痛みを持ったクズだから、頭軽いビッチ系のクズとはまたちょっと違うかも。

それが、良い味だしてるから〜どんどんストーリーに浸透して行けます。

短編集4作品

色んなストーリーで、内容がなかなか重圧。

得に、印象的だったのが、、、
「こんな男に誰がした」
マサルからの、ハガキに感動した。
文字が本当に小学生の字で、それだけでも味わい深かった〜。

こりゃ〜ハマるわ。。。

0

コメディー色は控え目

2000年~2003年に描かれた読み切り作品が4篇収録されている作品集です。

表題作は小学校教師×チンピラのお話で、表紙イラストの男前はチンピラ受の元(はじめ)です。いかにもチャラ男っぽい彼ですが、高校の同級生時代に一度だけセックスした心平(攻)のことを忘れずに想っているという一途な男です。私は4作品の中ではこの物語が一番好きでした。

他の3作品もバラエティに富んでいますが、最後の「クロイトビラ」はショタ気味な上に病み展開なので苦手な方は要注意かと。鹿乃しうこさんの作品は色々読んできたつもりですが、全体的にコメディー色が控え目の一冊だと思いました。

1

犯罪者ばかり。社会のルールを破らなければならないほど愛しいということなのだろうか・・・

鹿乃しうこさんの短編集

『こんな男に誰がした』小学校の先生×チンピラ
『37℃ 』薬売り×医者
『散財エクスタシー』大学生×オヤジ
『クロイトビラ』中学校の先生×生徒

4話入っていて2本、ショタでした。
大人がショタに欲情するのは愛なのか恋なのかイタズラなのか・・・
このあたりが微妙な匙加減でした。
結局のところ、すべて男×男の出会いで人生が変わっていく話で
まさに『こんな男に誰がした』といった感じ。

しうこさんの作品は、ちょっとどーしようもない男がわんさかでてくる。
社会的にどうよ?っていうようなジャスト犯罪者ばかりなんだけど
そこを恋とか愛とかにもっていくんだよな。

わりと背徳的なことや倫理観が
さばさばと即物的にオス的な視点で描かれていて
ときどきついていけないこともあります。
そんなときしみじみ自分はまだまだだなって思います。

0

苦しい現実の中だからこそ際立つ「自分を愛してくれる人」

純朴小学校教師×元不登校の同級生で現借金取りの下っ端
BLにでてくる子供の大半は受け大好きっ子、又は攻めが好きなので初めは受けが嫌いだけど徐々に心を開いてくれるとか……とにかく典型的
この作品の子供は、受けが大好きでも大嫌いでもなく特に可愛くも憎くもない普通のリアリティを持ってます
受けがまっとうな職に就くとか安直なハッピーエンドにしなかったところも好きです
高校中退で技術も職歴もない26歳のチンピラじゃ、現実問題、日本社会で生きてくのはなかなか難しいよね……

続編パラサイト・ハニーはナツコイに収録

0

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