夏陰 -cain-

夏陰 -cain-
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神6
  • 萌×27
  • 萌13
  • 中立4
  • しゅみじゃない2

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レビュー数
10
得点
101
評価数
32件
平均
3.3 / 5
神率
18.8%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
マガジン・マガジン(ジュネット~JUNET~)
シリーズ
ピアスノベルズ(小説・マガジン・マガジン)
発売日
価格
¥819(税抜)  ¥885(税込)
ISBN
9784914967352

あらすじ

早くに両親を亡くし、姉とふたり慎ましく暮らしていた大学生の雪洋。しかし、アルバイト先のバーで冷酷な瞳の男・岡林と出逢ったことで、それまでの平穏な日常はあっけなく崩壊する。雪洋の清廉な印象を持つ美貌と意外にも強気な態度に心惹かれた岡林は、その体を凌辱したばかりか自分のものになれと言い放ったのだ。暴力団の要人である岡林に刃向かう術もなく、雪洋は決して逃れられない腕へと堕ちてゆくが──!? 小説ピアス期待の新鋭、渾身の書き下ろし長編が登場。胸に突き刺さる執愛の行方は……。

表題作夏陰 -cain-

暴力団白神組代行 岡林裕司
大学生 沢田雪洋

評価・レビューする

レビュー投稿数10

バイオレンスなデビュー作

1冊ぜんぶ表題作です。雪洋(受け)の視点でストーリーは進みます。

初版2003年とのことで、水原先生のあとがきもイラストの高緒先生も初々しいです。そして、お二人の現在の活躍を予感させる見事な1冊です。

滅多にモノを欲しがらない。
一度欲しいと思ったものは、どんなことをしても手に入れる。
そのかわり、欲しいモノを手に入れるといつまでも大事にした。

そんな岡林(攻め)はカッコイイですが、意思を無視して「欲しいもの」にされてしまった主人公雪洋には災難としか言いようがありません。

岡林がヤクザ者ということもあり、雪洋は暴力と脅迫で屈服されます。岡林の好き勝手に強姦される日々。そんな生活でも、年齢が近く友人になれそうな世話係もおり、「セックスより機嫌をうかがう方が難しいなんて」とストーリー中盤では出掛けにキスをするちょっとした甘い雰囲気も漂っていたのですが…その後は岡林が住んでいる「やるかやられるか」の世界と岡林の非道さがえがかれています。
そんな壊れた岡林を愛することを雪洋が決意したラストが良かったです。

高緒先生のイラストは、暴力的な場面もエロシーンも作品続きの雰囲気そのままで素敵でした。あとがきで描かれた長ドス持った木島のイラストも格好良かったです。

私は痛い系統は苦手なのですが、つい繰り返して読んでしまう作品です。
ただ、冒頭場面は本当に痛くて、読んでいてつい自分の鎖骨が折れそうで押さえてしまったこともある(雪洋が折ったのは助骨なので不思議ですが…)ので、痛いのが苦手な方はご注意ください。

0

住む世界が違うってこういうこと

凄かったです。出会いから圧倒的理不尽w
普通に生きていた青年が、偶然ヤクザに見染められ強引に囲われるというお話はいかにもヤクザ物っぽいなと思います。
しかし、”住む世界が違う”ってこんなにも話が通じなくてこんなにも理不尽なのかというのがとてもよく伝わってきました。
一般人とヤクザ世界の隔たりがしっかり書かれているので、酷いと思いつつも心のどこかで納得していました。
カリスマ的ヤクザの親分の岡林(攻め)は、自分の理解の範疇を超えたお方という頭で読まないとなかなか大変かもしれません。
服従を強いられる関係なんて、今の平和な日本に生きていて理解するほうが難しいと思います。
自分が納得できるできないに関係なく、岡林のような人間も世の中にはいるのだというのを突きつけられた気がしました。

雪洋の残された選択肢は”岡林に従うこと”しかないので、不運としか言いようがありません。
それでも、どうしようもない現実に目を開き、悩みに悩み迷いに迷いつつも自分なりに折り合いをつけていきます。
自分の人生に希望が残っているのなら誰しもがやっていることだと思います。
そして憎らしいことに、外続き見も中身も人を引き付ける魅力を持っている岡林。
雪洋は岡林を憎みつつも強烈に魅せられ、体の快感も知りまた苦悩。
ラストでいちおの着地点を見つけ甘めに終わりましたが、それは岡林が筋が通った人間で信頼できるという点だと思います。
魅かれてしまったという感情もあると思いますが、それ以上に愛することに決めたという感じがしました。

こんなに高評価になったのは、単純に水原作品と相性がいいということもある気もします。
好き嫌いが分かれるのは凄くよく分かります。

0

痛い愛

もう十年以上前になる作品ですが、水原とほるの最近の作品を読んで気に入ったのでデビュー作を読んでみたくなりました。

傲慢で身勝手なヤクザ幹部が見初めた一般人の青年を強引な手段で拉致し、始めは逃げ出したくなる受けがいつしか心を開き愛し合い、最後はラブラブーーという話はよくあるのですが、この攻めの岡林の暴力の激しさといったら初っ端からヒキました。
いきなり殴りつけ肋骨を折り、頬を切り血まみれにしておいて強姦ですよ。
その後もずっと強引で、抗争で心を許していた世話係りを亡くしたりとハードで甘さ皆無の展開です。
怖いなあと思いながらもだんだん引き込まれて一気に読んでしまいました。
テンポの良さと文章力でしょうか。

暴力で縛り付けられる関係に愛情が生まれるのか疑問ですが、なぜか雪洋はそんな強引な俺様男が好きらしいです。
親が亡くたったひとりの身内の姉が嫁にいってしまった孤独感と求められた喜びで勘違いしてませんか、と助言したくなりました。
でも、居場所を見つけた安らぎを得た幸薄そうな青年には良かったのかもしれないとも思います。

岡林の真意は痛いことしてばっかりで見えてこ続きないのですが、側近や父親が語るところによるとああ見えても結構初めから気に入って生涯の伴侶とまで心に決めていたとか。
だったらなんでそこまでの暴力を?と思うのですけど。

1

恐いくらいに・・・

水原とほる先生の本を読むのは、3冊目になるのですが、これがデビュー作・・・すごい圧倒されました。
--以下ネタバレと感想を含みます--
殴るだけじゃなくて、受けを流血させるほど暴力を振るって抱こうと、もうこの場合は犯すといった方がいいかもしれないですが(@@;)ぞっとするのですが、何故か続きが気になる。
あとでじっくり読むつもりで、立ちながら挿絵などをパラパラみていたつもりが、結局最初に戻って最後まで、必死に読んでいました。読み終わった後、数時間もそこで自分が立っていたことすら気づかないほど(////)(笑)

理由は分からないのですが、恐いくらいに惹きつけられるのです。怖いもの見たさなのか、自分がどこまで踏み込めるのか、綱渡り気分なのか・・・
この本と同じような感覚にさせるのが攻めの岡林裕司。やることは非道だし、許せないと思う。受けの雪洋のことを考えると、本当にありえないと思うんです。でも、攻めの岡林の過去を思うと、どこかやりきれないし、だからといって、やってる行為は正当化される訳ではないんですが(汗)

事件があり、それがショックでパニックになる雪洋に対して、岡林の続き「世の中はお前の常識だけで動いているわけじゃない」という台詞が、極道の世界のことを指しているのかと思いましたが、自分にも言われてる気がしてドキっとしました。世の中、自分の正義とか常識で計れないことが多くて、こんなの間違ってるって思うことがあります。でもそれは自分のそうであって欲しい世界と現実の世界の差が大きいからなんだと思います。それを受け入れられるかは別ですが・・・

そう思うと雪洋は、凄いな~と。お墓参りのシーンで特に感じました。凛としてる。現実と向き合おうとしてる。挿絵の高緒拾先生の描かれ方が、また一層そう感じさせられました。ここのシーンはブワっときました・゚・(ノД`;)・゚・

そんな非道の岡林も可愛い(?)ところがあったりして、
無理やり抱きすぎて失神した雪洋を見て「う、動かないんだ・・・」と慌てて木島(部下)に助けを求めたり。出掛ける際は、チューを求めたり(←他のレビューさんの話を読んで気づきました:笑)本当にどの面下げてやってんだ(笑)「縋るなら俺にしろ、他のやつの名前を言ったら許さない」とか・・・酷いことしてるのあなたよね・・・あなたに縋ったって助けてくれないの知ってるから!(=Д=;)他にも、あったり。普段が酷すぎるからか、ちょっとしたことに一瞬ときめくような・・・錯覚?

受けの雪洋は流されるというより自分で考えて、相手の性格を分析して、決断してる様に思えました。二人が幸せに・・・というか雪洋の幸せを願います(笑)

最後に一言、ケーキ入刀のごとくされた強要された、あれ・・・あれは・・・違うから。恐いです!!(;▽;)

2

はじめての水原作品

痛いといえば「水原とほる」
あちこちのレビューでキャッチコピーのように囁かれる文句に、痛いの良し来い!ドーンと来い~。と手に取った最初の作品です。

いきなり、大量流血・観衆(?)の中でのレイプ、のっけからかぶりつきな展開にうきうきしたのですが、その他は思ったよりねちっこく描写されてないせいか、普通に鬼畜な攻という印象でした。終盤近く絡みとは関係ないところで、かなりのグロ描写があります。こちらのほうがむしろ、別の意味で痛かったです。

1

衝撃の水原とほる初体験記念本

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
白神組代行・岡林×美貌の苦学生・雪洋の、ヤクザの一目惚れ激愛話だよ♪…と思わず茶化して濁したいくらい、同じような設定のヤクザ攻めものとは一段階も二段階もシビアだし痛い。
甘いヤクザものに慣れていると、ちょっとしたパンチを喰らう。
マイ陵辱クイーンの座をずっと温め続けている水原さんですが、改めて目を通してみればこのデビュー作からすでに貫禄が…。笑

大筋は、ヤクザの岡林が気まぐれで入ったバーで見初めた従業員の主人公・雪洋を、犯罪でしかない力技で手に入れるという、雪洋にとってはハタ迷惑でしかない受難物語。笑←本編は笑いごとじゃない空気です。
レイプから監禁(という名の同居)、体の関係を強要されるうちに絆されていく受けという流れも予想に違わないんだけど、このシリーズのポイントは他の作品ではオブラートに包まれがちな攻めの徹底した極道らしさにあると思う。

そもそも最初のレイプからして悲惨。
尊厳も人格も全否定した暴力行為だということをまざまざと見せつけられます。
同居するはめになる経緯は本当に理不尽でしかないし、雪洋の怒りや恐怖をしっか続きり書き込んでいるから読み手には結構キツイ。
外見に反して結構気が強い雪洋は、殴られるのも構わずに岡林に反抗する。
そして岡崎は、そんな雪洋に対して脅迫と暴力まがいのセックスというダブルコンボで屈服させます。

「お前は俺のモノ」という台詞はよく見かけるけど、この男の場合真実文字通りなんです。
欲しいものは力ずくでも手に入れる、そして手に入れたものは徹底して自分の庇護下に置かないと気のすまない支配者。
服従させるというやり口は心底ヤクザらしいけど、従う者には庇護を与えるという表裏一体のやり方は、強者としてある種の美学があります。
そういう恐ろしくもあり甘美でもある男の強烈な愛情に、雪洋と同様に読者も引き込まれるんではないでしょうか。

岡林との生活を続けることになる雪洋ですが、彼の本質的な強さはむしろ後半に見られる気がします。
なぜなら個人的な印象でいうと、雪洋の変化は一種のストックホルム症候群にも思えるから。
選択肢は他にないからこその生存本能の現れ…というのはちょっとビターすぎる解釈ですかね?
でも、逃げ場のない環境の中で生き延びるためには、心が柔軟というのは最大の強みだと思う。そして水原作品にはそういうタイプの受けが多い気がする。
ハッピーエンドの裏側に感じられるその際どさが、個人的には好きだったりします。

ここまで痛いエピソードが盛り込まれていても、悲惨なんだけど不思議と悲壮ではないんですよね。ラストは甘いし!だから読める。
次巻『箍冬』もあります。

4

心に残る一冊です

現実にこんなことがあったらどうしようと本気で雪洋の立場で考えちゃいました。「俺のモノになれ」で監禁生活はよくある話ですが、本気の暴力・脅迫・快楽攻めで縛りつけようとする岡林の鬼畜極道ぶりは甘さがなくひたすらビターです。雪洋が岡林が傲慢に力まかせ強引なほど受け止められないのも無理ないです。
それでも愛されていることを時間をかけて消化し今後を思い行く先がどこにあるのか。
一方的で強引な愛を受ける立場になってしまった雪洋の苦悩が思いやられます。
おもしろいというのでもないし、萌る話とも違うような。しかし引き込まれて忘れられない作品になりました。一読必見というところでしょうか。

1

勇気ある水原さんの原点

本棚に残っていたので、かなり気に入った作品だったのだとは思う。
2003年発売、当時すぐに買って読んだのだと思うが、どこが良かったんだろう自分。。。
でもこれで水原さんの作品を作家買いすることになって、この本が水原さんのノベルズデビューなのでその後ほとんどの本を読んでいるはず。
でも今読み返すとなんでそんなにはまったのかわからない(苦笑)

推測するに、BLにあまりないハードさに惹かれたのだと思う。
きっと当時は学園ものとかのあまあまばかりが氾濫していたのかしら?(笑)
ここ数年はBLもけっこうハードな内容が多かったりするから目立たないかも知れないけれど、それでも暴力描写は読み返してもけっこう本気だぁ……と再確認。
苦手な人にはNGです。
特に受けがけっこう本気で殴られちゃってる、それもBLの攻めにありがちな心配でついマジギレしちゃいました、の愛ある暴力でなく、SMなわけでもなく、純粋に攻めから受けへの暴力(脇キャラじゃなく本命からのマジ暴力だし)
自分の思うとおりにならないからって……そりゃファンタジーではなく本物極道です。。。

今思うと水原さん凄いな。
続きいくらピアスノベルスとはいえ、勇気ある(編集さんも)
もしかしたらこの辺の勇気が気に入ったのかも知れません。
これ読むと最近の水原さんはあまあまなんだと思ってしまう。

最後はハッピーエンドなので、跳ねっ返りの強情受けとほんまもんやくざ?のバトルを興味を持って読める方にお勧め。

1

恐怖心で縛る愛情って…

バーでバイトしていた雪洋は、顔立ちのキレイさがあだになり、岡林というヤクザに見初められてしまいます。
暴力とレイプで始まった岡林との出会いが、雪洋を平凡な大学生から一転、ヤクザの伴侶(囲われ者)になります。
脅迫、暴力、恥辱など、次々と雪洋を苦しめる岡林との生活。
どんなに抵抗しても、冷血で非情なヤクザを前に凡人の常識は通用せず、恐怖と緊張とセックスで縛られる日々を送るのですが。

もともと両親を事故でなくし、姉と二人支え合って生きてきた雪洋。
岡林の雪洋に対する異常な独占欲と保護欲は、孤独だった雪洋の気持ちを揺さぶります。
付き人を通して垣間見える岡林の優しさや弱さが、雪洋に「守られる安心感」を芽生えさせ、岡林の愛情に依存していくのです。

甘ったるくないハードなヤクザモノ。
血なまぐさいシーンも多々ありますので、この手の話が苦手な方も多いかと思います。
セックスにいたっては、相手の同意など全く無視した岡林の威圧的な繋がりが多い。
でも、嫌々言ってた雪洋も、困惑しながら快感に溺れ淫乱に染まってしまう。

人によって、好き嫌いが激しく別れる作品だと思います。続き
私も読み始めたときは「ちょっと苦手かも」と思ったのですが、スピーディーな展開と非情なヤクザの世界観に魅せられて、どっぷり読んでしまいました。


6

すげぇw

「あなたに抱かれるたび、俺の体まで血に染まる気がするよ…」

もう、すげぇとしか言いようのない作品でした。
これがノベルスデビュー作らしいですが、水原ワールドはこれ一冊で十分に分かります。今後の作品に繋がるものがすべて詰まってます。レイプ、残虐なセックス、支配、少しずつ囚われてゆく心、生まれる共依存関係。

笑えないです。
主人公はかなり可哀想です。
が、水原とほるさんの作品に慣れてからこのデビュー作を読んだからか、私、たまに声出して笑っちゃってました。私が病気なのかも(涙)
訳わかんないままヤクザのバシタ(女房)にされ、どう反発しようが相手には一切通じず、そのヤクザの親兄弟に女房として紹介されて目をシロクロしてるしかない主人公が、あまりにも悲惨で、悲惨すぎて笑えてしまう。
共感を覚えるとか泣けるとかじゃなく、世界観に引きずりこまれる感じでした。

3

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