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表題作ムーンリット・ドロップス

雪那 衣織付武官(25歳)
怜夜 彩王・衣織の異母弟(18歳)

同時収録作品ムーンリット・ドロップス

衣織 怜夜の異母兄・彩王
月鹿 獣使い

同時収録作品ムーンリット・ドロップス / ムーンリット・テンプテーション

咲埜 郭都の皇子
真菜 薬師

同時収録作品ムーンリット・テンプテーション

央伽 咲埜付武官(24歳)
珂耶 咲埜付密偵(19歳)

その他の収録作品

  • あとがき
  • 彩都王宮内特設病室にて

あらすじ

東方7郡の中で最も隆盛を誇る国彩都の皇子・怜夜は、事故で怪我を負う。従者の雪那のおかげで大事に至らなかったが、体に流れる狼の血が中途半端に目覚め…!? シリーズ最新作、全編書き下ろし!イラスト:白砂順

作品情報

作品名
ムーンリット・ドロップス
著者
水壬楓子 
イラスト
白砂順 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
ムーンリット・ハンティング
発売日
ISBN
9784344802490
3.7

(8)

(2)

萌々

(2)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
30
評価数
8
平均
3.7 / 5
神率
25%

レビュー投稿数6

こういう子、大好きですww

シリーズ3冊目。
それぞれに主人公は変わるのでこれだけでも読めると思います。

…ここにきて、ようやく3冊目で私好みのお話に出会えましたv

「ムーンリット・ドロップス」
雪那×怜夜
衣織の異母弟である怜夜は母親が追放されて以来、肩身の狭い思いをしていて。
それまでもろくに友人などいなかった怜夜にとって、兄の友人であるはずの雪那だけが何かと気に掛けてくれたり。
そんな中、それまで全く気配もなかった一族の血の変貌が現れて…。

耳としっぽだけの変貌はちょっとかわいいです(狼だけど)
怜夜は素直に物の言える子ではないから昔に雪那と過ごした記憶とかについても覚えているとは言えなかったり。
けれど、雪那はそんな怜夜を気にしたふうでもなくどこかマイペースというか。
自分のやりたいように怜夜をかわいがる感じで。
怜夜の負担というか反発を招かないようにうまく振舞って、彼の不安を刺激しないようにしていたり。
なんというかなかなか扱いがうまいと思う。
ある意味、そんなふうに今まで構ってくれる人がいなかったから怜夜は絆されたんじゃないかな、と。

「ムーンリット・テンプテーション」
央伽×珂耶
これが非常にツボりました。
簡単にいえば「ミイラとりがミイラになっちゃった」的な。

ちょっとした遊びのように咲埜から「央伽をおとせるか?」とゲームを持ちかけられた珂耶。
当然おとせるとばかりに央伽に仕掛けていくのだが…。

仕掛けたのは珂耶の方なんだけれども。
もちろんゲームのつもりだったんだけれども、最初から珂耶の様子は普段とは違うところが見られて。
自覚しないうちから、それまでの任務のためとかに身体を開いてきたのとは違ってたんだろうと思う。
央伽は堅物な人物なのでそれに及んでしまってからはちゃんと向き合おう的なところがあるんだけれども、珂耶の方がそれをゲームと切り捨てて。
それで終わるはずのゲームが央伽を傷付けてしまったことに責任を感じて。
央伽の苛立ちを受け止めることも少しも厭わず。
むしろ、そんなことでさえ自分が役に立てるのなら、と。
けれど、自分と央伽では立場というか在り方が違うから一緒にいない方がいいと思い。
それでも、止められない、どうしようもなく膨れ上がった気持ちを真菜の作った薬を借りて最後の想い出に、と。
そのことがバレてしまっても、最後の最後まで自分の気持ちを再度打ち明けることをしようとしない珂耶がとても好きです。
自分は央伽にはふさわしくないからと、乞われれば寝ることは厭わないけど、好きにはならないと、そうされれば傷つくことはどこかでわかっているのにそれでもいいと思っているところがせつなくて。
そんな珂耶を珂耶がどう思っていようと自分は好きだからと包み込む央伽の懐の深さというかそういうのも素敵。
珂耶が安心して眠れる場所が出来たのならいいなぁ。

1

耳としっぽの王子様よりも。

『ムーンリット』シリーズ3作目。
謂わば前2作のスピンオフ2編です。

表題作はまあフツーなんですが、私は同時収録作『ムーンリット・テンプテーション』が堪らなく好きなんです。
シリーズの中のCPでは個人的に3番目かな?『人間同士』CPではいちばん好き。

『~ドロップス』は、シリーズ1作目『~ハンティング』の衣織(攻)の異母弟・怜夜(受)と、衣織付の武官・雪那(攻)、『~テンプテーション』は、2作目『~エスケープ』の咲埜(攻)の部下同士・武官の央伽(攻)と間諜の珂耶(受)。

私の好みは、2編でハッキリと別れました。

『~ドロップス』は1回さら~っと読んだらもう十分って感じです。実際、読み返す時も『~テンプテーション』だけ読むし。←こちらは何十回読んだことか・・・

怜夜は悪くはないんですが、絵に描いたようなツンデレキャラクターとでもいうのか・・・もともと私は『ツンデレ』好みじゃないし(ツン過ぎるのはすごく苦手)、正直『ふ~ん』としか。雪那は・・・ごめん、印象薄い。

とにかく、私は『~テンプテーション』のメインCPがすごく好みでした。

珂耶が、立場や過去からいつも強がっていて、でもすごく可愛くて健気で泣けるくらいいい子だった。

央伽は、なんとも武骨で不器用で、いかにも『武官』って感じなんですが、こういう男が本気になると一途で愛が深くていいんだよね~。

ストーリーは、そもそものはじまりが珂耶が咲埜から持ちかけられた『央伽を落とせるか?』なので、ラブの途中経過は何とも切ないんです。

あくまでも任務の一環(+央伽への複雑な思い)だったはずが、実際に『落とし』て本気になった央伽をバッサリ切ってしまったあとで、実は『落ちた』のは自分だったと気付いてしまう珂耶。

あ~、いいよ。この切なさがすれ違いがホントによかった。ベタでもお約束でもそんなのどうでもいい!

頑なだった珂耶を、過去の痛みごと引き受ける央伽の大きさがすごく素敵でした。
纏まるまでがあっさり簡単ではなかったからこそ、この2人はこれからもずっと寄り添って生きて行けるんだろうな~と微笑ましく感じました。

評価は・・・『~ドロップス』が『中立~せいぜい萌』で、『~テンプテーション』は『神』です。
というわけで、トータルではちょっと『神』にはしづらいので『萌×2』で。

1

ナイスアシスト!

 根がへそまがりなせいか、もふもふで人気の人外シリーズにかぎって、メインから遠く離れた非もふCPがいちばんお気に入りだったりします。たとえば岩本薫さんの「発情」シリーズでは、唯一のヒト同士である都築と久保田イチオシだし、こちら「ムーンリット」においても、「テンプテーション」の央伽と珂耶の2人が一番好きでした。決してもふもふ嫌いじゃないんですよ。むしろモノホンの動物さんが好き過ぎて、そのいとおしさにまさる2次元キャラがなかなか見つからないってだけで。もしそこを凌駕する作品が現れたら、力の限り神評価を連打することでしょう。

 ってことで、表題作の「ドロップス」スル―して「テンプテーション」についてのみ語らせていただきます。思いっきり自覚もあるのですが、薄倖な美人受けにわたしは弱い。限りなく感情移入してしまう癖があります。ただし、不幸に酔ってるだけの女々しいのはダメで、あくまで強く、誇り高くあろうと必死であがきつづけてる子がいい。そしてお相手には、そういう気丈な子がふっと見せる一瞬の隙を見逃さない、そんな攻めが望ましい。

 本作の央伽と珂耶は、ともに郭都の世継ぎ咲埜に仕える身。でも央伽が代々武人として王室を警護する家の出なのに対し、珂耶の一族は間謀がお家芸。中でも珂耶は、人目を惹き過ぎるその美貌が災いして、一族からも孤立し、ひとり咲埜のもとで国内外の表ざたにできない汚れ仕事を引き受けていた。光と闇、清と濁。あまりに隔たった2人の立場に、央伽を見るたび言い知れぬいらだちを抱えていた珂耶。そんな彼に、気まぐれなあるじは唐突に意味不明なミッションを投げかける。「央伽を落とせるかい?」

 もちろん珂耶にノ―はない。これまで任務で必要とあらばためらわず男とも女とも寝てきた。珂耶の誘いを拒めた相手などいない。「そうでなければ、こんな顔に生まれついた意味がない」いかにカタブツで鳴らす央伽であろうと、たやすく手玉に取ってみせると誓う珂耶だったけれど・・・

 武骨で不器用なようでいて、央伽のまっすぐなまなざしはこれまで誰にも見せないようにしていた珂耶の秘密をあっさり暴いてしまう。「自分の嫌いな顔だから、誰にでもそうたやすく汚させているのか?」もっと自分を大切にしろと真摯に諭され、反発しながらも動揺が隠せない珂耶。どうにも勝手が違って、いつもの手管の切れ味もない。なんとか央伽の寝床にもぐりこんだものの、不慣れなはずの央伽の愛撫は熱く激しく、そのくせやさしくて。翻弄された揚げ句完全に主導権を明け渡す羽目になる。せっぱつまった珂耶は、一夜明け、照れくさそうに「お前のことをもっと知りたい」と言ってくれた央伽を手ひどくはねつけてしまう・・・

 ずっとひとりで生きてきた。顔を隠し、本音も吐かず。誰かをだまし、たぶらかし、陥れることをなりわいにして。そのうちに自分でも、何が真実なのか分からなくなってしまった。それを殊更つらいともさびしいとも思わずにきたけれど、央伽のぬくもりを知ったいま、それを失うのは耐えがたく苦しい。だけど汚れた自分は彼にはふさわしくない。初めて自覚した央伽への恋心を無理にも押し殺そうとして、でもできなくて、これで諦めるから最後にもう一度だけ、と記憶を消すクスリを盛って央伽に抱かれる。そのせつない迷走ぶり、なんだか覚えがあるような・・・と思ったら、同じ水壬さんの「エスコートシリーズ」で一番好きだった「ダミー」の環&国沢CPにぴったり重なるんですよ。やっぱりこのパターン、私の好みどストライクなんですね。ちなみに「ダミー」では、かのミスターなめ●じこと榎本が、人が悪いながらも2人のキューピッド役を果たしてくれてましたが、本作では咲埜がそのポジションです。「ダミー」の2人は結ばれるまで実に十余年という長丁場でしたが、本作では咲埜とその恋人真菜の的確な助力もあって、珂耶はそんなに長いことぐるぐるしなくてすみます。まさにナイスアシストでした。


 
 

1

ケモミミ~♪

動物変身モノの中で、人間同士が収録されてるのがこの本。
動物に抵抗がある方は、この一冊だけでも楽しめると思います!
収録は、人間×半獣、 人間×人間 の2カップル。
(前作に登場した脇役だけど、未読でも理解可能)

<ムーンリット・ドロップス>
【衣織付武官・雪那(人間)×衣織の異母弟・玲夜(半獣)】 
『ハンティング』 衣織×月鹿編の脇役。
衣織の義弟・玲夜(受)は血が薄かったのか、興奮した時に、

狼の しっぽ&ミミ だけ ぴょこんと出ちゃうんですね。

中途半端なだな~ww
でも、それだけの方が、エロい気がするぅ~

なんか コ ス プ レ っぽくて? (爆)

しかも、攻がいる時しか興奮しない、という構図がステキ!
ソコが感じる部分っていうのも、悶えちゃう♪
このシリーズだからこそ、このパターンがさらに美味しく仕上がってるな~と思いました。

また 受は、素直になれない テレヤなツンデレ。
(そういえば『ハンティング』で、義兄に対しても ツンデレだったな。)
おおらか~な性格の攻が、ふんわりと包み込んで 受を甘えさせてるのが、タマらんです!
ちなみに、作中の侵入者&コウモリの話は『ムンリート・ラプソディ』で読めます。

<ムーンリット・テンプテーション>
【咲埜付武官・央伽(人間)×咲埜付密偵・珂耶(人間)】
『エスケープ』 咲埜×真菜編の脇役。
共に咲埜に仕える身分だけど、光と影のような存在で相反する2人。でも、咲埜が受を けしかけて・・・。

武骨で真面目な攻が、美貌の受に誘惑されて夢中に(笑)

でも、受は本気になっても素直になれなくて。
ミイラとりがミイラ、という典型的な話で、お互いに意地を張り合ってすれ違うけど・・・真菜のおかげで一気にラブラブ♪
こういう話も好きだな~

自分で誘っておきながら逃げる受。
苛立ちから無理矢理ヤってしまう攻。

ツボでした!!

<~病室にて>
コウモリのハルと香菅の痴話ゲンカと、須麻に追及される雪那。
後継ぎが2人ともホモで、彩都の行く末を案じる須麻だけど。
大丈夫!(?) 他都の後継ぎ達もほとんどそうだから(笑)
次作は、このコウモリ達の話。 とても楽しみです♪

1

狼耳のツンデレ王子受☆

彩都の王弟、怜夜は半分だけ血のつながった異母兄、伊織が苦手だ。
狼の血をひくという王族の中にあって、強くその血を受け継ぎ美しい銀の狼に姿を変える兄。
半分は同じ血を持ちながらも怜夜が変身することはない。
王になるため育てられた怜夜だったが宮廷内の権力争いに敗れ、今では心を許せるものもいない。
しかしある事件がきっかけで中途半端な変身をしてしまった怜夜は、その情けない姿を宮廷警備隊長の雪那に見つかってしまい……

表題作。正直この人たちがくっつくとは。っていうか怜夜がこんなことになるとは。
全身狼に変身する兄とは違って、怜夜が狼になるのは耳と尻尾のみで。
なんだよその読者サービスと思った私はケモミミスキーです。うっかり萌えたぎった。

宮廷警備長×第二王子。
自分の気持ちに素直になれない怜夜はいいツンデレだった。
衣織の前であれだけくだけた態度を見せてくれた雪那がずっと敬語キャラだったのがちょっと意外でした。
おおざっぱな武官×ツンデレ皇子っていうのも見てみたかったんだけどなあ。
ちょっと予想外ではあったけど面白かったです。

後半は前回メインだった咲埜のお供二人の話。
っていうか咲埜さん人が悪いです。
自分のお供の一人にもう一人を落とせるか?なんて。
元凶はお前か!!ですが、まあ珂耶が幸せになれたのでよしとしますか

1

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