LOOP

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  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
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レビュー数
1
得点
25
評価数
5件
平均
5 / 5
神率
100%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
シリーズ
アイス文庫(小説・オークラ出版)
発売日
価格
¥686(税抜)  ¥741(税込)
ISBN
9784775502204

あらすじ

洲脇は宮澤という、前世の自分と共存していた。宮澤は昔愛した女の生まれ変わりの男と再会し、心を通じ合あわせたいと言い出し_。

表題作LOOP

洲脇義国(大学生)
有田英一(大学生)

同時収録作品eternal

洲脇義国(大学生)
有田英一(大学生)

同時収録作品F

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数1

そうして次、また会うんだ。…僕がどんなになっても見つけ出して。忘れていても思い出させて。

愛憎の因縁ある男女をそれぞれ前世に持つ洲脇義国と有田英一。
輪廻転生、生まれ変わり、前世という設定ですが、それについて語るものではないしオカルトめいてもいません。
普通の大学生のちょっと普通じゃないお話ですが。

洲脇は自分の中に宮澤という前世がいることをわかっています。対話もできて体を貸すことも出来ます。
英一の前世は、宮澤が一方的に恋い焦がれる友人の恋人の文(あや)ですがその存在はまったく知りません。

洲脇は前世宮澤の強い未練に振り回され、やがては宮澤と自分の精神が同化したように栄一に執着し、英一はさらわれるように洲脇のもとへ連れて行かれ、家からも籍を抜かれてしまい洲脇と共にいるしかなくなってしまいます。
その一連が、『恋愛時間』で兄が同性に好かれることに怯えていた詳しい理由です。

前世とは知らず文の人生を夢に見て苦しむ英一ですが、文が死ぬ間際、宮澤に対し少しだけ愛情があったことを思い出したのが救いではありました。
英一はその少しの愛情をよすがに洲脇を受け入れます。のち、英一は、文の夢を洲脇に話しますが、洲脇は自分が宮澤だったことはうちあけず、ただ謝ること続きしかできません。
洲脇が宮澤だと知ったら英一はどうしたでしょうか。そこまでは書かれていません。憎むのか、許すのか。答えはもう英一のみぞ知る、でいいです。

そして、『eternal』で突然登場して去って行った感のある船橋助教授。
この船橋助教授と、有田兄弟の余命わずかな叔父さん・和久の高校時代の関わりを書いたものが、同時収録の『F』です。
英一も洲脇も出てきませんが、あとがきによれば、書いたはいいもののどこにも行き場のなかったお話で、有田の系列ということでここにもぐりこませたのだそうです。

『恋愛時間』で兄有田に、弟のことはそのままにしておいてやれと言ったことや、洲脇を恋人だと紹介した英一を自然に認めてあげたことの背景がわかります。
でも叔父さんはノーマルで、船橋と恋人だったというわけではありません。むしろそれほど親しくはなかったのにお互い30年以上経ってもいつも頭の隅に存在を意識して、人生にも影響をうけたのではと思えるぐらい印象強い高校時代の1年足らずの出来事です。
叔父さんは最期、船橋に「お前が好きだよ」と言います。船橋の答えはありません。

このあとに『eternal』を読み返すと、「好きだということに気づけないということは不幸なことだろうか」と言った栄一の言葉を深く考えてしまいます。
叔父さんの魂もどこかで生まれ変わっていつか船橋の答えを聞くでしょうか。
いろいろ考えて悲しくて泣けてきます。
どれもはっきりと結果のない、こちらが考えこんでしまうような終わり方で、しばらく抜け出せませんでした。

2

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