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表題作要人警護

元機動隊の新人SP・西條剛志
凄腕SP・立花美晴・29才

同時収録作品要人警護

アラブ外相・アッジール
凄腕SP・立花美晴・29才

その他の収録作品

  • 弾倉に口説き文句
  • あとがき

あらすじ

警視庁勤務の立花美晴(たちばなみはる)は、クールな美貌の凄腕SP。政府高官や来日VIPの身辺警護が仕事だ。今回の美晴の任務は、アラブの王族の青年外相の護衛。同時に、新人SPの教育係も任されてしまう。ところがその自信過剰な年下の男・西條剛志(さいじょうごうし)は、なんと元恋人の弟だった!! 精悍な顔立ちも仕草も、別れた男によく似た剛志に、美晴は一目惚れされて!? 恋と任務のデッドヒートLOVE。

作品情報

作品名
要人警護
著者
秋月こお 
イラスト
緋色れーいち 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
要人警護
発売日
ISBN
9784199002816
4.2

(21)

(14)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
4
得点
86
評価数
21
平均
4.2 / 5
神率
66.7%

レビュー投稿数4

最高にかっこいい受け

全6巻で最終巻が発行されて何年も経つという今頃になってこの作品を知りました。
途中で止まらず一気読みしてしまった面白さでした。
富士見シリーズと同じ作者様と思えないくらい違ったテイストで、受けである立花美晴のキャラが最高です。とにかくカッコイイ。
若き準キャリアでクールな美貌、身長177cm 58kの見かけは骨まで細そうなスレンダーな体躯、VIPにブッラクスーツ姿が「喪服の貴公子」とも称されたりしますが、SPとしての能力は凄まじく高く優秀でストイックで惚れ惚れします。

美晴は読者が女性目線に立って見ても、ファンクラブを作りたくなるような容姿端麗な仕事の出来る受けです。
それでいてこの人と決めた恋人のためには自分の命さえ犠牲にして尽くす健気な人。

そんな美晴に攻めである西條剛志(身長185cm新人SP)が一目ぼれして猪突猛進のアタックをしてしまうのはよく分かるのですが、学生時分からモテまくりで本気の恋をしたことがなく傲慢な剛志は美晴を怒らせてしまうばかりで全く相手にされません。そして手酷い失恋で心が少し壊れていた美晴は警護対象のアッジール外相と来日中に限った割り切った大人な関係を結んでしまいます。

たぶんこの辺りがネックになって前半は受け入れられなかった人もいたのでは思います。私とてBLの理想は最初から攻め受けは唯一無二の相手であってほしいですが、この作品の美晴に限っては攻めと結ばれる前に他の男性と関係があろうが剛志にとってはまだまだ高嶺の花で全然気になりません。

2巻以降読み進めるとよくわかるのですが美晴の恋人と決めた人への誠実ぶり身の捧げ方はその辺の純愛物の受けも裸足で逃げ出す勢いです。割り切った関係だったはずのアッジールのためでも死地に赴き文字通り命を犠牲にして殉じる行動をとります。
といっても銃弾の盾になるとかそんなありふれた話ではありません。美晴この状況でその選択するとは過ごすぎる、でも実はそんな恐怖と戦いながらだったのかと、もう2巻後半から3巻の手に汗握る展開です。
そしてそんな自分以外の男のために命をかける美晴を守るために職務放棄してまで命がけで美晴に同行する剛志。

2巻以降、巻を増すごとに剛志が人間的にもSPとしてもどんどん成長して美晴の背中を預けるに相応しい相棒になっていきます。美晴が剛志を好きになる過程がしっかり分かります。

4巻で剛志は美晴に体のみを許し、でも本当は心も剛志に渡してしまってる美晴ですが、本当の恋人になってしまったら死と隣り合わせの職業柄、相手を失うのは耐えられないと6巻まで本当の気持ちは剛志には伝えません。
また4巻からは新人SPが3人入ってきますがこれがとんでもない人達で、逆恨みから美晴を捏造交えて内部告発し懲戒免職をかけた査問会議にかけます。ここでの美晴の潔い立派な対応もうなります。
4巻以降は美春にくらっとくる人達は幾人か出て来ますが、剛志と美春だけの関係で職場恋愛?が進んでいくのでそういうのしかだめな人も安心して楽しめると思います。

全てを読み終わってこのシリーズが秋月作品の中で今一マイナーなようなのが信じられませんでした。
かくゆう自分も今頃になって知って嵌っているわけですが、いくつか見た個人ブログ等で私のように後読みした方達の感想が素晴らしかったので読んでみてノックアウトされました。

雑誌掲載当時にはまだこの手のガッツリ職業物のBLは時代が早かったのでしょうか。大人になって読むと絶対嵌る作品だと思います。出来たらイラストのある文庫で、もしくは電子書籍Kindle版かでもぜひ読んでみてもらいたいです。

6

こた77

上記レビューの中盤で、名前を間違って逆に書いてました。

× 4巻で剛志は美晴に体のみを許し、
○ 4巻で美晴は剛志に体のみを許し、

天才だと思う

もしかすると・・私がBLなるものに手を出した初期の数冊の内の1冊。
読んで、度肝を抜かれたような気も・・。

この作者様、天才だろうな、と思う。
この、普段SPでドSで、アレの時ド淫乱ってキャラがしっかりしてるってとこが、スゴ過ぎるんですよ。
ブレない心情描写も圧巻です。

普通にSPの仕事の話も面白くて、シリーズ化したのも納得。
とにかくこのドS美晴さんが最高です。カッコ良過ぎる。
私が今まで読んできたBL小説の中で、至上最高にカッコ良くて、ド淫乱な受け様でしょう。
見た目に騙されて、美晴さんに伸される筋肉男子シーンは顔面崩壊モノw
気分爽快ですv
誰にも敵いません。

ずっと前に読んだ作品ですが、今でもきっと面白い筈・・!

4

6巻まで一気読みの面白さ

JUNEの時代から活躍されているベテラン作家様と言う事で、この作品もずっと気になっていました。

いやー、面白かったです。もの凄く。
レビュー、評価が思ったよりも少ないのですが、古い作品だからでしょうか。
でも古さは全く感じられず、と言うか、どっしりとした安定感のある文体で非常に読みやすく逆に新鮮に思えるほどで、6巻まで一気に読んでしまいました。面白い作品は年月が経っても色褪せないものなんですね。
SPモノなので起る事件は大きく、あり得ないだろ…という展開が多いのですが、そういうのもエンターテイメント小説として楽しめました。

6巻読み終わってまとめての手抜きレビューです。
以下ネタバレあり。

元機動隊の新人SP(25)×凄腕SP・SAT教官兼任(29)

闘う受けや、大型ワンコ攻め好きにはたまらない設定です。
冴え冴えとした美貌の凄腕SP美晴と、そんな美晴に一目惚れした新人SPの剛志。
精悍な顔立ちと恵まれた体格で、学生時代から男女問わずモテまくり、千人斬りと豪語するような節操なしのヤリチン剛志が、初めての恋にのぼせ上り押せ押せで迫るものの、冷たくあしらい全く相手にしない美晴。
実は剛志は、美晴を捨てた元恋人の弟。なり振り構わず美晴にモーションかけまくる剛志と、コイツとだけは絶対にない、と心に誓う美晴。そんな二人の攻防が面白い。

何が良かったって、攻め(候補)の剛志が初めは当て馬的ポジションだということ。これは多くの姐様には地雷となり得ると思うのですが、私には非常に美味しい展開でした。

警護対象のアラブの王族で外相アッジールと、あっさり関係を持つ美晴。二人はお互い出会った瞬間から惹かれ合うのですが、それを剛志がぐぬぬっっとなりながら激しく嫉妬する姿に萌え。
躾のなってないやんちゃなワンコには失意と屈辱から這い上がってもらいたい。(ドSですみません)

1巻で別れたアッジールと美晴ですが、2巻ではクーデターで国を追われた王と彼を警護するSPとして再会します。
そして二人の恋は当然の如く再燃。再び剛志のぐぬぬぬっっ、ですよ。

このアッジール、私は非常に好きでした。
だって凄くいい男なのです。二十歳で国王軍の指揮官になり外務大臣になるまでの十一年間にわたって国境紛争の最前線で戦い抜いた英雄です。
王道アラブものだったらこのまま二人でお互いを護り護られ、政権を奪還し、唯一無二の存在となり…となってもいいくらい。
美晴も常々言っていますし、恋敵の剛志も不本意ながら認めてしまっていますが正に「極上の男」です。

ですが、読者的に愛しく思うのは、やはりやんちゃなワンコ剛志。
当初こそ、傲慢で自信家で人の気持ちを汲む事の出来ない鼻持ちならない男でしたが、惚れた男の為に奮闘する剛志。プライドをぺしゃんこにされてもそれでも諦めない鋼鉄のメンタルを持つ男、最高です。

そんな剛志が、心神喪失状態で一時心が壊れてしまった美晴を親鳥よろしくせっせとお世話するシーンがあるのですが、そこが凄くいい。ゲリラに囚われ拷問され生死さえ危ういというのに時におちゃらけながら。こういうシーンに、美晴への深い想いが表れており、非常に萌えました。
そしてその後、これまた地雷になり得る痛い展開が待っていますので注意が必要です。

が、それらの試練の展開も、この先剛志が美晴の隣に立てる男になる為に欠かせない出来事だったのだと思います。
実際、巻を追うごとに剛志はいい男に成長していきます。そしてそんな剛志を密かに頼もしく思う美晴。
1巻では無神経な言動で寧ろ憎まれてさえいた攻めが、シリーズ終わりには、恋愛ペシミストの受けが心身共に受け渡せるパートナーとなる。(しかも甘々)
こういうのはシリーズものの醍醐味ですね。受けや攻めの成長や心の変化をじっくりと見守ることが出来る喜び。

この作品には私にとっての萌え要素がぎっしりと詰まっていました。
プライドを持って任務を遂行する男たちの眩しいこと。
全体的にコミカルではありますが、それぞれの事件はシリアスで、美晴が殉死した仲間を悼み涙するシーンでは胸に込み上げるものがあります。
そしてその時の二人のやり取りが愛しい。

コミカルとシリアスのバランスが絶妙で読んでいて心地よく、この先も何度も読み返すだろうなと思える作品でした。

1

安定の秋月作品

6巻続きものの第1巻。
秋月先生なのでお話しはとても面白いです。
受も攻も魅力的でとてもステキです。
ただ…メインカップル成立までひっぱるひっぱる(笑)

アッジールも悪くはないのですが
やっぱり剛志!
剛志が一途なワンコで…早くなんとかしてあげて感が3巻まで続きます。
ただそこまでひっぱってからの美晴が素直になれたときは感無量です!
6巻まで読む覚悟でしたらとても良い作品です。
まぁイッキ読みしてしまうおもしろさなのであまり長くは感じませんでした。

フジミでBLにハマり様々な作品を長年読んできましたが
秋月先生はほんと裏切らないですねぇ。

2

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