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表題作残り香は雨に消えて

カリスマ華道家 如月漣乗
華道家宗家の一人息子で事務方 菊永葉輔 25歳

その他の収録作品

  • 番外編 溢れる思い
  • あとがき

あらすじ

月花流の後継者として生まれながら、花の香りに酔うという致命的体質のため華道を断念した葉輔。だが華道界の革命児如月の華麗な容貌と自由な才能に出会い、抑えていた情熱が、如月への想いと共に胸に溢れて…。

作品情報

作品名
残り香は雨に消えて
著者
伊郷ルウ 
イラスト
小笠原宇紀 
媒体
小説
出版社
雄飛
レーベル
アイノベルズ
発売日
ISBN
9784946569272
2.3

(3)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
5
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

華道とフラワーアレンジメント

華道物?いや、どっちかっていうとフラワーアレンジメントの方なのですが。
どういうことかと言いますと……まず華道の月花流がありまして、
そこを抜けた如月さんが自流で始めたフラワーアレンジメントで大層人気になりまして、
テレビにも引っ張りだこでお教室も超大繁盛。
それを見ていた月花流の奥様が「ムキー!!」となって、体質のために家元を継げず役員になった実の息子に「あんたちょっと弱みをさぐってきなさいよ」と如月のもとにムリヤリ行かせたというのがことの始まり。
とりあえず形だけ行くつもりの乗り気じゃなかった葉輔さんは、しかし会場でかなり如月に気に入られてしまって、結局素性を隠してそのまま働くことに……。

酸いも甘いも心得た社会人ラブということで、期待通りに面白かったです。
でも、ちょっと物足りない感が読後に残る……;
なんていうか、これ1冊で完結というよりは同じ舞台の他キャラロマンスとか、
多方向からのアプローチでもいいからもう少し彼らが見てみたいんですよね~
如月さんが一目でがっちり葉輔くんに心掴まれた時の彼の内心とか説得力とか、
如月さんがやたらとカサブランカがお好きな理由とか。
そのあたりが惜しいな、と思ってしまいます。

まあ葉輔くんがなんとも淡々としているというか、
感じ方にあまり共感出来ない人だったのですが、
そんなところもひっくるめて面白かったです。行動に「そうくるかー!」的な感じでして。

エッチシーンは最後の最後の番外編でのみです。

1

萌アイテム揃いなのに…残念。

華道といえば和!和といえば和服!
勝手に想像して読んだのですが…
残念だったのが、華道の世界は出てくるものの、受様が一流華道宗家の一人息子なのに、花の香りが駄目だという致命的な問題を抱えているため、どうしても攻様が営むフラワースタジオが舞台になっていくので、想像と違い、伝統とか和風なイメージがあまり感じられなかったこと。

カリスマ華道家・如月 × 月花流宗家の一人息子・葉輔。

月花流を抜けて、今や華道界の若きカリスマスターとして注目される如月。
お家中心で回っている葉輔の母は、それが気に食わないらしく、葉輔に如月の懐に潜入するよう命じてきます。
花の香りが苦手な葉輔は、一人息子ながら後継者候補からは外され、今は財団の事務仕事を請け負っていたのですが、母の命令で渋々如月の元を訪れます。
長いをするつもりはなかったのに、偶然如月と顔を合わせた葉輔は、如月のファンを装い、流れで仕事を手伝いたいと申し出てしまいます。
如月も葉輔の事を気に入った様子で…現場見学を持ちかけられ⁉︎
如月が花と真摯に向き合い、真剣に取り組んでいる姿を目の辺りにしていく葉輔。
花の香りは駄目でも、一応華道派の息子である葉輔も、如月の花に対する姿勢に嘘偽りがないものを感じます。
華道という共通をもっている2人は⁉︎
如月と月花流の今後の関係は⁉︎
如月と葉輔は美だけでなく、愛も深めていくことができるよか⁉︎

『潜入しろ!』から始まった割には、ドキドキハラハラな展開ではなく、一応敵対関係にはなるものの、如月と葉輔の間にはライバル意識はないので、至って普通の、お花のお仕事に絡めた恋愛ものといった感じのお話でした。

キャラも、如月はゲイですけど、硬派な男前タイプの静かな人間ですし、葉輔はノンケで、こちらも精なタイプの人間なので、恋愛面もまったり、ゆっくりペースで進んでいきます。
Hシーンも番外編でやっとの1度きり(笑)
もう少し、如月が葉輔に魅かれた理由とか、キュン出来るエピソードが含まれていたら良かったんですけど…。

なので、全体的に言うと、私的には物足らなかった印象でした。

攻の如月の和服姿は良かったです。
この際だから葉輔も和服姿で2人でまったりエピとかあったらテンション上がってたかもしれません。

葉輔の姉は結構好きなキャラでした。
どうしてあの母からこんな子供達が育ったんだろうみたいな印象です(笑)

そらにしても、如月がカサブランカにこだわる理由はあったのかな?
気になるものの、作品中には登場しなかったので、ただ単に匂いがキツイ花=受様が花の香り苦手だけの理由だったのか…その辺が心残りでした。

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