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表題作媚薬の処方箋(フォーミュラ)

鳴海響也、探偵事務所に勤める受様の元義弟
篠生雪成、フレグランスショップを営む調香師

あらすじ

「媚薬入り香水」にまつわる事件に巻き込まれたフレグランスショップを営む美しき調香師・雪成。執拗に媚薬の調香を迫る客に困惑する雪成を助けたのは、12年ぶりに再会した元義弟の響也だった。探偵事務所に勤める響也に警護される事になった雪成だか、二人の間には秘められた過去が有り?!

作品情報

作品名
媚薬の処方箋(フォーミュラ)
著者
日生水貴 
イラスト
小笠原宇紀 
媒体
小説
出版社
雄飛
レーベル
アイノベルズ
発売日
ISBN
9784902543063
2.8

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萌々

(1)

(3)

中立

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趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
13
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

兄弟もの好きなかたに

10年以上経って再会する義理の兄弟もので、弟攻めです。
兄が意地っ張り美人で、弟が強気な俺様系。割とスタンダードな組み合わせ弾なあと思ったのですが、ストーリーが面白かったです。

主人公雪成は調香師として香水のお店を経営していますが、調香というお仕事についてしっかり調べられているし「へー」と思う部分が多くてお仕事ものとしても楽しめました。
弟の響也はアメリカに行っていて10年以上たって、探偵として雪成の前に表れます。

典型的な兄が大好きで独占欲のわかりやすい弟攻めなのですが、対して雪成も響也を思っていながら、これはいけない関係だと気持ちに目をつむっています。

このお話の好みだったところは、雪成が自立した大人なのに猪突猛進で、何度も危険な目に飛び込んでいっては響也に助けだされるところ。
ある意味王道なのですが、このお兄ちゃん!とツッこみたいくらい可愛いというか…。

ストーリーも、ある違法性のある媚薬入り香水の出所を追うという一貫しているお話がしっかりあってよかったです。
事件を追ううちに自分の気持ちを認めていくという、恋愛ものとしてのセオリーをふんでいて、ストーリー部分と恋愛感情部分がバラバラになっていないのがいい。何より義理兄弟ものとしてとても萌えました。
兄弟もの好きな方にオススメです。

一個気がかりというか、残念なのは、脇キャラがすごく個性的だったこと。気になる人が多かったので、それを救済してくれるサイドストーリーがあればよかったなあ…と思いました。

2

香水好きさんには楽しめるお話

あらすじ読んで、もっとこう、耽美的なお話かと思ってたんですけど(美しき調香師とかね。媚薬とかね。)いやいや、普通に現代日本が舞台の、ちょっと事件に巻き込まれちゃったりもする系の、元義兄弟の年下攻すれ違い再会もだもだLOVEなお話でした!

私香水好きなので、天然香料とか処方箋とか、そういう(説明的な)部分も興味深く楽しく読ませていただきました。

『元 義兄弟』という聞きなれない言葉の通り、再婚の連れ子同士で義兄弟になって、その後片親の死去によって籍を抜けて他人になって、そういう訳で『元義兄弟』のふたりの12年ぶりの再会から始まるお話なのですが、
中盤でその理由が明かされるとはいえ、別に籍抜ける必要なかったくね?だって未成年だったじゃん?
とか、他にもいくつか読んでていくつか突っ込みどころのあるお話だったんですが、

中断時期があったとは言え、実に小○生のときから両片思いとか、
攻は受が好きなのが自分の父親(※受の義父)だと勘違いしつつそれでも好きだったとか、
そもそも12年ぶりに再会して、ふつうBLではそんな場合、会わなかった間もずっと好きだった……がセオリーなのに、正直双方とも忘れかけてた(笑)とか、
ちょっとした設定に心躍りました。
(でもやっぱりねー、実生活ではやっちゃいがちなポカかもしれないけど、せっかく元弟にボディガード頼んでるっていうのに、何度も何度もボディガード放置(?)して敵陣(?)にふらふら行っちゃう受さんの行動ってちょっと大丈夫かこの人。とは思ったわね。)

年下攻には評価甘くなりがちな私ですが、実はこの作品には同人誌の続編があって、敵さん(仮)のお話なんですが、そっちにつながると思えばこそこの本も楽しめる。という、すみません逆転現象が……。

尚、封入特典(かな?)のサイドストーリー『誓いの方程式』は、調香師&探偵という職業ゆえに生活時間すれ違いのふたりの合鍵をめぐるお話でした。可愛かったです。

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