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表題作君ありてこそ

受の死んだ恋人の従兄弟、宋佑
アパレルメーカーのデザイナー知弥

あらすじ

アパレルメーカーのデザイナー知弥は、不慮の事故で亡くなった恋人・宗一郎の死を受け入れられずにいた。ある日、宗一郎によく似た従兄の宗佑と出逢い、彼を宗一郎だと思い抱いて欲しいと縋る。すると…。

作品情報

作品名
君ありてこそ
著者
橘伊織 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
雄飛
レーベル
アイノベルズ
発売日
ISBN
9784902543131
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

ホロッとしました

橘伊織さん3作め。
「君ありてこそ」貴方がいないと何してもダメなのーと、遺された者が彼岸の恋人に訴える唄からのタイトルです。
「着るとても 今は甲斐なき 唐衣 綾も錦も 君ありてこそ」
前2作同様、濡れ場が多いのですが、本作は「ホロリ」も多めでした。

蜜月だった恋人・宗一郎の葬式に、2人の親友で同僚の橘高と参列した知弥。
だが、恋人を亡くしたのに、知弥は仕事にアフター5に今までと変わらない。
「あの遺影は宗さんに似ている人でしょ」「今は宗さんが忙しいだけ」
知哉の頭と心は、宗一郎の亡くなる前で止まっていたのだった。
橘高は知弥を諭そうと怒鳴ってしまい、知弥は反発して距離を置くようになってしまった。
そんなある日、知哉が宗一郎とのいつもの待ち合わせ場所で待っていると、街灯に現れたのは愛する宗一郎だった。
知哉は、やっと来てくれたその男に「宗さん」と声を掛ける。

上の情報で察せる通りなんですが^^
昨日も明日もない頭の知哉には、宗一郎と従兄の宗佑の区別が付いてないのです。
宗佑には、可愛がっていた従弟の宗一郎から、男の恋人・知弥の事を聞いていて、遺品も知弥とのものが多いから、知弥と初対面とは思えない。
だから、当然のように甘えてくる知弥の希望通りに慰めるうちに、宗一郎としてではなく宗佑として受け入れて欲しい自分になってくると。
でも、自分は「身代わり」だから、自分が知弥を思う気持ちも知弥が宗佑を慕ってくれるのも「すれ違い」でしかないというところ、切なかったです。
攻めが健気で切ないのって良いじゃなですかー

既刊2冊のエロエロ路線より一歩前に出て、時間経過や人物の相関も素直に入ってきて、ホロリもあって、エロっぽくて^^
水名瀬イラストも艶っぽくて花丸だし!
だから☆4つ以上を付けたかったんですけど!

なのに、宗佑の知弥への猫なで声が鼻に付いて放れないのです><
いくらショタ風で男の娘でポーとした頭の知哉にだからって、胸のふるふるがその度に止んでしまった。
それと、悲しい和歌が出てくる度に前後の文章との温度差に引掛り、+この唄と理系の宗佑のエピソードが何も無かったのに違和感がありました;
なので☆3つ。あー残念;

橘先生の作品、3作品で打ち止め?今現在は何を?
橘、気になってます!

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設定は重いのにえろえろ

設定がせつなくて重苦しいため、ガチガチのシリアスで書かれていると非常に鬱々としたお話になっていたと思うのですが、おそらく作者さんはえろ路線でいきたかったんだと思われる内容でした。割と軽く読める1冊です。

知弥は恋人の宗一郎を事故で亡くすのですが、その事実が受け入れられず、今は仕事が忙しくて連絡をくれないだけだと思い込んでいます。
友人にたしなめられるも、頑なに宗一郎はそのうちまた会いに来てくれると言い張る知弥。そこに宗一郎の従兄弟で外見の似ている宗佑が現れ、知弥は宗一郎だと思い込みます。

知弥が病んでいる設定なのですが、ノリは重たくはありません。むしろ軽いような・・・。
宗佑は知弥が自分を宗一郎と勘違いしているとは気付かず、知弥にねだられるままに彼を抱いてしまい、その後事情を知り、知弥のために宗一郎のフリを続ける決意をします。

けど宗佑、最初のベッドシーンからノリノリなんですよね・・。
初めて抱く相手って性的嗜好なんかを探りつつ事に及ぶものだと思うのですが。
あり得ないような言葉攻め・変態ぷりです。
亡くなった宗一郎もこんなんだっだのかしら?と気になります。じゃないと知弥が宗一郎だと思い込むのに無理があるような。

このお話が重苦しくないのは、全変通してえろえろなことと、宗佑が非常に変態っぽいからです。
なので好き嫌いがわかれそうな作品だと思いました。
知弥が男性向け作品に出てくる女の子のような淫語をいいまくり、文章も描写も非常にねっとりしています。
加えて大人なのに外見がショタっぽい。表紙はまだましなのですが、挿絵はどう見ても小中学生ではないか、と思われる絵柄です。
ショタというよりロリータっぽいです。
宗佑も知弥にリボンのついたひらひらの服を着せて「ロリータ趣味はないけど楽しい」みたいな事を言っています。

受け側が淫語が多くてえろえろな作品はあるけど、攻め側の淫語がここまで濃厚な作品ってあんまり見かけない気がして、個人的にえろシーンが非常に楽しかったです。
知弥に向かって「お手て」とか「お道具」とか「あんよ」とか赤ちゃん相手のような口調なのがいやらしくてよかった。
これでもか、てくらい濃厚なシーンは多いのですが、それでももっと見たかった気もします。

でもやっぱり初めての相手に最初からこの口調はないと思ってしまう。
ので、このリアリティのなさとお話自体にあまり展開がないというか、設定のわりに中身がないという意味で星3です。えろシーンだけならもっと評価したいです。

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