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表題作とらわれの蜜月

アルセス 七海が訪れた王国の第二王子
野崎七海 留学生で家庭教師として招かれる(20歳)

その他の収録作品

  • 七つの海より深く
  • あとがき

あらすじ

留学生の野崎七海は、家庭教師として訪れた中東の王国で、第二王子のアルセスと出会う。
だが、アルセスは冷徹に帰国を命じた挙句、嫌がる七海に淫らな行為を強いる。
反発しながらも、七海は聡明で魅力的な彼に惹かれていく。
そんなある日、男子禁制のハーレムに入り込んだ罪で、七海は捕らわれそうになる。
危機から救ってくれたのは、七海を追い出そうとしていたアルセスで―!?陰謀渦巻くハーレムで禁忌の恋に落ちる、異国のラブロマンス。

作品情報

作品名
とらわれの蜜月
著者
和泉桂 
イラスト
松本テマリ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344805026
2

(2)

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萌々

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中立

(2)

趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
2
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

王道アラブじゃないのかー。

和泉さんの描かれるアラブものということで「ザ☆陵辱」的なものを想像していたのですが、全然違いました(苦笑)
和泉さんのそういうハード系?ではなく、かわいい系のお話でした。
まあ、タイトルがそんな感じもするんですが。

イギリス留学中だった七海は家庭教師として中東のエトミアに赴くことになる。
上流階級での仕事とは聞いていたが、実は相手はその国の王子で。
その中で第二王子アルセスとも出会う。
アルセスは早々に七海を帰国させようとするが…。

もう、最初の方を読んだ時点で「あれ、違う…」とわかるんですよね。
私、王道アラブが好きなので、それを求めてたんですがまるっきりアラブっぽくならない。
最初に連れて行かれるのはハーレムでもないし、王子との強引なやりとりとかもない。
むしろ、王子の方が「早く帰れ」って言う感じで。
これは王道アラブじゃないんだ…と判断するまで、ついいろいろ期待しちゃって…。
途中、いろいろあって陵辱に近いような感じになる場面もあるにはあるんですが、それ以前に2人の心がそれなりに惹かれ合ってるようなのが見てとれるのでやっぱり王道な感じにはならないんですよね(王道はどちらかといえば身体から先に始まる関係だと思う)
舞台はアラブ系(中東)ではありますが、王政から民政へみたいな政治問題とかも結構幅を聞かせてて歴史ファンタジーみたいな感じとでもいいましょうか。
いわゆる「アラブもの」とカテゴライズされるものとは違うお話でした。
時代も最初は現代かと思ってたのですが、実は日露戦争後くらいだったりして本文の中でちらりと「清澗寺家」のフレーズが出てきたりします。
表題作の後半とか特に政治色が強くて。
そういう人間関係のある種のどろどろはあるものの王道アラブを求めていた身にはなんだか小難しいような…。
アルセスの腹心的な位置のラシードが非常にわかりにく人物のような気もしたり。
でも、この人の視点での物語とかあったら読んでみたいなとは思ったんですけど。
彼は彼なりに考えて行動してたのはわかるので。
それがちょっと?歪んできているような気がしないでもないのですが。

「七つの海より深く」
その後の2人なのですが。
自国から外へ出て新しい世界を見て。
1人で行動することとか周りと関わることを覚えたアルセスに「ほかにも人はたくさんいるし僕なんかいなくても…」って感じになってる七海がちょっぴりせつなくてかわいかったです。

今回は歴史モノとかの色が強かった気がしますが、是非、和泉さんに拉致・監禁・陵辱的な王道アラブなお話も書いていただきたいなー。

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