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サイコー

いいヤクザものだった!
小さいころからずっと一緒に育ってきた2人。でもとちゅうでその道が別れてしまって、疎遠になったまま大人になってしまったなんてところから話は始まる。
攻はヤクザ組長のぼっちゃんだけれどもいまはIT関係の社長をしている男。受はヤクザの道をつきすすんでいる男。
話は攻の父親であるヤクザ組長が倒れて後継問題が勃発。勘当されていまは関係ないはずの攻にも魔の手がのびてくるから、そのボディガードのために受が派遣された。
昔から、攻命の受は、攻が恋人の男を大切にするのを見て傷つくけど、表面上はポーカーフェイス。
それで、そんな受をこれでもかと傷つける攻に何度も泣いた!
攻ももちろん受が好きで、でもずっと自分についてきてくれると思っていたのに裏切られた過去を持つため、その恨みもあってかことさら受に冷たく当たる。
受を信じていたからこそ、裏切られた時のショックは大きいってもの。その気持ちはわかるだけに、攻が冷たくするのもわかる気はする。
裏切り、裏切られ、なんて昔の話は隠された秘話があるけれど、これもせつない。
個人的にはやはし受の味方(笑)
攻のためだったら命も捨てる覚悟でボディガードについているのに、そんな攻から言われるのは攻の恋人の方を守ってくれの言葉。それは傷つく。
このくだりは涙腺が壊れるかと思うほど泣いた(笑)
攻の恋人である当て馬くんもじつはとてもいい子。だから、読んでいてイヤな気持ちにはならなかった。というか、彼にもいい恋人をみつくろって欲しい(笑)
スーパーな受が、ポーカーフェイスでどこまでも攻を大事にするところがヨカッタ!
しかも2人ともガタイがいいから読んでいて転げるほど萌え(笑)

デキあがった2人ばかり

表題作は幼馴染みの高校生探偵カップル
すでにデキあがっている2人が調査のために、別の高校に編入。そこに横恋慕する男が登場してのチワゲンカ。
冒頭ですでにデキあがっている2人のため、イチャイチャとチワゲンカのカワイイ話だが、少年マンガみたいに心情面より動きが多いために淡々と話がすすんで、笑いはあるけどすこし情緒はたりないカンジを受けた。
他、「c'mon c'mon」は幼馴染みカップル。
幼い時に結婚の約束を交わした2人が、お互い18さいになってとうとう結婚しよう、なんて話。
他。
「ldling clip」芸能人のデュオカップル
「SMOOCH」義兄弟もの
「ピカピカ・ポルカ」雷嫌いの大学生とその同級生
最後の1作以外すべてデキあがったところからのスタートなため、その過程を楽しむ人間からすると、残念な話ばかり。
付き合うまでのドキドキハラハラがもっとほしい(笑)
でもってその中では、個人的には芸能人のデュオカップルが楽しかった。

江戸っ子男前がパニック(笑)

はぎれのいい文章に、啖呵を切る主人公、周囲の人間の暗さのない会話は本当に下町の雰囲気を感じて、読んでいてたのしかった!
話は、同じ商店街で育った幼馴染みとのもの。
毎日テレビで見るイイ男に育った攻に、受はおもしろくない気持ちでいっぱいだ。昔は自分に泣きついてきていた攻が地元の星と評価される。
しかも、受にたいしてだけは超Sな顔を見せる(笑)
この攻が受に昔の約束をもちだしてきて、たのしい展開へと発展。結婚の約束をしていた、と(笑)
普通であれば、幼いころの約束だからとばっくれるところが、この受は違う。下町ッ子で江戸っ子で、嘘や曲がったことが大嫌い。一度交わした約束は守るのは当たり前が信条だから、邪険に出来ない。でも、攻と結婚なんて!
受の葛藤がたのしくてたのしくて大笑いしてしまった。
そしてなにより、攻が本当にイイ性格をしていた(笑)
幼いころに受を好きになってから、一歩間違えればストーカーになりかねないほど受命。後半にある同時収録の作品で、攻視点があるが、どれほど受に傾倒しているのかがよくわかってニヤニヤしてしまった。
で、かわいさ余って憎さ百倍とSな顔を見せるのもわかる気がする(笑)
同時収録の作品は出来上がった後の話。
2人の間をかき回す人間が出現。攻と受の両方の視点から描かれていて、攻の気持ちが読めるから愉しい。受のおもわぬ一面も見られて萌え。

史上最強のヘタレ(笑)

読むのが勿体なくて大事に取っていた(笑)1作。
あとがきにも書いてあるが、珍しくすでにできあがった恋人同士の2人を、出会いまでさかのぼって描いてある。
出来上がった2人だから最初からアマアマな雰囲気。でも木原さんだし、どこかで痛い展開が待っていると身構えていたら、これまた最後までほとんど痛い展開がなしで、ある意味肩すかしをくらった(笑)でも、ほっと心温まるイイ作品。
刑務所行きを食らった前科まで持つ攻は脅迫まがいの体の関係から始まった警察官の受と、今は心までつながった恋人同士。
が、過去のあまりにひどすぎる自分の行為で周りを傷つけてきた罪悪感から自分をクズだと言ってはばからない攻は、デキスギタ男に見える受の愛情をいまひとつ信じ切れない。
けれど受も周りから煙たがられるような人付き合いの下手な不器用人間だった。
そのへんのことは本当に詳しく書いてあってせつなくなる。攻ももちろん描写があったが、こちらの過去話は読めば読むほどむかついてくるから困った(笑)
それぞれに不器用な2人が自分の気持ちをウマク伝えられなくて、伝わらなくてじれじれするところは涙が止まらなかった。
攻は今まで読んだ中で史上最強のヘタレ。見た目がよくないと何度も文中にあるのが笑えた。それに加えて受が好きだと言ってよく泣く。やることなすこと空回りで、でもそれが愛しい。
馬鹿がかわいいとはこのことだなと実感(笑)
同時収録は受視点のもの。地味に攻にヤキモチやいているのがかわいい。
で、その話によく出てきた受の先輩からの視点で2人のことを語られるのが書き下ろしである「後輩の恋人」。
この話の終わりかたが最高に萌え。

淡々とすすむラブストーリー

イトコでおさななじみの2人の話だ。
紡績系の名家出身の、受と攻はイトコ同士。
小さいころに木から落ちる受を攻が受けとめたなんて印象的なエピソードがあったりする、インネン(笑)の2人だが、それが寮生の中学校で再会して、なんてところから話が始まる。
スピンオフでもある前巻で、学校のあるていどの設定が最初からわかっていたから話には入りこみやすかった。
が、なにせ中学校でお互いにイシキしあって、なんてところからのスタートだからくっつくまでが長い(笑)
しかも、話しはずっと淡々とすすんでいき、これといったおおきな山も谷もないのだ。いってみれば、起承転結の「転」がないカンジ。
が、それでも単調だと思わなかったのはアマズッパイ青春のシーンがてんこもりだったせい。
寮生活や学校生活のなかで、しかも「実は」という家庭の事情が明かされたりするが、そんなちょっとしたシーンでお互いの想いを自覚したり、うれしがったり落ち込んだりするのがイイ。
個人的に、受と攻の両方の視点ですすむ話しは苦手だが、この話しは攻めが地味で外からは考えていることがわかりづらい性格をしているから、あってヨカッタ。
というか、ないとぜんぜん違う話になりそう(笑)
お互いをリスペクトしあう2人の姿が転げるほど萌え。
しかし小冊子の存在をここ最近になって知ったのはちょっとクヤシイ

ボロ泣きした!

使用人である攻に大事にされている財閥の御曹司である受。
自分の気持ちに気づいていない純な受が攻の一挙一足に翻弄されている。攻がなにげに黒かったのは気のせいだろうか。
とにかく泣いた。久しぶりに大判のタオルが必要になるほどボロ泣きした作品だ。
最初、取っつきにくい時代もので文章も多少硬い気がして読めるかと思ったが、中盤からぐいぐい引きこまれた。話が次から次にぽんぽんと進んで飽きさせず、まるで一本の映画を見ている様だった。
話は受視点で進むが、攻が好きだからとにかく一生懸命で、話が進む毎に一緒に喜んだり悲しんだりできる。それがとてもうまい。攻もうっとうしいぐらい受命で(笑)楽しかった。
これだけ話を詰めこんでいるのに、エロエロでもあって楽しい(笑)。
エロスあり、せつなさあり、ちょっと笑いあり、てんこ盛りの作品。


設定は萌える!

魔族がかよう学校で、毎回アウトサイダー的な主人公達がたちまわる話は楽しみ。
今回は、狼男であるライカンの受少年が主人公。
女にだらしなくて、好奇心旺盛な受は、立入禁止だの触るな危険だのの張り紙がされた実験室の装置にさわってしまうところから話がはじまる。
エロの相手は巨乳の女イガイ有り得ないとはばからないほどの女好きの受が、装置にさわったせいで、精製中のクスリを吸いこんで、攻なしではいられないカラダに変わるのだ。
その攻は、アヤシイ薬も簡単に精製できる魔女の系統、ウィッチに属していて、今回受がまちがって吸いこんだクスリも、攻の体液を使用してつくった媚薬。
強制的に発情させてしまうその薬の効能をやわらげるためには、攻の体液をとりこむこと。キスを通してもらう攻の体液亡くしては生きられないカラダになってしまう、なんて設定はヨカッタ!
しかも攻イガイに発情しないカラダでもあるため、巨乳の女の子を前にその気にならないことを真剣になやむなんてシーンは本当に楽しかった。
攻の体液の効能が切れて、発情して受がミモダエテいるところに攻があらわれてキスシーンなんて場面は転げるほど萌え(笑)
話は、攻のお家騒動などでバタバタするが、さいしょは軽く見えた受がだんだんかわいくなっていくからフシギ。
しかも、攻の「じつは…」という展開もさいごにはあって楽しい(笑)
しかし、薬を扱うのが神業的なウィッチという、どちらかというと活躍的に地味な設定の攻だから、受の友人だったり攻の妹だったりが出てくるシーンの方が印象的なのは個人的に残念。
しかも、攻は性格もどちらかというと地味(笑) 
個人的には好きな性格だったが(笑)
話は、雑誌掲載分とかきおろしの2つ。
かきおろしは攻がウィッチお得意の秘薬を作り出しての騒動。
ただ、それぞれ話がコンパクトにまとまりすぎて、もっと長い話として読みたいと想った。
もっと残念だったのは、大事なところが数行で簡単にまとめられたりしていたところが目立ったところ。
仲直りのエロがこんなことがありました的なあらすじで終わっていて、読めないのはあまりにもつらい(笑)
そこが読みたかったと叫びたい(笑)




おとななハズなのにショタちっく(笑)

みためも中身もこどもっぽい受がうりうりされる話(笑)
受が美術教師として勤める高校に、中途で入って来た同僚が高校時代にずっと憬れていた後輩。で、これが攻。
が話はこの2人がもう出来上がったところから始まっていた。
受は高校時代からずっと攻に熱烈な片想いをしていて、美術部だった受と水球部だった攻はその当時も印象的な出会いをしているのに、同僚として高校に中途で入って来た攻は、その出会いのことを覚えていない。
がっかりしていた受だがさまざまな事件が重なって、棚ぼたてきに攻と付き合うことになった。
それだから、自分とエッチしてくれる攻がたまたま気まぐれに付き合ってくれているんだとずっと思いこみ、攻からいつ別れをきりだされるかつねにビクビクしている。
しかーしもちろん攻は高校時代から受が気になっていて、今は大好きで、うじうじする受を大いに楽しんでいるという話だ(笑)
その攻のSっぷりはなんて楽しいのか!
ツンツンツンデレといってもいい、この攻。わかりやすい愛情表現なんていっさいなくて、自分は愛されているのかと落ちこむ受を隣でほくそ笑んでいるような描写は、ニヤニヤがとまらなかった。
上で、~痛い~とつけたのは、この受へのシウチがすこし痛いと思ったせい(笑)
読んでいる側は攻が受をきちんと好きだって事はわかるし、そこまで追い詰めなくてもってくらい受をイジメル攻。受がすこしかわいそうと思ったが、しかし、それ以上に楽しかった!
そんな攻側の視点で書かれているのが、書き下ろし。
かわいい受をどー料理しようかと見ているのがわかって、転げるほど萌え!

リーマンラブの航空バージョン!

航空ものにありがちの、大きな飛行機事故危機一髪(笑)なんて物がなかったのがヨカッタ!
2人がきちんと仕事をしているシーンもしっかりあって、まさに航空物のお仕事ラブ。なにより、パイロットの格好いいイラストに蹌踉めいた(笑)
作者曰く、男前わんこパイロット×まじめフライトエンジニアだそう。
受のフライトエンジニアが片想いしているイトコに会いに飛行機のコックピットに乗ったらそこでパイロットの攻にナンパされるなんてところから話がはじまる。
この攻がじつは学生時代に受をみそめていてずっと探していたというから、一歩まちがえればストーカー(笑)
が、そうならないのはこの攻がなんともサワヤカさんだから。
受が片想いのイトコを諦めるまで、おりこうにオスワリして待ちつづけるなんてくだりはまさに忠犬わんこだ(笑)
でも、わんこもたまにはキバをむく。やはしそれがイイ(笑)
キバむきわんこは2人がハッピーエンドになる切っ掛けをつくったが、エロの時もそう。個人的にこっちがスキ(笑)
りりしい男前わんことキバをむいたわんこのギャップが転げるほど萌えた!
書きおろしは、攻のおいっこが出てきて2人のあいだをかきまわす。
こっちもいいわんこキャラ。
大型子犬系だと思わせてじつは腹黒わんこだったのがヨカッタ。
読んでいるほうは腹黒だとわかるのに、ドンカンな受はそんな腹黒わんこおいっこにぜんぜん気づかなくて、2人がするちぐはぐな会話は笑ったし萌えまくった(笑)
わんこてんこ盛りの話だが、個人的に飛行機の仕事をするシーンも楽しかった。

一気に読み終えた!

藤井沢商店街シリーズの完結編は、おなじ街に育った幼馴染みの2人だった。家も2軒隣(たぶん)という近さの、同級生の受と攻。家庭も似た環境だったせいでなにかと仲がよく、小さい頃から比較されて育った受は、なににつけ自分より優れていた攻に劣等感に近いものを抱いていた。それでいて、ナイトのように背後に立ってくれている攻の存在を心強く思っていた。
話は、そんな2人が社会人になってからの再会もの。
とにかくおもしろかった。受がなんとも愛すべきキャラクターで、考えなしでやんちゃなのに、読んでいてほほえましいほど。攻も寡黙で懐がでかいのかと思いきや、意外なほど小心者で人間くさくてイイ(笑)
そんな2人が商店街のドタバタとした日常の雰囲気のなかで、気持ちを通じあわせていく過程が描かれてあった。
同時収録の話は攻視点からのもの。
これを読むと、どれほど攻がかわいい男なのかわかって楽しい(笑)