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今後の二人を想像するとニヤけます

上巻を読み終わり、その足でそのまま本屋にかけこみました。
結末までこの妙に落ち着かない気持ちを継続させたくて、
挿絵を見るのを我慢して、その日は帰宅したのを覚えています(笑)

上巻でも嫌ってほど、寛末の優柔不断さ、じれったさを味わいましたが、
下巻になったら、寛末視点になるので、それがさらに2割3割増しになりますw

上巻だけでは分からなかった寛末の心理描写が特に書かれているので、

「あー・・・そうかー、なるほどねぇ・・・」
と思うこともあれば、
「うぉい゛ぃぃぃぃぃぃ~ッ、寛末ぇえええええ~」
と無性に叱咤したくなる場面もあります(笑)

松岡の視点を先に読んだものだから、ついついこの恋愛が成就してほしいなぁ、と
思ってしまうのが読み手の心理ですが、
実際考えてみると寛末のように
もともと女性を愛していた人間が突然同性に恋をするという移行は
そう簡単なことじゃない。

この恋愛は成就してほしいけど、
寛末が戸惑いを感じてしまうのも無理ないか・・・と思ってしまいます。
このジレンマはなかなか味わえないと思います。

二人の性格がくっきりと分かれているので、曖昧なところがなく
それぞれの心理描写がはっきりとしていて、感情移入しやすい作品だと思います。

とにかく読み始めたら、終わるまで手がとまりませんよ!

小冊子・・・私も読みたいなぁ・・・とぼやきつつ。
上下巻ともに、ぜひ読んでみてくださいww

迷いが恋に変わる瞬間

おそらく、上巻を読み終えた後と下巻を読み終えた後の
感情の落差が激しいのが、この「美しいこと」だと思います。

ページをめくる度に、どんどん松岡の気持ちが自分の心の中にしみこんできて、
知らず知らずに、自分自身が松岡になっているような錯覚を覚えます。

寛末に本当のことを言わなくてはいけない。
でも今の関係を失いたくない。
寛末という人間をなくしたくない。

自己嫌悪、そして・・・。

この流れが上巻のベースになっています。

寛末が好きすぎて、でも報われないと思っている一方通行の恋だからこそ
傷ついてしまう松岡。

同性の恋のはじまりがわからなくて、
無意識の内に松岡を振り回してしまう寛末。

どちらが悪いとは言えない、中立的な恋愛だからこそ
二人それぞれに感情移入してしまう素晴らしい作品だと思いました。

本の厚さが約1.5cm程で、「通勤通学にはちょっとお荷物かな?」
と、思っていたのですが・・・とんでもございませんでしたw
読めば読むほど先が気になって、
本の重さ厚みなんて気にならなくなりますよ、本当に(笑)

私はこの作品で初めて木原さんを知りましたが、
これほどまでに男性が男性に恋をしてしまった故の苦悩や切なさが
丁寧に描かれた作品を読んだことがありません。

本気で恋をするとはどういうことなのか。

同性と恋愛をすることはいけないことなのか。

異性と恋に落ちるのが普通なんて、
数ある恋愛の道の一つでしかないんだなと思ってしまいました。

最後は、ハッピーエンドですよ!
心から「よかったね!」と思えるはずです。

寛末の迷いが恋に変わる瞬間をみたとき、私は目頭が熱くなりました。

最近よくある身体から始まるような単調な話に辟易としている方にオススメします!

透明感がある、まさに「美しい」恋の話でした。