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愛しくて、切ない

BL小説は山ほど読んだつもりでしたけど、これほど泣いた記憶がなかったような気がします。
人間とロボットの恋愛をテーマとしている作品ですが、
受キャラのシンは某有名BLゲームのあるキャラクターを彷彿とさせるようなかわいい癒し系キャラクターであり、攻めを一途に想う健気な姿はとてつもなく愛しい!
そして攻めの南里もシンを喜ばせるために毎日深夜までアルバイトして、給料日にシンを街に連れ出しておしゃれな服を買ってやったり、おいしい料理を奢ってやったり、優しくて正義感の強いカッコイイ男でした!
これ以上理想的なカップルは見たことありません!というリョウの二人に対する気持ちに思わず頷いてしまいそうです。
ストーリーに関しては、冒頭までは本当にあまあまで、読んでてこっちも幸せな気持ちがいっぱいでしたが、途中から戦争の話になっててページをめくればめくるほど辛くなります。
そして最後に幾たびの苦難を乗り越えてようやく再会できた二人を見てホッとしました。作者が後記で述べたとおり、「永遠の命」を手に入れた南里とシンですが、だからといって何もかもうまくいくとは限らない。
もしかしたら二人の未来に何か大変なことを待っているかもしれないが、最後のシーンで描かれたような平和な毎日を一緒に過ごせることは何よりの幸せだと思います。

これを読み終わったらショートケーキが食べたくなります。

久しぶりの執着愛

丸木先生の戦国時代ものは前も一度読んだことがあったのですが(確か忍姦というタイトルだったっけ?)、あまり趣味じゃなかったと思いました。
だから今回は戦国時代ものが再びと聞いて、しかも前作と似たような設定で受けと攻めが主従関係なので、正直、あまり期待していませんでした。
でも実際に読んでみると、意外とすぐに物語に引き込まれちゃって、気が付いたら一気に読み終わりました。
この本を一言で表してみると、タイトル通りの妖しい雰囲気の中での純愛物語なんだと思ってます。
最初では、受けと攻めはお互いのことについてあまり知らなくて、気に食わない奴だとお互いのことを毛嫌いしてたったんだけど、あることをきっかけに、受けの秘密が攻めにバレられてしまって、二人の関係は急接近となりました。
受けと攻めが理解し合い、愛し合うまでの気持ちの変化はすごく丁寧に描かれていて、急接近の恋愛関係なのに何の違和感も感じず、納得いきました。
そして一番のヤマ場はやはりエッチシーンなんですよね!
あることをきっかけに肉体関係を結ばれた攻めと受け、それからは嵐のような連続のエッチシーン!それはもう、すごかった!としか言えないですよね!読んでいるうちにドキドキが止まりませんでした。
しかし、その後の急展開で攻めと受け二人は引き離されてしまいました。
離れ離れになったとしても、二人でずっと一緒にいられる方法を必死に探っていた攻めと受けが最後にたどり着いたのは、あの意外なエンディングです。
素直にハッピーエンドだ!と言い切れないようなエンディングなんですけれども、個人的には結構気に入った終わり方だと思います。なぜなら、丸木先生のお得意のブラックで狂気に満ちた執着愛を久しぶりに味わうことができたからなのです。
最近の丸木先生の新刊といえば、どれもこれもライトで甘口な作品ばかりで、『兄弟』シリーズからファンになった私個人としては、どうしても物足りなさを感じてしまいます。だから久々に濃い作品を読んでみて、あまりに感動しすぎて思わず「神」と付けたくなりました!あえて欲をいえば、もうちょっとページが欲しかったというところかな?

とにかく、昔の丸木先生の作風が好きなお方に本作をお勧めします。

エロい!

なにこのエロ本wwwびっくりするほどのエロ度じゃないですか!!てな訳で、受け様の誘い受けぶりがたまらなくてドキドキしながら読みました(/ω\*)。綺月先生の誘い受けの美味さは何回味っても飽きはしません^q^そういえば受け様は、清澗寺シリーズの冬貴と似たような気がするけど、セックスなしに生きていけない受け様でしたね。なによりその色気!冬貴を遥かに上回るのではないかと、まぁあくまでも個人的な感じなんでしたけどね。
  
落ちぶれの攻め様といえば、以前読んだ綺月先生の作品にもありました。あいかわずこういったキャラクター作りがお上手ですね。今回も綿密な心理描写がなされていて、おかげて感情移入しやすかったし、読んでいるうちに攻め様の心境の変化にすごく理解できるようになりました。
  
  とにかく綺月先生の世界観を存分に堪能できる一冊でしたので、先生のファンならこれできっとお腹いっぱいになるだと思います。ちなみに挿絵も最高にエロくて濃密でしびれちゃいました。