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香港が舞台

今年の2月に友人を頼り、2週間ほど香港で暮らすように旅をしてきました。一束に案内された圭輔のように八達通(オクトパスカード)を使いバスに乗り銅鑼湾(コーズウェイベイ)から浅水湾(レパルス・ベイ)方面へ海を見に行ったり、2階建てトラム(路面電車)で湾仔(ワンツァイ)の街市に行き野菜やパンを買い料理し、半島飯店(ペニンシュラホテル)のアフタヌーンティー、茶餐廳(チャーツァンティン)の麺等々。本に描かれているほとんど所へ行ったのでのでストーリーとはまた別に楽しむことができました。
でも、このあたりが観光案内になってしまったりして退屈な部分になってしまうのでしょうね。そんな感想をあちこちのブログでみかけました。
2週間くらいの滞在で偉そうな事は書けないかもしれませんが、やはり香港が舞台と云うことには意味があるのかなぁと思います。
以下ストーリーと関係あるようでないような感想です。読んでいく際の参考になればうれしいのですが。

中国に返還はされましたが色濃くイギリスの色を残し、在住であっても税関を通行しなければならない中国であって特別区の香港は日本人なのに日本に違和感を持つ一束のようです。
それから繰り返し表現される香港になぞらえた3人の考え方や立ち位置。食事をする店や場所、住むエリア、買い物をするマーケット、飲むミネラルウォーターの種類まで一束と佐伯は違います。香港では欧米人や日本人、そして香港の人と見事なくらいにエリアを住み分けています。知人も茶餐廳に欧米人は来ないし逆に欧米風のカフェを香港人は利用しないと言っていました。これは一束と佐伯の関係に色濃く投影されているように感じます。(駐在の奥様方の微妙な関係ものぞき見ました。(^_^;))
香港は本当に人口密度が高くて2~3日いるだけで人疲れする位。一束が尖沙咀の下町に住んでいるということは人との距離がうまく掴めなくて不器用だけど、自分の居場所を求め人との関わりを心の底では望んでいるのよう。でも佐伯はそこには足を踏み入れない。おそらくどの国に行っても言葉はすぐ覚えても、その国の人を見ることはなく向かい合う人の肩の向こうばかり見ていたのではないでしょうか。ここではないどこかしか見ていない。自分の望みしかみていない。こういう二人が恋愛できるとは思えません。
そこを飛び越えて来たのが13年前も現在も圭輔で。表現の仕方は違うけど心が同じ方向を向いているのでしょう。広東語の会話の表記がわかりにくいという感想もありましたが、英語だと何となく理解出来ますが広東語はさっぱりわからん。なのに圭輔はカンで理解してしまうというのを表現するのに必要なんだと思いました。
ちなみに地名の漢字にカタカナふりがな(実際は英語表示ですが)も香港に行った気になります。だから余計に観光案内みたいになってしまうのかな。(^_^;)
3人とも夜中に相手に会いに飛び出して行くような恋愛はしてこなかったのだろうとも思います。想像ですが一束は相手から告白されて、圭輔は仲間のノリから、佐伯は同じ境遇からの共感からで。感情をぶつけ合うような恋愛や嫉妬は初めてなのかもしれません。

肝心の感想ですが私も高校時代は「神」に近いと思いますが13年後の3人にはあまり魅力を感じませんでした。ストーリーは面白かったのですが、不倫はなんだか。せめてバツイチくらいで。あとやはり特に一束の心の変化や感情が見えにくかったのが残念でした。
でも何度か読み返してしまうだろう位には好みのお話でした。