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ふたりとも可愛らしいです

原作既読。1がかなり面白かったので期待して聞いたけど、原作をそのまま「音」にしだただけの作りにがっかり。
「ドラマCD」としての演出があまりにも少なく、ただの音声化CDになってしまっている感じが否めない。
鳥海さんの妙に間延びしたような声も、1より違和感。杉田さんはそこまでじゃなかったけど、キャラに慣れてしまったのか癖のようなものが強く出ている気がしてそれが気になってしまった。
脇まで固めたキャスティングはとても良いので、もう少し「ドラマCD」を意識した作りにして欲しかった。
原作を読まないと話の流れが状況があまり浮かばない。本当に、ただ原作にある台詞や音声を音に変えただけ、という印象が強い。
今回がっつりした絡みがいくつかあるけど、そこはよかったと思う。音だけだと何をしているのか分からないけど。相変わらず鳥海さんはエロかった。
本気で怒る知賀のシーンは、原作で読んでいたときのイメージとぴったりで驚いた。

もう少しドラマCD的演出で、音だと場面が想像しにくい部分を拾って作ってくれたらよかった。でも、相変わらず聞いていて楽しいCD。

ファンのためのCD

原作ゲームプレイ済み。「Lamento」「sweet pool」「咎狗の血」、三作品全てのキャラクターが集合したCD。故に、全部のゲームをプレイしてキャラクターを把握していないとそもそも楽しめない。Nitro+ CHiRALファンのためのCDだなあという感じがした。
原作の薄暗い雰囲気は払拭され、みんなで楽しくがやがやと騒ぎ合うとても賑やかな作品。パラレルワールドの中で別の作品のキャラが入り乱れる様は聞いていてとても楽しかった。
キャラクターに愛着があればあるほど、楽しめると思う。
それぞれのファンをしっかりと意識して、ファンが楽しめることを最優先にシナリオを考えているんだなというのが窺える。
ボリュームはもう少しあれば嬉しかったかなとは思ったけど、また大好きなゲームのキャラクターたちの新しい一面が見れて、大満足でした。

神谷さんの酔っ払い演技に尽きる

原作未読。前作「便利屋さん」に引き続き、ほのぼのしたお話。

何が面白かったって、もうここは酔っ払い亜喜さんに尽きる。普段の亜喜さんは仕事一筋で堅物な色恋沙汰に免疫のない大人の男なので、あそこまで乱れると聞いているこっちが動揺した。
それくらい可愛い。神谷さんの演技が凄く上手い。
年下の恋人を意識して、大人として接するスタンスを譲れない頑固な性格を持つ亜喜さんが見せる、甘ったるい一面にノックアウト。今まで聞いてきた受け声の中でもかなり新鮮な印象を受けた。
相変わらずどのカップルも、小さな事件や揉め事はあれど、順調に恋愛の段階を進めている。
「SHIVA・スタッフサービス」の皆が仲良く楽しく仕事をしていてるのがまた聞けて、とても良かった。

迷い猫が2匹

原作既読。原作はとても繊細なタッチで描かれていて、その宮城先生のイラストを思い浮かべることが出来るくらい、上質な作りになっている。

ドラマCD→原作の流れで聞いた。森川さんの声は篤志にぴったりで、演じ方も文句はなかったけど、少し若さが足りないように感じる。原作よりもやや年上に聞こえた。
理也はまず、この頃の神谷さんは声が若いなあと思った。黒は幼稚でガキくさく、白は大人びて静かに、全く逆のふたつの面を一つのキャラクターとして演じるのは大変だったと思う。
黒で生意気で反発的、だけど放っておけない。はかなくて消えてしまいそうな雰囲気の白は、モノローグでの悪態や、感情が高ぶったときの発言を聞いていると、根っこは黒寄りなのかなという気がする。
バイオリンに依存して生きる白と、そんな「弟」を嫌悪する黒と、二人には縋る先がない。白は大勢の人間に求められているけど心を許せる相手はいなくて、黒は自分の存在を誰にも認めてもらえず、二人は全く違った形での孤独を抱えていた。
そこに引き寄せられたのが、篤志と香坂だったのかな。守ってやりたいと包み込むように理也へ接する篤志と、全部奪ってやりたいと理也を求める香坂は、とても対照的。
全体的に説明ナレーションとモノローグの割合が良かった。音楽業界が舞台になっているだけに、BGMやSEにも意識を配っていて丁寧な作りなのが窺える。
いちいち癪に障ることを言ったり、わざと理也が傷つくような言動を起こす香坂の心理は全く理解できなくて怖かった。嫌な奴、ひどい奴、と聞き手に感じさせる檜山さんの演技は聞き入る。
懐かない猫を飼い慣らすような篤志と黒のやり取りが個人的に好み。少しずつ篤志へ心を寄せ始めている黒が可愛らしい。

篤志派と香坂派に別れるだろうなと思った。黒が残るのか白が残るのか、もしふたつの心が一人に戻ったときには、篤志とくっつくのか香坂とくっつくのか、色々な疑問が残る。まだ序章と言ったところ。
音楽の世界の嫌な面を若干過剰気味に描いたような生生しさがある。原作の雰囲気、世界観、流れを壊さないでいるのが嬉しかった。

「15センチメートル未満」の迫力

原作未読。設定からして面白い。まずは結果から入り、そこから結果に至った過程を説明するという流れは、読み手や聞き手をのっけから一瞬で惹きつける手法だと思う。

伏木野と会話しているときの距離感を意識して、雪見の声は若干加工されて小さくなっている。おかげで雪見の声は聞き取りづらいこともあったけど、「音で空間を表現する」という部分に重点を置いた作りは良い。
特に雪見が初めて猫と対峙したときの、徐々に近づいてくる猫の鳴き声や、暴れたときのSEなど、15センチメートル未満の雪見から見える世界の臨場感を上手く演出していた。
全編通して動物的な伏木野が凄く可愛かった。言葉数は少なく単語で喋るようなキャラクターだけど、その単語に感情を乗せる作業が上手い。
小さくなったことによって目線が変わり、世界の見方が変わる。ものの見方や受け取り方も変わって、それが雪見と伏木野の関係に良い意味で影響を与えた。そこの「小さくなった設定」を置いてけぼりにせず、しっかり生かしている。
それによって雪見が伏木野の優しさを知ったり、言葉では語らない思いに気付いたり、同時に過去のわだかまりもほどけて二人の関係が修復されていく過程は、聞いててとても楽しかった。
ちゃんと小ささを生かした濡れ場も入れてくれるのは流石。確かにマニアックなプレイだなとは思ったけど、どうせならもっと突き抜けてくれててもよかった印象。

「15センチメートル未満」という部分の音をどう表現するか、考え込まれたCD。野島さんの声は勿論、音響も含めて全てその意識が行き渡っている。なんだか新しい試みだなと思った。

喰うか、喰われるか

原作未読。数々の野島受けを聞いてきたけど、ここまで男前な声は聞いたことがない。
そういう意味で新鮮だったものの、なんだろう、作品自体にあまりインパクトがないというか、地味さが香るなという感じがした。

ヤクザと銘打ってあって、他のBLにおけるヤクザ絡みの作品のあの重苦しい雰囲気を思い出して一瞬身構えだけど、そんなことは全くなく。
語り手である受が任侠の世界からはもう離れてしまっているから、ヤクザに深く入り込んだ話ではない。むしろコメディタッチで、若干シリアスも混ぜ込む程度。
鋭の男前っぷりが良い。野島さんのこの声が聞けただけで満足出来てしまうくらい、魅力的な演技。
杉田さんもドスが聞いていていいと思う。鋭を食らいにかかる獣…というよりは蛇のような印象を受けた。
作中緋賀の過去が語られるけど、緋賀の人格をああしてしまうまでにトラウマな出来事だったのにも関わらず、わりとあっさり目に流されてしまったのが残念。あとこのシーンは、SEが無駄に大きくて怖かった。
全体的に男臭くて、独特の空気感があって良い。
鈍感で自分に対して頑なな鋭にやきもきする緋賀が妙に可愛く思えて仕方ない。もしかしたら攻めの緋賀の方が「可愛らしさ」という部分を持ち合わせているのかも。それくらい鋭の男前度が高かった。
絡みシーンは控えめ。でもこれくらいが丁度良いような気がした。駆け引き的な感じで緋賀が鋭に奇襲をかけるところも、お互い気持ちが通じ合ってからの情緒的な濡れ場も、凄く素敵。

ヤクザもの、任侠の世界を取り扱う作品としては軽め。
脇を固めるキャスト陣も豪華。軽めと言っても雑な作りではなく、丁寧で、しっかりと人間ドラマを描いている。

キャラクターの魅力

原作未読。聞いた直後は「面白かった!」という印象だったけど、思い返してみると、そこまで絶賛するものじゃなかったという気持ちになった。
良くも悪くも原作共々並な出来だと思う。

全体的に古臭く昭和な雰囲気はあれど、何だか妙なアクセントがきいている感じがして、その点に関してはあんまり気にならなかった。
ギャグ、ほのぼの、シリアスのバランスが上手く取れている。
神谷さん演じる里久のモノローグが聞いててツボにはまるというか、台詞回しが特殊だなという印象を受けた。
里久は根暗でコンプレックス持ちといういかにも劣等感の塊みたいなキャラクター。でも常にポジティブで明るい性格だったので、そこが好印象。とても可愛らしい。
カイエはBLにありがちな綺麗な感じのキザ男。普通ならイライラさせられるけど、ここぞというときには良い男でまともなことを言っているので、凄く好きになれる。
二人以外にも、それぞれキャラクターが立っていてそれが面白い。
メインカプより八角×白川が気になって仕方ない。というか中村さんの八角が凄く魅力的で、もっと聞きたかった。
ストーリーに関してはありがち、BLテンプレ臭、先の読める展開な感じだったけど、やっぱりキャラクターに味があって、白川の家族の話や、里久の兄との関係のくだりは聞いててリアルに思えた。

作中カイエが里久にしていた蟻の話が印象深く残った。
里久はどこからどう見ても普通、歳相応のキャラクターで、他のキャラからも人間くささが感じられるのが良かったと思う。
可愛い神谷さんが堪能できる一枚。出番は少ないながらも中村さんの八角がかなり良い。

四季の美しさを感じる

原作未読。可もなく不可もなくというか、「普通」という評価がぴったり似合う。
季節感を意識した雰囲気が漂っていて、さらっと聞ける。気を抜くと眠ってしまいそう(実際二度ほど寝落ちしました)な穏やかな作品。

どっちが受けなのか攻めなのか、全体的にリバっぽく聞こえた。どちらかと言うと晴友の方が受けっぽく感じられるけど、あえて和志が受けという部分が個人的には好き。
二人の間に流れる時間、春夏秋冬に絡む日常を楽しむCD。
事件性や激しい起伏もなければ、しっかりと起承転結を押さえているわけでもなく。少しぶつ切り感はあったかな。あと、二人が結ばれる流れが少し唐突過ぎた印象も残る。
晴友と和志のキャラ設定や、二人を取り巻く日常風景が、あまりにもリアリティがない。ファンタジーっぽいというかまさに二次元で、それが逆に安心して聞ける要素の一つになっていた気がする。中途半端にリアルだと突っ込みどころが多くなってしまうから。
恋愛面の良いところ、綺麗なところだけを掬っているみたいだった。
個人的に小野さんの演技が好み。低めで落ち着いた大人トーンでしかも受け、というのはあまり聞かないので、嬉しかった。
平川さんは自然な役作りだなと思った。柔和な印象を与えてくる優しい声音で、耳に心地良い。

深く入り込まずに聞き流せて、浅いところで楽しめるという感じ。駆け足な部分は多々あるけど基本的にはコンパクトにまとまっている。
二人のキャラが凄く可愛いかったので、楽しく聞くことが出来ました。

「刑事とエス」、二人の終着点

長い長いエンドロールを見ているような気分で聞いていた。
様々なキャラクターたちの激情が交差した本編を、とても穏やかな気持ちで振り返ることが出来るCD。

残光では明らかにはならなかった宗近の空白の期間。椎葉目線で物語を見ていたときはあっという間に思えたけど、宗近の視点で見ると、その時間はあまりにも長く重いものであったことが窺える。
宗近本人からではなく、鹿目さんの口からというところが何とも。鹿目さんと宗近の見えざる信頼関係にも激しく滾った。
鹿目さんは本当に宗近のことをよく理解していて、自分の立場ではおこがましいと思いながらも椎葉関連で宗近に口を出さずにはいられなかったのも、それだけ鹿目さんが宗近の幸せを願っていたからなのかもしれない。
椎葉と離れていた時間、宗近はずっと椎葉と生きていく方法を考えていた。全てを捨てないと椎葉と向き合えないのなら、椎葉以外はなにもいらないという宗近の愛は本当に深く、そして重い。
だから椎葉が、自分なんかの為に、と卑屈になってしまう気持ちも分からなくはなかった。だけど、椎葉を選んだという事実が全ての答えなんだろうなと思う。
全てを捨てた宗近と、その宗近を愛し抜くと決めた椎葉は、もう互いに互いしか求めていないという雰囲気で、それがたまらなかった。
短いながらも絡みは濃厚。神谷さんはまたいちだんと演技が上手くなっていて…シリーズ全作通してこのCDの絡みが一番好きかもしれない。

エスとして生きた宗近、そして刑事として生きていく椎葉。これから先何があろうと二人は共にあり続けていくんだなと、離れるという選択肢は二人の間に存在しないことを、1~4を思い返して改めて強く実感する。
これを聞いて、自分の中で「エス」という物語はようやく完結を迎えた。

未来へ繋ぐ残光

原作未読。エス、咬痕、裂罅、そして今作の残光。「エス」シリーズもついに完結。
前CDが二枚組みだったので、若干肩透かしをくらうかも。ただ、二枚組みにすると色々だれてしまったのかなと考えると、一枚でよかったんじゃないかという気もしている。

前作のあらすじ的なものもなく、すっと本編に入っていく。
ちょっと詰め込み過ぎな印象はあった。次から次へと情報が入ってきて、整理する前に場面転換になって、あまり個々のキャラの心情も語られておらず、「間」というものがあまり感じられない作りになっている。
もう少し一呼吸置いて、物語の動きやキャラの心情を考える間が欲しかった。
早く先をと急かすような気持ちで聞いていた身としては、変に焦らしたりされなくてよかったようにも感じられるけど。
椎葉や宗近、五堂と東明、そして篠塚。様々な人間の心情を描く、感情面を表現するというのは難しい作業だったと思う。一枚でこれだけ重厚なストーリーの中、それを上手く表現していた。
ストーリーが駆け足だっただけに、意外とあっさり宗近の元に返ってしまったのが少し残念。宗近の存在だけが椎葉を生に繋いでいるんだなと思わされる五堂と椎葉の掛け合いのシーンと、椎葉単体のモノローグが凄く印象的だったから余計に。
五堂の過去が、想像していたよりもひどい。精神的な意味でのひどさ。これはおかしくなってもしかたない。
東明があんな性格になってしまったのもちゃんと原因があって、五堂にも五堂たる所以がある。それが妙に生っぽいから、「エス」に登場するキャラはリアルに感じられる。
怒涛の展開、そしてクライマックス。それに相応しい成田さんと神谷さんの演技。武器庫でのシーンは聞き入る。緊迫感が凄い。
海での宗近と椎葉のやり取りのところは、BGMが凄く色っぽくて雰囲気が出ていて、椎葉の「愛している」という台詞もあいまって、ここまでの「エス」シリーズをふっと思い返すと鳥肌が止まらなかった。
やっと恋人として向き合えてからの宗近と椎葉の会話が甘くて甘くて、悶えるくらい萌えた。
一年半を経て再会を果たした二人のやり取りが本当に素敵。あえて余韻を残すような作りに、ここまで全部聞いてこられた幸福感と、終わってしまったんだなあという寂しさを感じさせる。

英田サキ先生の作品で何が一番好きかと聞かれたら、間違いなく「エス」だと答える。
全てにおいて完璧だったという出来じゃないかもしれないけど、間違いなく良作。少なくとも自分はもう十回以上は聞き返しているシリーズ。
このCDに関わった全てのスタッフの方々、サイバーフェイズさん、キャストの方々、特に神谷さん成田さん小西さん、そして原作の英田先生、素晴らしい作品を生んで下さって本当にありがとうございました。