渋茶さんのレビュー一覧

午前一時の純真 小説

水原とほる  小山田あみ 

VLと言われれば納得

2008年刊、電子書籍にて購入、挿絵なし。

軒並み攻めキャラのDV率が高い水原さん作品。
今回も非情な新興暴力団の組長・鷲谷のインパクトが強烈だった。
重傷を負ったところに鉢合わせした縁で気弱な大学生・史也を気に入ったはいいが、独裁的な性格を発揮して無理矢理レイプした末に自身の愛人に据える…
といった痛さ満載な展開はいつも通りだった。

一応史也には同郷で友人未満の邦彦って知り合い…

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一夜妻になれたら 小説

黒崎あつし  高星麻子 

亡き母親の執着が重い

2013年刊、『お嫁さん~』シリーズ5冊目。
今回は3冊目に登場したイベント会社の影の立役者"三賢者"の最年少・十和田に攻めキャラの役目が回ってくる。
十和田、イケメンだったんかいっ!?
確かこの後に続く6冊目では、やたらと部下に『馬鹿』って言う口癖に苛ついていい印象がなかったのだが…
実は過去に『奥さんにならなきゃ』がシリーズ物とは知らずに読んで『趣味じゃない』判定を…

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旦那さまなんていらない 小説

黒崎あつし  高星麻子 

フツーの男の子じゃん…

2009年刊、『お嫁さん~』シリーズ2冊目。
前巻『お嫁さんになりたい』で登場した未希が今回の主人公・純の親友として世話を焼いているので、読んでおいたほうが話に入り込み易いかなと思う。

再婚した母親の新婚旅行中に高校生の純が世話になる先は、絵に描いたようなお屋敷だった。
初っぱなから使用人達に出迎えられたところに主の聡一が「私の妻となる人だ」と紹介して仰天するばかり。
そんな鷹取家で一…

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花嫁と神々の宴 狗神の花嫁 (2) 小説

樋口美沙緒  高星麻子 

情の深さが噛み合わないすれ違い

2013年刊、狗神の花嫁・続巻。
比呂も決心したうえで狗神の元に嫁いできた訳だし、鈴弥も大いに反省しているのもあって、前巻で感じていたわだかまり部分は昇華されていると思う。
それにしても、数十年以上の年月をさらり数年単位の感覚で捉える神様世界の時間軸って並みじゃない…

しかし甘々な新婚生活とは程遠いようで…
狗神の愛の重みは自覚しているものの、それでもかつての彼の眷属を取り戻すのが最善…

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探偵は摩天楼で恋をする 小説

水上ルイ  一馬友巳 

事件よりもゴージャスありき

紙・2008年刊の電子書籍版は挿絵なし。
仕事疲れが酷かった時に、とにかく読み易さ重視で選んだのがこの一冊。
登場人物は全員美形、隅から隅までゴージャス、ハッピーエンド至上主義ってのは水上さん作品では既にお馴染みだ。
久々に読んだ『あの子(受け)なら完璧な攻め氏のお相手でも許せちゃう』って台詞や自家用ヘリ、リムジンがささっと出てくる状況はまぁいいとして…

アメリカでの留学生活を心配して…

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欲しいものはひとつだけ 小説

真崎ひかる  陵クミコ 

何でこんなにもどかしいんだ?

2016年刊。
いつもなら、攻めが裕福で受けが身寄りがないといったパターンをよく読んでいるのだが、今回は攻め・征太郎が施設育ちの苦学生、受け・葵生が年上のお坊ちゃまといった関係だ。

正反対の境遇だが、二人とも擦れたところのない穏やかな性格だと思う。
葵生の愛犬・リッターも可愛くて二人の仲を取り持っている。
葵生の身内である、征太郎の大学費を援助している祖父・西園寺氏もはとこの俊貴もいい…

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彼に棲む獣 小説

神楽日夏  葛西リカコ 

どうも沸点の低い異形モノ

千佳也(ちかや)の実家の施設図書館は、欧州から移住した曽祖父の蔵書で全て"人と獣"に纏わるものだ。
利用できる人物もごく一部の顔見知りに限られているのだが、そこに不愛想な美男・凱(がい)が足繁く通うようになった。
千佳也は、何かを懸命に探す凱の力になりたいという気持ちから彼に惹かれていくが、相手にされない事に寂しい想いを抱くようになる。

凱の秘密に関わる"異…

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推定恋情 小説

いおかいつき  緒笠原くえん 

淡々と進む法廷もの。

2014年刊、淡々と進む法廷もの。

弁護士という職業柄白黒つけたがる恵吾と、重傷で無実なのに殺人事件の容疑者に仕立てられていながらもどこか無気力な晃司。
彼の弁護を請け負った恵吾は、地道な調査や駆け引きから晃司自身が抑えていた実直な感情を引き出すのに成功して、事件の真相を見つめ直す機会へと道を開く。
素の晃司は恵まれた育ちの坊ちゃんなのに傲慢さは皆無で、意外にも他人の安息の為に自己犠牲を…

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マジで恋する千年前 小説

松雪奈々  サマミヤアカザ 

ムチャ振り安倍晴明さん

2013年刊。
平安時代在住・阿部晴明のムチャ振りで、3ケ月間中身(魂)だけ入れ替わって身代わりを務めなくてはならなくなった現代っ子の真生。
陰陽師について何の知識も無く晴明の代わりをするには相当ボロが出まくるも、側仕えとして残された式神・佐久にどうにかフォローしてもらってその場を切り抜けるが…
佐久にしてみれば、きっと入れ替わった真生も晴明と同じ事が出来るだろうと疑わなかったのだろう。

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催淫姫 小説

西野花  古澤エノ 

う~ん、期待が大きかったかな…

2021年刊。
"催眠"といったキーワードに食指が動き、久々に西野さん作品を読んだ。
う~ん、タイトルからしてどんだけヤバいんだ、疚しいんだ、いかがわしいんだといった期待が大きかった分(どんな期待を寄せてんだよ(-_-;))、肩透かしを喰らったな。
姫之の感じやすい反応は相手を悦ばせるばかりだし、その相手・慧斗もやたら絶○だし、単なる年の差ラブラブカップルじゃん。

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