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卒業論文に使えるBL文献

2016/01/14 12:25

大学生のみなさんはもうすぐ卒論提出期限ですね。

それとは別に世間では卒論ブームですが、最近はBLを題材にして卒論を書きたい!という学生さんが増えているようです。BL作品にも

 

『未熟な僕らの卒業論文  里つばめ

なんて作品があるくらいですし

ただタイトルと本文とあまり関連性がないみたいで。「タイトルってどうしてこれになったんでしょうね?普段あまり気にならない方なのですが、ちょっと気になりました」とレビューされてしまう謎な作品なので、よろしかったら参考にしてください。ジワジワゆったりした作品が好きな方ならハマります!

 

さて今回は、BLで卒業論文を書きたい人に参考になる文献をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

やおい小説論―女性のためのエロス表現  永久保 陽子 

(2005)

あらすじ

女性にとって、究極的な快楽のみを追究した性愛小説とはなんだろう?女性による女性のための男性同士の愛のポルノグラフィ「やおい小説」における“攻め”と“受け”のジェンダー構造を鮮やかに解き明かす。女性エロチック表現のミステリーに取り組んだ文学批評。

 

 

 

やおい小説に、なぜ女性が興味を持つのか?

と原点の切り口で、取り上げた小説からその理由を探っていく本。物語の構図や表現についての解説が充実。この頃はまだボーイズラブを学術的に探る動きはなかったので、貴重な本でした。

 

腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち 杉浦 由美子

(2006)

 あらすじ

最近は「萌え」という動詞は女性の間でも普及してきている。異性のアイドルを見てドキドキする感覚。アニメのキャラクターを「かっこいい!」と思う感覚。女性の間で「萌え」が拡がり、オタクが増えている――この現象が「腐女子化」だ。なぜ、女性たちは自分への興味を失い、自分以外のものを追いかけ、「萌え」るようになったのか? 密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートし、「腐女子化」の理由を探っていく。

 

新書版なので、卒論に使えるかどうかは別に一番読みやすい本です。2000年前半のBLを取り巻く状況が参考になります。「乙女ロード」という言葉がまだ一般化していない状況で世間がBLに対してどう考えていたか?ということが文中、行間からよく感じられます。

その後に出版した「かくれオタク9割」(2009)では、オタクは堂々と公言できる存在になっているのだ、という論調で書かれていましたが、それは2016年では完全に実現しているところ、変化の速さを感じます。

 

 

 

 

ユリイカ2007年12月臨時増刊号 総特集=BL(ボーイズラブ)スタディーズ

(2007)

文学、思想などを広く扱う芸術総合誌「ユリイカ」にまで取り上げられたBL。『ユリイカ2007年6月臨時増刊号 総特集=腐女子マンガ大系』でまず実験的に取り上げ、半年後にもう一度BLを特集するという力の入れ方です。

当時BLがこうした真面目な雑誌で取り上げられることはなかったので、かなり先進的な試みだったように思います。真面目な論文と萌えあふれる作品紹介が同居するカオスな誌面がエキサイティングです。

 

 

 

密やかな教育―“やおい・ボーイズラブ”前史 石田 美紀 

(2008)

あらすじ

竹宮惠子のマンガ、栗本薫/中島梓の小説、そして雑誌『JUNE』の創刊と

次世代創作者の育成......「やおい・ボーイズラブ」というジャンルもなかった時代にさかのぼり、新たな性愛表現の誕生と展開の歴史を描ききる。

 

70年代の「24年組」の作品について詳しく解説しています。インタビューで竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が掲載。「ボーイズラブ」の「ボ」の字もなかった時代…少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』についての言及が中心になっています。

 

 

 

欲望のコード―マンガにみるセクシュアリティの男女差 堀 あきこ

(2009)

あらすじ

日本において、女性のための性を描いた恋愛コミックは、一市場を築く商品ジャンルとして確立している。本書はこれら<性的表現を含む女性コミック>の比較分析を通し、メディアの受け手である現代女性がどのような作品を望んでいるのか、また、どのようなセクシュアリティ観を持っているのかを読み解こうとするものである。

 

                

「基礎的な知識の豊富であり、男女両方のポルノ論について書いてある
タイトルにポルノ論の教科書と書いたが、多くのポルノ研究者を分かりやすく引用しており、これを読めば、現在のポルノ研究で言われていることが、大体は分かる。」とamazonレビューにあります。腐女子の考察が、発祥の歴史、フェミニズム、商業的なものに傾倒しがちになるなか、エロの部分について深く言及している珍しい本です。こうした研究の方向性は大切なのですが、参考文献に書くと、教授に嫌な顔をされそうです笑。

 

 

美術手帖 2014年 12月号

(2014)

あらすじ

ボーイズラブ(BL)をはじめ、同性愛を描いた少女マンガやゲイ・コミックのマンガ表現に迫る。

・中村明日美子による表紙イラスト+描きおろしマンガ+折り込みポスター

・マンガ家10名のロングインタビュー

よしながふみ、こだか和麻、ヨネダコウ、宝井理人、雲田はるこ、トウテムポール、はらだ、鳥人ヒロミ、中村明日美子、

田亀源五郎

 

ついに『美術手帖』までBLを取り上げたか!とツイッターなどSNSで大いに話題となり、長らくamazonでも品切れになった話題本でした。

「ユリイカ」ではカオスだった硬軟具合が、この本ではバランスよく整理ミックスされ、もっとも腐女子に受け入れられやすい形になりました。学術的なことは、ほかの本に任せるとして、BLを語る上では、もっとも時代を捉えていたように思います。

 

 

 

BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす 溝口彰子

(2015)

あらすじ

男性同士の恋愛を軸にした一大エンタテインメント・ジャンルであるBL(ボーイズラブ)。
BLは、おもに異性愛女性が作り手・読み手であるにもかかわらず、近年、現実よりもホモフォビア(同性愛嫌悪)や異性愛規範、ミソジニー(女性嫌悪)から自由な作品が生まれている。
本書は、BLの歴史をたどりながらその謎に迫り、作品や作り手・受け手の意識、社会との向き合い方がどのように変化してきたかを、作品分析によって明らかにする試みである。

 

LGBTへの関心も高まり、その中でももっとも注目をあつめた本です。

BL愛好家の著者が17年をかけて書き上げた大作だけに、強い気持ちで臨まなねばなりませんが、卒論の参考文献にするには、もっともうってつけでしょう。

 

 

BLlogia準備室

その他、無料でWEB閲覧できる資料に「BLlogia準備室」があります。

 

いかがですか?

セミの周期と同じなのか、ひとまわりしてまた腐女子考察本が2015年に出版される動きがありました。BLや腐女子に関しては本当にたくさんのアプローチ方法がありますね。学術研究ではBL確立以前の歴史についての考察が多いように思います。これからはLGBTの活動に連動して考察された本が多く出てくるかもしれませんね。

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コメント5

投稿順|最新順

うまいっ!座布団10枚っ

「詳細は、別記(べっき)記載のこと」となるでしょう。

そのココロは?

卒業論文,下衆とかけまして卒論。

そういえば…私が通っていた大学で「BL(ボーイズラブ)についてのアンケート調査にご協力下さい(講義受けてた学生強制参加)」ってやつが講義前にあったなぁ…。
文学部の学生さんが論文書くのに調査したいということで、文学部の教授の講義前に実施してた。

あの時は…配られて見た瞬間無言で衝撃受けてた思い出。

その講義受けるために教室いたの男女合わせて200人ぐらいだったけど「ざわっ」となった。

なんかこの記事読んで思い出しました。

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