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澄みわたりたいあなたに 淀んだ心をろ過してくれる群青色BLコミック4選

2016/04/29 15:13

青春色の同級生同士の恋に浄化されてみませんか?

気候も穏やかになり、木々の緑が美しいゴールデンウィーク初日。ちるちるユーザーの皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
春は何かと新しい物事の始まる季節。心に溜め込まれた諸々の感情をスッキリさせたいと考える人も少なくないかもしれません。

また、春は出会いの季節でもありますよね。人と人との出会いもあれば、新たな恋との出会いもあるはず…。これはBLの世界でも例外ではありません。
ということで、今回は心を澄みわたらせてくれるようなみずみずしい出会いに満ちた群青色BLコミック4作をご紹介したいと思います。


群青のすべて/古矢渚

中1から高2までずっと同じクラスだった牧原快(まきはらかい)と水代漣(みずしろれん)。
でも高校生活最後の1年で別々のクラスへ。変わりなく流れていく日常に、小さな波紋が生まれて…それはいつしか隠していた気持ちを芽吹かせる。
言いたくて、言えなくて。
心のずっとずっと深いところにいた気持ちが出した答えは…
男子高校生の声にならない恋と青春の軌跡。

群青色BL1作目としてご紹介するのは古矢渚先生の『群青のすべて』です。
快と漣の二人は中学生の頃からの親友で、ふざけて「BLごっこ」なる遊びをするような気の置けない仲。中1から高2までの5年間二人はずっと同じクラスで過ごしてきましたが、高3のクラス替えで初めて違うクラスになったことから二人の関係性は少しずつ変わっていきます。

いつからか漣に対し友達以上の感情を抱くようになっていた快は、寝ている漣に対し想いの丈を打ち明けてしまいます。その快の告白を聞いてしまったことから、漣は自分の中の新たな感情と出会うことになり、二人の恋はゆっくりと動き始めます。

ありきたりとも言える同級生の親友同士のラブストーリーでありながら全く飽きを感じさせないのは、二人の気持ちの動きがきちんと丁寧に地に足をつけて描かれているからかと思います。一冊を通してのテイストも重すぎず軽すぎず、淡々としかし着実に移り変わっていく二人の互いへの感情が爽やかで心地良いです。

例えるならば少し気の抜けたソーダ水のような、そんな独特の雰囲気が魅力の一冊だと思います。未読の方は、ぜひ快と漣の恋模様を見届けてみてください。彼らの青春の色にきっと心が透き通ります。


みずいろの町まで/嶋二

「俺、転校することになったから」
女子もおっぱいも大好きなフツーの男子高校生・誉と、そんな誉を甘やかしてくれるクールな幼なじみのかずくん。
毎朝一緒に登校していたのに、かずくんの転校が決まり、さらに帰りの電車の中、突然キスされてしまい―――?

幼なじみ同士の甘酸っぱい恋を描いた嶋二先生の『みずいろの町まで』も、まさに群青色BLと言えると思います。
いつかできる予定の彼女とのファーストキスを夢見るザ・平凡な男子高校生・誉と、そんな誉の世話を焼いてくれるイケメンな幼なじみ・かずくんの二人。女の子にモテて経験豊富(?)なかずくんは一見クールなのですが、実は密かにずっと誉に想いを寄せています。

そんな折、かずくんが親の仕事の都合で転校することに。「最後だから」と秘めていた想いを打ち明けて来たかずくんに対し、女の子好きの誉が葛藤する様が非常に微笑ましいです。

また、作中のキーパーソンとして誉に想いを寄せる篠田さんという女の子が登場するのですが、この篠田さんとういう存在を通すことで誉のかずくんへの気持ちの揺れや変化がいっそう丁寧に描かれている点が印象的です。篠田さん、とっても良い子なので幸せになって欲しい…。

そして、何といっても本作の魅力はかずくんのかわいさです。作品全体を通して押し気味なのはかずくんの方なのですが、誉が自分の気持ちに素直になってから少々受け身に回るかずくんはまさに「萌え」の権化。描き下ろしでちちくりあっている二人の初々しさがたまりません。
萌えて、どぎまぎして、最後には心が軽くなりつい笑顔になってしまう、そんな一冊です。


初恋は群青に溶ける/ゆき林檎

野球の練習中に肩を壊し、落ち込むケンゴは、放課後の音楽室で無愛想な生徒と出会う。
翌日、彼が同じクラスで一度も教室に来たことがない生徒・吉岡だと気づいたケンゴは、再び音楽室を訪れる。掴みどころがないが、居心地のいい吉岡のもとに足繁く通うようになるが、彼がかつてひどいいじめにあい、留年していたことを知り――。
傷ついた少年たちの再生を描く青春ラブストーリー。

群青色BL3作目にはゆき林檎先生の『初恋は群青に溶ける』を選ばせて頂きました。
かつて同級生から心無い性的ないじめを受け不登校になり留年している吉岡。彼の慕う音楽教師の甥であるケンゴと出会うことで、無味乾燥だった吉岡の心は次第に息を吹き返していきます。

性格や趣味も正反対のはずなのに、何故か徐々に惹かれあっていく二人。同級生なのにどこか遠い、そんな二人の絶妙な距離感はまさに青春。
吉岡の過去のトラウマを刺激してしまわないよう自分の気持ちを押し殺そうとするケンゴの「こんな気持ち空に溶けて消えてしまえ」というモノローグが胸に響きます。

また、作中でケンゴは不登校状態の吉岡を教室に呼び戻すのですが、クラスメートとして過ごす二人のぎこちなさに良い意味でやきもきしてしまいます。急に変わることは無理でも二人で少しずつ歩いていこうという姿勢に合掌。

大きな山場や派手な演出のある作品ではないかもしれませんが、それだけに水が沁み込むように心にゆっくりと広がっていく物語だと思います。幸せになって欲しいと心の底から願わずにはいられません。


水の春/黒沢要

友達ならとか、いらない。今は、好きでいさせて──
とある秘密を抱える春原澄は、目立つことを厭い優等生を演じていた。なのに男が好きと噂でなにかと目立つ存在のクラスメイト・四ノ宮吉野に、その「猫かぶり」を指摘されてしまう。好きだから話をしたいと告白され拒絶した春原だったが、自分を偽らない彼のことが気になり始める。誠実な好意を示す四ノ宮と少しずつ距離を縮めて……。大切に想う人がいるから、一生懸命になれる。初々しくて純粋な恋物語。

最後に紹介するのは、黒沢要先生の『水の春』。その名の通り、まるで天然水のような透明感を湛えた作品です。

大切な自分の家族を守るため学校では極力目立たないようにと息を潜めて日々を過ごす澄と、そんな澄に惹かれ距離を縮めてくる吉野。吉野の澄へのまっすぐとした好意や、困惑しながらも自身もまっすぐに吉野に向き合おうと悩みながらも決意する澄の葛藤が流れるように心の中へと沁み込んできます。

同時収録されている、妻を亡くした澄の父とその恋人・基のお話も非常に美しく、一粒で二度美味しいとはまさにこのこと。黒沢先生の描かれるイラストとストーリーには、何か大きな熱や盛り上がりというよりも、人肌の温度でそっと寄り添ってくれるような心地よさがあるように思います。

本編後に収録されている吉野と澄が大学生になってからのお話では、したたかに見える吉野の抱える弱さや臆病さが垣間見えるところがポイント。それを受け入れて叱咤できる澄の男前度も◎。
さわさわとした葉擦れの音が聞こえてくるような、清涼感溢れる一冊です。

群青色BL、いかがでしたでしょうか。疲れた時や心を落ち着かせたい時におすすめの4冊をご紹介しました。
青春真っ只中の彼らの恋で新生活に彩りを添えてみてはいかがでしょうか。

記者:星野

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