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天狗がゲイというツイートを見つけたので、真面目に考察してみた。

2016/10/09 10:09

2018/03/01 10:09


神隠しの法則として、天狗が攫うのは主に少年が多いらしい



Twitterで妖怪が神隠しをする際「天狗は同性愛者、鬼は嫁探し、狐は婿捜しをするものと考えられていた。」という文言のツイートを見つけました。

確かに昔話は、天狗と対峙する話に出てくるのは男児が多いです。ただ、高尾理一先生の『天狗と神隠し』やカノンチヒロ先生の『天狗のしわざ』など、誰が読んでもBLならわかるのですが、漠然と同性愛者と断言するには決定打に欠けているような気がしたので、個人的に調べて検証してみました。



さて、冒頭で挙げた天狗が「同性愛者」という件ですが、その発祥と思われるのが江戸時代の「天狗さらい」や「天狗かくし」というような神隠しが原因のようです。

天狗さらいするのは美童が好きだから


参考記事によると「天狗さらい」でよく知られているのは、天狗小僧の異名をとる文政年間の江戸の少年・寅吉です。彼は7歳のとき天狗さらいに遭い、数年後の文政3年(1820年)に江戸に戻って来て人々を驚かせたと書かれています。また、天狗が子供をさらうのは、美童が好きだからという伝承があり、その伝承は比叡山や高野山といった山の上で修業している高僧が、たまたま下界に降り立った時、街中で見かけた美童を見染め、山へ連れ帰ったというような出来事を物語化したのではないかと考えられているとのことです。

少年・寅吉が特に怪我もなく戻ってきたということは、大事にされていたんだなぁということが伺えますね。
これらの参考にして書かれた昔話として有名なものが、『天狗の隠れ蓑』や『鞍馬天狗』などではないでしょうか。

■『天狗の隠れ蓑あらすじ(Wikipediaより)


彦一は天狗の隠れ蓑が欲しくてたまらなかった。そこで彼は知恵を働かせ、竹を一本切り、あたかも遠くを眺めているかのようにはしゃぐのだった。それを見ていた天狗は「それは何か」と尋ねたところ、「これは遠眼鏡じゃ。遠くにある物、何でも見えよる」と言い返す。譲ってくれと天狗は頼むが、彦一は譲らない。それならば隠れ蓑と交換してくれと天狗が言うと、彦一はすぐさま竹筒を手放し、素早く隠れ蓑を身に付けてしまった。一方、竹筒を覗いても何も見えず、騙されたと知った天狗は怒るが、既に彦一の姿は見えなかった。彼はまず家に帰って妻を驚かせる。調子に乗った彦一は色々と悪戯を思いついては実行し、あげくの果てには酒屋に忍び込み、好物の酒をぐびぐびと呑んでしまうのだった。そして彼は酔っぱらい、家に帰るや熟睡してしまった。その間に、妻が蓑をがらくたと勘違いして竈(かまど)で燃やしてしまう。目を覚ました彦一は蓑がないので妻に問いただし、「蓑は燃やした」と言われてびっくりするが時既に遅し。しかし、試しに残った灰を体に付けてみたところ、ものの見事に姿を消すことが出来たので、彼は喜び、まだ呑み足りないのか再び酒屋に駆け付けた。しかし、今度は酒を呑んだことによって、口の部分の灰が剥げてしまい、彦一の口だけが空中に浮いている形となった。それを見て「お化けだ!」と驚いた酒屋の主人に追い回され、最終的に彦一は川に落ちて灰が全部流れ、みっともない裸をさらしてみんなの笑い者になってしまったのだった。


昔話では「一彦ばなし」として有名な作品です。「天狗さらい」というのは、この天狗が持っている隠れ蓑によるものなのかもしれません。
天狗の昔話では賢い少年に天狗がいっぱい喰わされる話が多いですが、美少年に天狗がデレデレしちゃったのかなぁ…なんて邪推してしまったり。

■『鞍馬天狗あらすじ(Wikipediaより)


春の鞍馬山、僧(ワキ)が大勢の稚児を連れて花見にやってくるが、その席に怪しい山伏(前ジテ)が上がりこんでくる。山伏の不作法な振る舞いに、僧は憤慨する能力(アイ)をなだめつつも、花見は延期として稚児たちとともに去ってしまう。山伏は人々の心の狭さを嘆くが、しかし稚児の一人である牛若丸(子方)だけはその場に残っており、山伏と親しく語り合う。牛若丸の境遇に同情した山伏は、ともに桜の名所を巡り廻り、最後に自身が鞍馬山の大天狗であることを明かして姿を消す。
翌日、約束通り鉢巻・薙刀を携えて牛若丸が待ち受けていると、各地の天狗たちを引き連れた大天狗が登場する。牛若丸の自分を想う心のいじらしさに感じ入った大天狗は、黄石公と張良の逸話を語り聞かせた後、兵法の奥義を牛若丸に相伝する。袖を取って別れを惜しむ牛若丸に、戦場での守護を約束して、大天狗は去る。


…あらすじからして、なんかBLっぽい。
「自分を想う心のいじらしさ」って書き方が牛若丸に天狗がときめきを感じているようにしか思えないです(コラ)

Wikipediaに載っている木曽駒若丸義仲に鼻を摑まれた天狗の絵も、見方によってはBLっぽいかもしれません。

天狗と揉み合っているシーンがBLに見えるかも…?



また、鎌倉時代では後白河天皇か「大天狗」の異名を持っていた記録もあります。
彼の男色の記録が多く残されていることから「天狗=同性愛者」という方程式の証明に一番近い人物のように感じますね。

ちなみに、天狗が渡来人という説もありました。特にペルシャ(イラン)人、もしくはユダヤ人の説が多く、奈良の正倉院には天狗のイメージによく似たペルシャ人の顔を模したお面が残されています。
特に、黒船が来航した15世紀からの時代背景を考えると、「天狗かくし」が「人身売買による人さらい」という説もLGBT史によると16~18世紀にかけてヨーロッパで同性愛行為を非犯罪化するフィーバーが起こっていたようなので「性奴隷の男の子」の需要が高くなって男の子をメインとした人さらいがあった可能性も出てきます。

 

天狗は同性愛者という説はあながち間違いではない…?


これらのことを踏まえると、確かに天狗(比喩表現)は同性愛者という説はあながち間違いではないのかもしれません。
江戸時代のBL作品といわれる『東海道中膝栗毛』や『南総里見八犬伝』のように、天狗に攫われている間の生活話が発見されてくれないかなぁとか思ったりしたのは内緒です(笑)

 

記者:冬桐

 

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