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「BL」は海外でどう思われてる? 春田先生がイタリアのイベントに参加

2016/10/28 11:36

2018/03/01 11:36

春田先生とデザイナーさんがイタリア人に、生の声を聞いた!


みなさんは、日本の腐女子、BL作品が海外でどう思われているか気になったことはありませんか?
日本では、「BL」や「腐女子」は今や多くの人が認識しているトピックです。
ドラマや漫画で腐女子のキャラクターがいたり、BL特集をするバラエティなど、さまざま。
しかし、まだ一般の方には理解されているとは言い難く、BLサイトの記者をしている筆者も仲間内だけでひっそりと語り合っています。

イタリアではBLはどう思われているのか…イベントに参加した春田先生が生の声を聞いてきて下さいました!


第一回ふふふ文化祭」にもご出演された春田先生とデザイナーの長谷川晋平さんがイタリアで行われるイベントのゲストに招待されました。
長谷川さんはBL漫画の装丁デザインをメインに行われている方で、春田先生の新刊彼がかわいいと言ったからも担当されています。


今回お二方が登壇した「FriedEyes」はアートやデザイン、プロダクトなどクリエイティブな分野で働く専門家をゲストに迎えプレゼンを行うイベント。
主催は、イタリアのブレシアに拠点を置くデザイン会社「Gummy Industries」のアートディレクターであるGiorgio Mininnoです。


開催場所であるブレシアシティセンター(MO.CA - MorettoCavour)は、元々裁判所として使われていた建物。外観は当時のまま残され歴史と趣を感じられるようですが、内装は現代的に改装され現在はイベントなどを行うスペースとして一般開放し利用されています。
参加者に日本からのお土産として、駄菓子「BIG カツ」を配布。参加者は、「とんかつスナック!」「面白い!」と喜んでいた様子です。


19時近くになり参加者が集まったところでようやくイベントがスタート!

テーマは「ヤオイとグラフィックデザイン」
日本のデザインやアニメ・漫画文化に興味を持つ主催者のGiorgioとインターネットを通して知り合い、海外でも人気の「ヤオイ」と日本独自の進化を遂げている「コミックスデザイン」について話して欲しいとのことで、このようなテーマとなりました。


通訳者を介して春田先生と長谷川さんが経歴を簡単に紹介したあと、それぞれの仕事の内容を詳しく説明。また、同人誌やコミケなどBLに関係の深い文化もご紹介されました。
質疑応答では漫画の仕事に関する質問が多く、関心が高いことが伺えたと春田先生はおっしゃっています。
スピーチ後は参加者と漫画について話をしたり、プチサイン会をして、イベントは大盛況に終了!



イタリアでは、BLはどのように見られているのか

春田先生が、今回のイベントに参加していた漫画に詳しい女性にお話を聞き、様々なことがわかりました!

一般的にカトリックのイタリアでは、BLは理解されがたかったが…

イタリアは一般的にカトリックのため、BLは困難なトピックとされていました。
イタリアでは、BLとの付き合い方は、個人、また家族によって異なるようで、今回質問に答えて下さった女性は、BLを読んでいることをオープンにしているよう。また、友人や家族は彼女が腐女子であることを知っているとのこと。
彼女の周りには、公然とBLを読む男性の友人も、隠れてBLを読む女性の友人などさまざま。

社会の変化に伴い、若年層のイタリア人や若い親世代もBLをオープンするようになったそうです!
そのため、BLは異なるシーンの人々から大きな注目をされています。
昨今、日本でも「BL」や「腐女子」がメディアで取り上げられることが多くなり、イタリアと近いことが起こっているのではないかと感じました。

パリやロンドンなどの大都市ではBLはオープン

「ヨーロッパ、イングランド、フランス、イギリスはおそらくBLのための最高の場所」と彼女は言います。パリやロンドンなど、特に大都市社会の中でBLは非常にオープンなんだとか! 特にフランスでは非常に人気があり、多くの欧米のBL漫画が存在します。
昔、BLはカトリック文化の中でタブートピックではありましたが、現代では、大きく変化しました。

イタリアでBLを読む男性は同性愛者が多い?

イタリアではBLを読む男の子は通常、同性愛者。
日本では、異性愛者でBL作品を好んで読む男性(腐男子)は多く存在します。
そのため、彼女はそこが日本と異なっている点だと考えています。
イタリアではBL作品は多くの場合、ゲイ漫画と間違えられるため、常に違いを説明する必要があるようです。

BLを説明するためのサイトがある!

上記のようなことがあるため、より多くの新しいファンにBLを説明するためのウェブサイトが存在します。
「YSAL」と呼ばれるイタリアのBL文化を先導する女子のチームです。彼女たちは非常に有名なようで、漫画のイベントで20年以上前に日本からイタリアBLを導入しました。イタリアにBLを広めた先駆者といっても過言ではありません。


BLはどう見られているかについての直接的な答えはなかったようですが、若いイタリア人の友人やフランスに住む日本人の方とお話しした感じでは、嫌悪感を示す様子は一切なかったとのこと。個人主義のため、何を好きかは人それぞれという考えがあり、会う人、会う人に、なぜBLなの?と聞かれることが多かったようです。「BL」そのものよりかは、BLが好きな「人」に興味があるように見受けられます。

溝口彰子さんのBL進化論のなかでも、「BLがホモフォビアや異性愛規範を克服する手がかりを与えてくれた」とありましたが、イタリア含め海外でも同じなのかもしれませんね。


今回イベントに参加された感想

<春田先生>
以前からBL漫画が「ヤオイ」という言葉と共に海外で人気があることは知っていました。
しかし市民権を得てきているとはいえ日本でも公けにするにはいまだ躊躇われるジャンル。
主催のGiorgioからイベントのオファーを頂いた時は、BL漫画家ではなく漫画家としてスピーチしようと考えていましたが、ヤオイをプレゼンして欲しいとリクエストがあったため、この度、胸を張って日本のBLを紹介することができました。

漫画文化の情報が少ない方々にBLの面白さを伝えるためには解説したいことが山ほどありましたが、1時間という短い時間では表層にしか触れることができず、私としてはとてももどかしかったのですが、それでも面白かったと感想をいただけたので参加して本当によかったです。

漫画のことが好きで、楽しそうに語る様子は日本人もイタリア人も一緒。
これからも海外でイベントをする機会があれば参加して、一人でも多くの漫画・BLファンにお会いしたいです。


<長谷川晋平さん>
イタリアにも日本の漫画のファンがいることに驚きました。
さらにBLは、イベントに参加してくださった方々からイタリアでも人気のジャンルと聞き、何かをキッカケに火がつけば今後さらに広がる可能性を秘めていると感じました。

またイベント中に参加者から、漫画のデザインをする上でデザイナーの役割は大切だと思いますがどう考えていますか?と質問をいただき、個人的に漫画の制作にデザイナーとして関わることの重要性を改めて考える良い機会にも。
作品と向き合い続けている漫画家や編集者の主観では魅せるべきポイントに気づいていないのではと感じることも普段からあるので、客観的にとらえる第三者に近い視点を持つことができるデザイナーは、一人でも多くの方に作品を手にとってもらうための大切な役割であると再認識しました。

今後は、漫画としてもデザインとしても多種多様な面白さを持つBLを世界の方々に知って楽しんでもらえたら良いなと考えています。

記者:馬子

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