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【中国BL小説】2016年の話題作TOP3はコレだ!

2017/05/20 14:21

なぜ中国では、BL小説がこんなに売れているのか?



2017年もあっという間に半分が過ぎそうになっていますが、BLアワード2017ランキングはもうご覧になりましたか?

さて、別記事でも取り上げているように、中華圏のBLはコミックスより小説のほうが盛んでいる。中国の小説投稿サイト「晋江文学城」も毎年、前年度の注目小説を取り挙げるランキングを作っています。



では早速、このランキングの2016年度話題作TOP3を紹介したいと思います!

◇ ◇ ◇

2016年度閲覧数・ブックマーク数TOPのミステリー&サスペンス傑作
《默读(黙読)》 by priest

攻:受けを深淵から救い上げるため力を惜しまない、優しくて包容力のある警官
受:子どもの頃からのトラウマで、世界への復讐を誓う自暴自棄ヤクザ

「あの怪物たちを全員殺した…みんないなくなった。
残りは俺だけだから、君の家に閉じ込めてもらえる?」



● 連載期間:2016/6/16-2016/12/18
● ブックマーク数:16万4千
● 平均閲覧数/章:23万PV/184章
● ロングレビュー数(1500字以上):805

 子供の頃の記憶、成長の経歴、家庭背景、社会経験、トラウマ……私たちは犯罪者の動機を探り、彼らの喜怒哀楽を分析する。
 だけどそれは彼らに同情したり、過ちを許したり、あるいは彼らが犯した罪に理由をつけたり、いわゆる人間性の複雑さに妥協したり、または人間社会の矛盾を反省したり、ましてや自分まで怪物へと変えたりするためではない——
 私たちはただ、自分自身に、そしてまだこの世界に希望を抱いている人たちに、公正なるジャッジメントを下したいだけなのだ。

 ヤクザの家庭で生まれた费渡(フェイ・ドゥ)は深淵を覗いていた。子供の頃から非道な虐待を受け、犯罪者になりうる素質を備えている彼は中学校の時にある事件に巻き込まれ、警察官の骆闻舟(ラク・ブンシュウ)と出会う。後に成人した费渡は他者から向けられる不信と骆闻舟からの信頼を背負い、一連の事件に立ち向かい、二人は徐々に心を寄せ合った。

 小説は全部で4巻あり、タイトルは人間性を描くことで有名な小説の主人公の名前で名付けています。1巻は《赤と黒》のジュリアン、2巻は《ロリータ》のハンバート・ハンバート、3巻は《マクベス》のマクベス、4巻は《悪霊》のヴェルホーヴェンスキー。小説の中で起きた案件は名作たちへのリスペクトとなっています。

 人の心は光にでも闇にでもなれる。费渡は骆闻舟が隣にいるから、闇に飲まれず光に向かっていける救いの話です。

◇ ◇ ◇

人物描写がうまい!それぞれ悲しい過去を持ち、色鮮やかで切ない反抗期少年の成長物語
《撒野(わがまま)》 by 巫哲

攻:父親を殺したという噂があり、実は責任感が強く、繊細な性格を持つ撮影好き不良
受:自分は養子だと知らせられ、生まれた町に送り返された世間に無関心なマイペース優等生
(リバ)

「あなたが見えるとこで、わがままに走り回りたい。
あなたと見つめ合って、おじいちゃんになりたい。」




● 連載期間:2016/10/30-2017/4/30
● ブックマーク数:11万
● 平均閲覧数/章:15万PV/150章
● ロングレビュー数(1500字以上):699

 養父母の元を離れて生まれた町に戻る主人公・蒋丞(ショウ・ジョウ)は、養父母との間に長く積もっていた矛盾が爆発した上、実の父親はろくでなしであることを知り、行く場のない怒りと迷いを胸にこもる。そこで蒋丞は少し変わった兄妹、顾飞(コ・フェイ)と顾淼(コ・ミャオ)と出会った。

 狭い町と訳ありの人々、蒋丞は息をするだけで苦しくなる毎日を耐えるが、顾飞といる時だけなぜか心が軽くなる。親交を深めていくうちに、顾飞も暗い過去があり、重い責任を強いられていることを知る。それでも二人は手を繋いで未来へと向かう。

 学園ものだけど、何気ない日常の風景の中に、反抗期の少年が持つ未来への不安と、若さ故に何にでもなれる危うさが、とても魅力的に書かれている作品です。
 
◇ ◇ ◇

子育てならず、魔物育て?愛しい魔物の子と爺と神秘男子で異世界サバイバル
《魔王》 by 月下桑

攻:受けと出会ってから復讐計画の続行が難航、強い力をもつ無口な腹黒魔物
受:どんなにつらくてもしっかり自分を貫く、やさしいけど無表情な一般人

「お酒に酔って眠ってもかまわない、俺の肩に寄りかかればいい」




● 連載期間:2016/2/17-2017/12/5
● ブックマーク数:7万
● 平均閲覧数/章:13万PV/315章
● ロングレビュー数(1500字以上):148

 ――血まみれの闇の中でも、光はきっと消えたりしない。
 突然の電話が继欢(ケイ・カン)の生活を変えた。夢の中に現れた姉の指示で、姉の遺体から黒い霧を覆った魔物の胎児を取り出した。この子を「黒ちゃん」と名付けて育てようと決めた继欢は、次第に自分が住んでいる世界には魔物が存在していることを知る。

黒ちゃんの存在で魔物たちのターゲットにされる中、攻めの阿瑾(キン)と出会うことで、魔物の世界に移住することを決めたが、阿瑾の知られざる身分や復讐計画が徐々に明かされることになる。それでも继欢、爺と黒ちゃんとの生活はあまりにも幸せで、信念が揺れ動いた阿瑾は最後に愛する人と共にあることを決めた。

 作家の月下桑は愛情だけではなく、家庭愛の描写にも長けていて、心が温かくなる作品となっています。

◇ ◇ ◇



 これらの小説が連載している晋江文学城は、日本で言うと『小説家になろう』や『カクヨム』のような総合投稿サイトで、BLジャンルにおいての最大手でもあります。

 中国では書籍の出版に厳しい制限がかかっています。最近は愛情やエロの描写を書き直してから一般小説として出版するケースも散見するが、BL小説はそもそも出版し難しい書籍になっています。そのため、自費出版とネット活動のサポートが充実してしています。

 例えば連載している小説を途中から有料に切り替える事ができる『VIPシステム』、と約16円(地雷)~約1,600円(深海魚雷)の現金爆弾を好きな作家に投げることができる『爆弾システム』が存在し、報酬として作家に還元する事ができるすてきな機能があります。(ちなみに『爆弾』というのは読者から作家への愛の呼びかけとして使っています。)

 などなど!日本とはまた異なる中華圏BL小説のあれこれを、また今度、引き続き紹介したいと思います!


記者:首長鹿

コメント1

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匿名1番さん(1/1)

地雷から深海魚雷を作者に投げつけるってのが面白い

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