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ヨネダコウによる小説イラストを振り返り!2007年~2017年

2017/09/13 17:21

9月発売のアイダサキ作品、一般小説でイラストを担当


ヨネダコウ先生がイラストを手がける一般小説が、今月連続刊行! 9月15日に、お笑いコンビ「ライセンス」の藤原一裕さんによる連作短編集『遺産ゲーム』が、9月21日には、アイダサキ先生の非BL小説シリーズ第1弾『サイメシスの迷宮 完璧な死体』が発売されます。偶然か必然か、形は違えどどちらも事件の絡むバディもの。ヨネダ先生の描く男たちが、作品に華を添えそうです!

実はヨネダ先生がイラストを担当する小説が発売されるのは、2012年以来約5年ぶりのこと。今回は、漫画とはまた違う魅力を放つヨネダ先生のイラスト仕事を振り返ってみたいと思います! ちるちるユーザーの作品レビューの抜粋とともにどうぞ。

『不機嫌なピアニスト』甫刈はるひ
<あらすじ>
「…眼中にないなら入れていただきましょうか」映画監督である坂口は、映画祭での自分の作品の上映中、不思議な男を見かけた。小さな笑いすら起こっている場面で、隣の端正な顔立ちの男は、頬を涙で濡らしているのだ。その男の名は、瓜生柊。瓜生が音楽をつけた作品は必ずヒットするというピアニスト兼作曲家で、財界の大物を腹上死させたとの噂も立つほどなのだ。坂口は、是が非でもこの男の音を手に入れたいと近づくのだが…!?

飽きさせる事なく、するする読ませてくれる文章でした。お話はもちろんの事、ヨネダさんの絵の素晴らしさったら! 余計な小細工は不要だと思えるくらい、シンプルでも色気ありまくり!!――東雲月虹さん

『SPは愛に惑う』葉月宮子
<あらすじ>
新人SPの晶は、突然裏の最高組織と囁かれる“特別警護班”配属を命じられる。警護対象は、隠然たる権力を誇る東條家。しかし、若き美貌の当主・鷹臣に初日から不意打ちに唇を奪われ、晶は憤慨する。執務中の真摯な態度とは裏腹の、相次ぐセクハラまがいの悪戯と甘い囁きに平静を保てない晶。惹かれまいと抗う心を揺るがすかのように襲撃を受けた鷹臣に、晶は――!?

ハードボイルドな雰囲気漂うクールな表紙! 攻めの強引な魅力が目元や手先に表れていて、2人の心の距離感が気になるところ……。そしてヨネダ先生の描く乗り物の質感に毎度驚かされるのは私だけでしょうか。――記者

『今宵、天使と杯を』英田サキ
<あらすじ>
飲みすぎた翌朝、目覚めると自分の隣には見知らぬ男が眠っていた。しかも場所はラブホテル!男の背中には刺青が…。アル中でEDのダメ男・柚木と無口な年下のヤクザ・四方。おもしろくて、だけどせつない男たちの恋の物語。

まず表紙がダークだし、受けがアル中でED、そして相手がヤクザ…あらすじでそんな単語を拾ったものだからシリアスだと思っていたのですが、読んでみたらほのぼので驚きました。締めくくりも甘甘で読後感が最高に良かったです。とても新鮮で不思議な作品でした。――mayutaさん

『空を抱きしめる』李丘那岐
<あらすじ>
鳶・土木業の傍ら非行少年の更生を引き受ける阿万崎家。その長男・郁己は周りへの反発から、ゼネコン勤務の今に至るまで優等生を続けている。だが、少年たちの中にあって不思議と荒んでいない大信とは気が合った。勉強熱心で勘も良く、若くして鳶の職長になった大信は眩しく、安らげる存在―そんな相手から「好きだ」と告げられた郁己は…。

ヨネダコウさんのイラストがよかった!! イラストだけでも一見の価値あり☆・・・で内容の方も表紙がちょっと暗めなんですけど、鳶の世界とゼネコンと、ちょっとヤンチャでしっぽブンブンな大型ワンコと、ツンデレだけど男前とか、潔い感じで後味がすっきり。――茶鬼さん

『いとしの悪党』李丘那岐
<あらすじ>
先見に長けて計算高く、ひねくれ者の田上。裕福で純粋な行人を傷つけてやろうと近づくが、思いがけず懐かれてしまい…!?

二人芝居を見ているような不思議な緊張感のある作品でした。ヨネダコウさんのイラストが素晴らしく、さまざまな距離感で過ぎていく二人の日々が淡々と描かれている物語に非常にマッチしていると思います。エロは控えめですが、個人的にとても好みで印象的でした。――マキヲさん

『狼と狐の夜』高遠琉加
<あらすじ>
あいつは俺が知っている男か? JR新橋駅近くで店を持つ桐島司郎は、澤乃組の飴屋が経営する消費者金融に借金を返すため日々働いている。そんなある日、飴屋から破格のアルバイトを提案される。報酬は五百万円、五日後に結婚式を挙げる花婿の二十四時間つきっきりのボディガードだ。ヤクザは大嫌いだし、そんな仕事はろくでもないものに決まってる。そうわかっていても日々の生活のため、しかたなく提案を受けたのだが、現れたのは司郎が忘れることのできない男だった!?

攻め様が5日間受け様のボディーガードを引き受ける事になってのお話で、その五日間がなんて濃い日々なんだろうと思えるのです。スリルもあり、謎アリ、格闘アリ、文字数にしたらかなり読みごたえがあるのですが、次から次へとテンポがよく進むので最後まで楽しませてくれます。――marunさん

『聖夜 榎田尤利作品集』榎田尤利
<あらすじ>
設計事務所で働く縞岡は、婚約者と訪ねたマンションの内覧会で、十年ぶりに雨宮那智、アマチと再会した。十六から十七にかけてのふたりの時間は、北の地の短い夏のような輝きがあった。長い空白の時間を越えて、再会したときから、縞岡はアマチに触れたくてたまらなくなった。那智はシマが恋しくてたまらなくなった。会わないほうがいい。でも、会いたい。会いたくて、たまらない──傷つけながら、傷つきながら、恋は深まり……

大きな事件は起こりません。登場人物の人生の岐路に居合わせる、そんな作品です。派手さはありません。でも美しく、なのに現実的な物語です。心に響く作品を求めている方に、是非読んでいただきたいです。――かん衛門さん

どの表紙イラストにもストーリーが詰まっていて、今にもドラマが始まりそうですね。中の挿絵を拝見したくて仕方がありません……! 皆さんも気になる作品があればぜひお手に取ってみては♪ なお、高遠琉加先生『狼と狐の夜』のの表紙イラスト制作行程が、大洋図書のサイトで公開されています。こちらもチェックをどうぞ!

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