BLニュース

映像化小説5選！一般作品と侮ることなかれ！

 

 
「宝探しのように、一般作品の中にきらめく原石を見つけ出したい」
そんな冒険心溢れる貪欲なBLファンは私だけではないはず……。“““BLじゃないのがいい”””という感情に誰か名前を付けてほしい。

もちろん、がっつりしたBL作品は言わずもがな最高ですが、ふんわりと感じ取れる、こちらの妄想を煽ってくれるような作品も魅力的ですよね。今回はそんなBLがふんわり香る小説作品の中でも、映像化され、作中で明確に関係があるキャラが出てくる小説を5作品ご紹介します！ シリアスで、切ない要素多めの作品を選びましたのでじっくり味わってください。夏休みの読書のお供に、それでは、どうぞ。

 

まずは定番に。熱い人気を誇る実写映画化もされた小説

『怒り』作：吉田 修一

 

2014年に上下巻で出版され、2016年には実写映画化もされた有名な長編小説。映画では、妻夫木聡さんと綾野剛さんが同性カップルとして出演することで、注目度大な作品でした。

ゲイでサラリーマンの藤田 優馬（役・妻夫木聡）はある日、ハッテン場で身寄りのない青年の大西 直人（役・綾野剛）と出会うことから二人の話はスタートします。最初は凄く強引に直人を抱いた優馬でしたが、「行くとこないんだったら、ウチにくれば。」と同居していく内に確かな愛情が芽生えてきて……。

 

 

オススメは断然「映画→小説」です!! 映画では尺の都合上、なかった部分が終盤の方に特にありました。それを小説を後から見ることによって、更に味わい深く堪能できます。特に、ラストシーンは胸が苦しくなるぐらい切なくなること間違いなし!!

一緒に居れる時間は確かに短かったです。それでも、二人が紡いだあたたかい時間をぜひ、ご自分の目で確かめてみて下さい……!!

 

 

2008年日本SF大賞受賞!! 大御所作家が書く壮大なSF長編小説

『新世界より』作：貴志 祐介

 

1000年後の日本が舞台の読み応えたっぷりのSF小説。2012年にアニメ化。子供が大人に管理されている世界観なので、ディストピア系が好きな人にはハマる可能性大‼ 人類は核兵器にも相当する超能力ー呪力ーを手に入れていた。呪力はストレスやメンタルの影響が強く、暴走や人間同士の抗争を防ぐために、思春期になると同性で恋人を作り体の関係を持つことが社会的に推奨されています。

 

この為、主人公の幼馴染である聡明な美少年の青沼瞬と活発なイケメンの朝比奈覚が恋人です。お調子者なイケメン×優等生。

 

ショタ時代から青少年時代まで堪能できます。らぶらぶな二人でしたが、ある理由から別れなければならなくなります。覚は瞬との記憶さえ消されます。

この世界では幸せになることが許されない二人の未来が辛すぎて、涙が思わず溢れることでしょう……。

 

 

 

 

とある夫婦と夫の恋人が織り成す奇妙な三角関係

『きらきらひかる』作：江國 香織　

 

1991年に出版された紫式部文学賞を受賞した長編小説。アルコール依存症の妻と同性愛者の夫、夫の恋人をめぐるストーリー。翌年に実写映画化され、夫役は豊川悦司、夫の恋人役は筒井道隆が演じています。

 

あらすじは、親のススメで医師の男性である陸月（夫）とお見合いすることになった笑子（妻）二人はお見合いの席でお互いの秘密を告白する、笑子はアルコール依存なこと。陸月は同性愛者なこと。二人はそれでも結婚するが、周りの子どもを望む声に追い詰められていく。一方、笑子と紺（夫の恋人）の間には同じ人を愛する同士の友情が生まれていく。笑子は3人の幸せと現実を苦悩した結果、3人の子どもを作ろうとしますが……。

 

 

陸月と紺は元々近所に住んでいた。紺が中学生の時に、陸月と恋人になりました。物語上では陸月・社会人×紺・男子大学生となっています。

柔らかでいて、綺麗な男性同士の恋愛なのでBL初心者の方にも薦めやすいです。

この作品の10年後が同作家の短編集「ぬるい眠り」の中に「ケイトウの赤、やなぎの緑」で収録されています。

個人的なオススメは、本作品のみ読むことですが2人の行く末がどうしても気になる方は後日談もどうぞ！

 

青春×音楽×謎×三角関係

『ハルチカ』シリーズ　作：初野晴

 

2008年から刊行されている、シリーズものの推理小説。2016年にアニメ化、2017年に実写映画化。(実写はBL要素なしみたいです）

廃部の危機にあった弱小吹奏楽部に所属するハルタとチカが、校内で起こる様々な事件を解決するストーリー。推理小説ですが、吹奏楽部を舞台にした青春、そして同じ人を好きになったハルタとチカが対立する恋愛要素もあります！

 

 

主要登場人物の1人である男子高校生ハルタが恋するのは、なんと同性の音楽教師、草壁先生で……！頭脳明晰なハルタですが、草壁先生のことになるとややポンコツになってしまうほど真っすぐに恋していてめちゃめちゃかわいい♥ ぜひぜひシリーズで読んでみてください！

 

性的マイノリティー者の葛藤をリアルに描いた作品

『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』作：浅原ナオト

ネット初の長編青春小説。同性愛者であることを隠して生活する男子高校生・純と、BLを好む腐女子・紗枝の恋愛模様。「普通」を求めて生きている性的マイノリティの葛藤が描かれています。

2019年に『腐女子、うっかりゲイに告る』というタイトルでテレビドラマ化、2021年に『彼女が好きなものは』というタイトルで実写映画化もされました。

 

純の恋人であり、世間ではゲイであることを隠している妻帯者・誠。チャットで知り合った純の唯一の相談者である「ファーレンハイト」の存在。純がゲイだと知らずに告白した紗枝。純がゲイだと知らない幼馴染、高岡。純を取り巻く様々な人間関係とともに、「普通」とは何かと考えさせられます。

 

*********
 

一般作品の中から5作品厳選しましたが、いかがでしたでしょうか？

更なる萌えを掘り当てるべく、是非みなさんでオススメをコメントなどでシェアしあいませんか？