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ふたりの人生を見届けたい…カプの人生を描ききるBL4選

2018/01/08 11:00

「ふたりは末永く幸せに暮らしましたとさ」で終わらない人生BL 



さて、ここで突然質問なのですが、絵本や童話ではお決まりの「ふたりは末永く幸せに暮らしましたとさ」という締め方に対して「その後のふたりのことをもっと知りたーい!」と思ったことはありませんか?

筆者はあります。
BL作品の多くは、馴れ初めから結ばれるまでをひとつの話として表現します。もちろん、すでに付き合っている設定でストーリーが始まる作品も数多く存在することも事実です。しかしながら、10年後、20年後のカップルたちをしっかりと描き切る作品はあまり多くないのではないでしょうか。

そういえば2017年はカップルの人生を追っていくようなBL作品が多かった気がする、と。そこで今回は、2017年に発売された作品のうち、カップルの人生を描写した漫画をいくつか紹介させて頂こうと思います。


出会いからずっとふたりを見届けたい人に送る珠玉の一冊

Life 線上の僕ら』作:常倉三矢



あらすじ
下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った生真面目な伊東と無邪気な西。恋に落ち、「白線の上だけの逢瀬」にもどかしさを覚えた伊東は咄嗟に西へキスしてしまって……。高校生から大学生、そして大人へ――。変わらない想いと、変わりゆく現実の狭間で愛に翻弄された二人の男の人生を描いた感動の話題作。

コメント
晃と夕希というふたりの少年が出会い結ばれるところから生涯添い遂げるところまでを一冊で描き切った話題作として、ちるちるランキングでも長らく上位の座を保ち続けた作品です。人生を扱う作品の場合、どうしても一冊では収まりきらずに長編シリーズ化することが多いのはBLに限った話ではありませんし、「それでも一冊で」となると、淡々とした描写になってしまいドラマティックさに欠けるのでは? と、やや心配にもなるのですが、本作品はそんな懸念を吹き飛ばしてしまうほどのドラマティックストーリー! 17歳で出会い、80歳を越えても寄り添い続けるふたりに何度読んでも、いや、読むたびに新たな感動が生まれる作品です。道路上の線を踏み外さないように歩いて渡っていたことがふたりの出会いのきっかけなのですが、それは単なる線ではなく人生に敷かれた線を暗示しています。特に30歳前後という人生の節目を迎えたふたりが現実的すぎる問題(世間体や先の見えない未来への不安など)に翻弄され、どのレール(=線)に従って歩むのが正しいのかと葛藤する様子は読者の心に深く刻み込まれるハズです。ぜひ何回も読み返して頂きたい一作ですね。


目が覚めぬまま気付けば10年が経過 献身的なガチムチ男性ファン必見

『オレとあたしと新世界』作:古宇田エン

 

 

あらすじ

1巻 しのぶが店子をやっているゲイバーに、同僚につれられてやってきたマコト。どう見ても外国人にしか見えないその風貌に興味を抱いたしのぶだが、オネエとノンケではそもそも恋が始まるきっかけすら見えなかった。そんなある日、マコトが店に血まみれであらわれて…⁉︎
2巻 10年の時を経て目覚めたしのぶ。母親の百合子とマコトたちは、感動のあまり気絶したり泣き出したりと大騒ぎしていた。だが、しのぶが日本語をしゃべれなくなっていることが判明。さらに、絶縁していたはずの百合子がそばにいることや、東條と息の合ったマッサージをしてくれるマコトの姿。10年間のギャップに感情が追いつかず、しのぶはマコトを遠ざけてしまい……‼

コメント
2017年3月に第1巻、11月に第2巻が刊行され、現在も連載中の大人気シリーズ! ノンケとオネエを扱う作品は数多くあれど、人生を追う作風で描かれた作品はあまりない印象を筆者は抱いていたので(もし他作品をご存知でしたら教えてください!)、そういった意味で非常に新鮮でした。ガテン系ノンケのマコとゲイバーで働くオネエのしのぶが出会うところから始まる本作品。良い意味でやかましいオネエたちも加わり、ドタバタコメディか!? と思って読み始めたのも束の間のこと。物語開始早々に事故でしのぶが意識不明になるという超シリアス展開に「嘘でしょ……?」と絶望した読者も多いのではないでしょうか。そして、しのぶが目覚めぬまま時間だけは過ぎてゆき、気付けば10年が経過……。あまりに長すぎる月日の中、ワイルドだったのが嘘のようにダンディになっていくマコですが、献身的にしのぶの元に通い続ける一方で自身の本当の幸せについて葛藤したりと、目頭が熱くなるシーンも多々あります。ノンフィクションさながらのストーリー展開に「幸せとは何か、愛とは何か」といったことを考えさせられる作品でした。また、メインのふたり以外の脇キャラたちが非常に個性的でこの作品には欠かせないスパイスとなっていることや主人公がガチムチなのにエロ要素がかなり少ないことも個人的に印象深かったです。ああ、第3巻の発売が待ち遠しい‼


生徒教師→35歳と55歳まで これだから年の差カップルは素晴らしい(大号泣)

YOUNG GOOD BOYFRIEND』作:ダヨオ

 


あらすじ

高校教師の高津康作と、元生徒の水沢譲。お互い、ストーカーし合うほど濃厚な恋心を持った2人は、現在は恋人同士。卒業式の後、生徒と先生ではなくなった彼らは一線を越え、関係は少しずつ変化していった。生意気な美少年だった水沢は甘え上手のまっすぐなイケメン彼氏に。対してヘタレ中年の高津は“憧れ”の水沢と付き合う境遇に慣れず、ハートは爆発しっぱなし。そんな2人の10年に渡る感動の年の差恋愛アルバム。


コメント
言わずと知れたダヨオ先生の大人気シリーズ! 第1作目のYOUNG BAD EDUCATIONが刊行されたのが2014年、そして待望の続編『YOUNG GOOD BOYFRIEND』が2017年に登場し、話題となったのは記憶にも新しいですね。ストーカー優等生×ストーカー高校教師の出会いから結ばれるまでを第1作で、その10年後を第2作で描いているのですが、第1作で水沢が言っていた「先生、おれはずっと17歳じゃない すぐに大人になるよ」という台詞の通り、少年が大人になっても「先生」に恋し続ける姿の尊さは言葉で言い尽くせないものがありました。一方の高津は年々かっこよくなっていく水沢にドキドキしっぱなしだったり、かと思いきや自分の年のことを気にして不安になったりと、おじさん受けの醍醐味とも言える悩みに翻弄されます。それがまた純粋に可愛いんですよね。それでも「あの頃」と変わらず無邪気で、そして時に強引な水沢に「ああ、追いかけてきてよかったなって何度でも思うんだろうな いくつになっても」と思う高津。そりゃ水沢も離してやれないってものでしょう!(力説) お互いに年は取りつつも「生徒と先生」という概念はなかなか変わらないもの。けれど、あくまでそれは立場上の問題であって、今は同じ道を歩む対等な恋人同士。いくつになっても恋し続けるふたりの未来に幸あれ……! 最後に収録されている35歳と55歳のふたりも必見ですよ!


美少年がオヤジに 年を重ねたからこそ滲み出る元美少年たちの美しさよ……

日常クライマックス』作:倫敦巴里子

 


あらすじ

「お前が約束を破ったから、もう別れる」高校時代に大恋愛のすえ駆け落ちしてから15年――。パートナーの日下から、突然別れを切り出された御厨。こんなに激しく愛し合って浮気もしてないのに、なぜなんだ!? 身に覚えのない「約束」に動揺する御厨だが、ある日、日下に秘密にしていたある事を思い出して!?

コメント
全寮制の学校に通う御厨と日下は図書館でゲーテの詩集をきっかけに出会い、恋に落ちた。そして寒い冬の日、ふたりの美少年は親の反対を押し切って無一文で駆け落ちをする――。そんな回想シーンからこの物語は始まります。名前や設定、キャラビジュ、どれをとっても漂ってくる耽美臭に溜め息をこぼした筆者。しかし数ページ後に現れたのは耽美の「た」の字も感じられない熟年カップルでした……(笑) かつて美少年だったカップルが中年を間近にしてどのような日常を送っているのかを描くという斬新な切り口で展開するストーリー。15年前の回想は耽美的に、一方で32歳となったふたりの日常は現実的に描かれており、その対比が何とも新鮮で面白いのです! 本筋は「約束を破ったから」という理由で突然別れを切り出した日下とその約束が何なのかを思い出せずにワーワーする御厨を描いているのですが、約束そのものも、そして御厨が約束を破ったワケも「優しさ」でしかなく、なんて綺麗な恋愛だろうと涙腺が緩んでしまった筆者です。「27の自分たちが一緒にいる所は想像ができた でも32という年齢は17の俺たちには未知すぎた」そんな日下のモノローグに同性愛が抱える問題を嫌でも意識してしまうのですが、それでもこうして15年間一緒に暮らし続けているふたり。そこにあるのは恋とか愛とかそういった言葉では説明できない絆なのかもしれません。

ふたりの人生を見届けたい… それは腐女子の切なる願望?


ここまで「その後のふたりのことをもっと知りたーい!」BLをご紹介してきましたが
筆者としては、付き合ったあとの人生もこの目で見届けたいのです。ケンカしてもいいし、何なら一度別れたっていい。けれど最終的には元の鞘に収まって、より深い絆で添い遂げてほしい。添い遂げるということは、場合によっては「最期」を描くことになります。けれど、それを含めて筆者は彼らを見守り続けたいと願ってしまうのです。この感覚はきっと「壁か天井になってふたりを見守っていきたい……」という願望の究極なのかもしれません。
おそらく筆者が上記で挙げたような作品に惹かれてしまう理由はココにあるのではないかと思います

以上、筆者の個人的な感想でした。ほかにも何かご意見がありましたらぜひお聞かせください! また、2017年以前に発売された同じタイプのBL作品に関しては「答えて姐さん」の過去トピにてユーザーの皆さまがオススメを紹介してくださっています。気になった方は参考にしてみてはいかがでしょうか。


2018年は一体どんなBL作品が世間を賑わすのでしょうか。今から非常に楽しみですね~。それにしても、皆さん……今年でなんと平成も30年目ですよ!  時が流れるのは早いですね。大人になってから一年がとてつもない速さで過ぎていくように思います。こうやって私も年を重ねていくんだなぁと新年早々しんみりしてしまった筆者ですが、そこでふと気付いたのです。
2018年も腐女子の皆さま、そして恋に悩めるボーイズたちに幸せが訪れますように☆

記者:白米

関連作家・声優

コメント5

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まんだ林檎先生の「コンプレックス」もおすすめ。ゲイカップルの小学生時代から亡くなるまでの苦悩と幸せを描いた心温まるストーリーです。第1話のみギャグ色が強いですが是非一巻は完読してから続きを読むか決めていただければと思います……!!
漫画図書館Zという合法で無料配信されてるサイトに全巻あります。

どの作品も面白く、大好きで、紹介された過去トピをさらに遡って懐かしくまた新しい作品に出会えました☆
まんだ林檎さんのコンプレックスも大好きです。
昔は生涯描き切る重い目の作品が多かったように思います。そういうのを貪り読んでいたからか、中高年BLとかたまりません!

小説だけど、榎田尤利先生の「聖夜」も晩年まで書かれていて、好きです。

やふるさま、私もこのテーマならBLレーベルじゃあないけれど不朽の名作
羅川真里茂さんの『ニューヨーク・ニューヨーク』だわ!と思いながら読みました。
嬉しくなって、つい書き込み。

小説だと……
やふる様が上げられている剛しいらさんの「座布団」「花扇」は
私も読んだ時に大号泣した名作。
ハードカバーの新装版が出ていますね。

あと上げて頂いたものの他には何があるでしょうか?
和泉桂さんの大河ロマン「清澗寺家シリーズ」の冬貴達カップルは
大正時代の10代から戦後の老後までが描かれていますが、
ここで取り上げられるニュアンスとはちょっと違うかも。

全部好きな作品です。
でも、漫画ならあと
「ニューヨーク・ニューヨーク」羅川真里茂
も追加で!!笑

こういう時、小説のほうも紹介してくれると嬉しいですね〜。
個人的には漫画よりも小説の方が読み終わった後の満足度が高いので。
小説で「カプの一生」を扱った作品、自分が知っているのは
「おやすみなさい、また明日」凪良ゆう
「箱の中」「檻の外」木原音瀬
くらいしか知らないので他にもあったら教えてほしいです…

「座布団」「花扇」剛しいら
も「人生」というなら別の意味でおすすめ。
そういえば最近、羅川先生がツイッターで、NYNYの二人の絵を描いていてすごく嬉しかったなあ…作者のツイッターでカプのその後が見れるのは現代のいいところ

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