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七代目市川染五郎と片岡愛之助によるBL歌舞伎、知っていますか?

2018/10/20 11:24

本格BLノベライズ版も!運命に翻弄される武士の悲恋物語

 
 
狂言「蔦模様血染御書」とは、正徳2年(1712年)に初演され、当時人気を博し上演を重ねていた衆道(男性同士の恋愛)を描いた作品です。しかしその後、男色が風俗上好ましくないという風潮や、火事場の場面での本火が劇場で使用されるのが厳禁となったことから、上演が長らく途絶えていた幻の演目でした。
本記事ではそんな「蔦模様血染御書」が現代にBLとしてリバイバルしている作品をご紹介します!
 

衆道歌舞伎『染模様恩愛御書』



あらすじ
大川友右衛門(七代目市川染五郎、現在は長男に名を譲り、十代目松本幸四郎)は、浅草観音参詣の折、美しい若衆姿の印南数馬(愛之助)を見染める。数馬が細川家の小姓と知った友右衛門は武士の位を捨て、細川邸に中間として奉公するようになります。ある日、友右衛門は数馬の寝室に忍び、二人は衆道の契りを結びます。数馬から横山図書(猿弥)という父の敵があることを打ち明けられた友右衛門は、数馬と互いの腕の血をすすり合い兄弟の義を結び、敵討ちの助力を約束するが、敵討ちの戦いの中で敵の策略によって火事に遭ってしまう二人は…

こちらは、06年に大阪松竹座で、七代目市川染五郎さんと片岡愛之助さんの主演で復活上演され、2010年にも上演された歌舞伎作品です。
題名も、原作の「蔦模様血染御書(つたもようちぞめのごしゅいん)」から、主演お二人のお名前からとって「染模様恩愛御書(そめもようちゅうぎのごしゅいん)」に変更。
キスシーンや濡れ場(!)もある本格的な衆道(男同士の恋愛)歌舞伎だったようです。
2010年の再演前には、片岡愛之助さんが「歌舞伎だからソフトな感じで"こんなことがあったんだな・・・"と思わせるのでは無く、お客様が見ても"ちょっとこれ恥ずかしいかな"と思われるぐらいまでは頑張りたいと思っています(笑)。」というコメントもしています。
武士の時代の身分制度、敵討ち、お互いを想う気持ちと数奇な運命が交差する悲劇を、ラストに火事のシーンが彩るなんて、昔の人はなんて素敵なBLを書くのだろう…!とうっとりしてしました。

残念ながらDVDの商品化はされていません。
BSの歌舞伎チャンネルや衛星劇場での放映はあったようなのですが、最近では無いようです…。
再再演を期待したいですね!
 

運命に翻弄される武士の悲恋

『紅蓮のくちづけ 染模様恩愛御書』深山くのえ イラスト:西炯子

 
あらすじ
初夏の浅草観音。
美貌の細川家小姓・印南数馬は、凛とした若侍・大川友右衛門と出会った。
瞬間、数馬は大川の強い眼差しに心を奪われ、大川は数馬に一目惚れ。
互いに求め合いながらも、ある事情が二人に幸せな恋を許さなかった。
ある日、大川は武士を捨て細川家中間となり数馬を見守ることを決意する。
一方数馬は、父の仇を討つまで恋はしないと誓いつつ大川への想いが募るばかりで…。
やがて互いの恋情が極まったある夜、ついに二人は熱く結ばれた!幸せ絶頂の二人だったが、果たすべき忠義と守るべき愛の狭間に翻弄されていき…!?

こちらは上でご紹介したBL歌舞伎「染模様恩愛御書」のノベライズ版。BL小説でおなじみのパレット文庫さんからの出版ですが、2006年の初演の際にはなんと劇場の売店にも並んでいたそうです!

 

ハッピーエンドの作品が多いBLものの物語の中でハッピーエンドとは言いがたいこの作品ですが、それでも自分達の想いを貫き通したと言う視点から見ると、彼らの選んだ道は決して不幸ではなかったように思えます。

深山さんの書く話は読み終わった後じんわりと暖かいと言うか何か心に染み入るものがある。それが、私的にはポイント高いです。お気に入りの1冊がまた増えました。――高坂ミキさん


まとめ


BL歌舞伎『染模様恩愛御書』とそのノベライズ『紅蓮のくちづけ 染模様恩愛御書』をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ノベライズ版はまだまだ入手可能なようなので、時代物がお好きな方、「敵討ち」や「運命」のワードにピンときてしまう方はぜひ手に取ってみてください!


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コメント1

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初演、再演ともに観ましたがとても良い舞台でした。
衆道(BL)歌舞伎という部分に注目されがちだけど、武士の忠義を色濃く描いた物語。恋のために身分を捨て、忠義のために命をも捨てる主人公・友右衛門の姿に胸が熱くなる。
染五郎さん、愛之助さんは文句なしに美しく、歌舞伎を観たことのない方でもきっとときめくはず。実際、歌舞伎初心者の友人を連れて行ったら見事にハマってくれました 笑
最大の見せ場となる火事場のシーンの演出は圧巻!ぜひまた再演して欲しい作品です。

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