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何それコワイ!物理的に『とろける恋人』哲学的な問いを見出すBL

2018/12/07 13:34

  謎のブヨブヨと同居…愛とは何か?独特の世界観で読者を魅了!!

 

 2018年度のBLアワードに向け、ユーザーの皆様から洗練されしレビューが多数届いております!そのなかから、実際に私たちソムリエが読んでみて「良かった…!!」と思うものを厳選してご紹介。皆さんのお気に入りの作品も紹介されているかも?
今回私、BLソムリエ菅波がご紹介するのはこちら!

 

カルトBL史上ナンバーワン!?作品
とろける恋人』作:山田袋

 


◇あらすじ

景介のもとに突然現れた、姿かたちを自由に変えられる"謎のブヨブヨ"。それを"リク"と名付け、「大好きな先輩」に変身させては抱く毎日。でも、景介の望みはやっぱり「本物の先輩」で…。

それではプッシュしていただいたユーザーさんの意見をみていきましょう。

独特な世界観、新感覚、不思議な雰囲気…。
「こういうもの」と明言できない読後感。
語彙力無しで挑むなら、「よき…」しか言えない満足感。
不穏な設定こそあれ、最後に辿り着くのは希望。
他人から見たら不幸せかもしれない、けれど人間は、生きるということは尊い。
人外というベールによって、人間の儚さと愛おしさが際立つ。
「そこにあるものをそっと幸せと呼べばいい」の気持ち。
エロについては、過激な描写が少ないにも関わらず、とてつもなくエロい。
「エロい」という単語がカジュアルすぎて、いうなれば「淫靡」に近いかもしれない。
ちるちるの「センスのよいカバー表紙」にも選ばれていて、
作品の雰囲気も装丁も、おしゃれで今風。
新しい設定、カップリングに挑み続ける、才能あふれる新人さん。


ほんとにとろける、いや、とけるんですよ!!!この人(?)。
その斬新さにびっくり。でも憎めない味のあるさまにそっと見守りたい気持ちになりました。
癖があるんですが、ほっこりする&なんかひっかかる作品です。
あと絵が、めっちゃ好みです。丸みのある頭かわいい。


そしてレビューも普通じゃない感がビンビンと

人間×謎の生命体
台風の翌日、ベランダで発見したブヨブヨとした謎の物体。
その物体は何にでも変身可能なので、大好きな先輩に姿を変えて過ごすことを条件に家に置いてやることにします。
そしてブヨブヨにリクと名付け、先輩の姿に変身したリクを毎晩抱く景介だけど、それはあくまで代用品。
どうしても本物がほしい景介は犯罪覚悟で先輩の家に侵入しようと向かったところ…。

景介を悲しませるやつの方が謎の生き物だというリクの言葉。
謎の生き物にこのセリフを言わせる作家さんに物凄いセンスを感じました。
そしてブヨブヨでええで、と言って先輩でも人間でもない元の姿に戻ってのキスシーン。
絵面として美しいとは言い難いけど、だからこそその気持ちのやり取りが意味を持っててジーンときます。――フランクさん

 

いやぁこのアンケートに送られてきた作品の中でも実に個性的でおもしろいのが『とろける恋人』です。
比喩表現なんてあまいもんじゃありません。本当に溶解します。マジ卍です。
ではそのシーンを見てみましょう。

  (イメージではなく本当にこうなってしまいます!)

 

とろけるほど甘いわけではなく、本当にとろけてしまう恋人…という世界観がすごいです。謎の生き物へのお仕置きは「豆腐」になること。またそれもシュールで面白いです。4編入っているのですが全て人外モノ。でも読みごたえたっぷり! 謎のブヨブヨを片想いの相手、先輩の姿にしている景介の切なさもジンと来ます。愛とはなんなのか、じっくり考えさせられます。姿なのか、気持ちなのか…。著者も攻め受け迷っていたらしいほど受けの"抱いてる"感がスゴイですが、人間×人外の設定です。
姿がどんなものであれ、愛することは可能なんだろうと考えさせられるBLの垣根を超えるような作品になっています。
今までのBLとは一線を画したものになっていますので、読んでみる価値はとってもあります。読後「こんなBL読んだことない!」と思うこと間違いなしです。

こんな作品のファンにおすすめ! テイストの似ている作品をピックアップ

 
『とろける恋人』の雰囲気が好きな方が好きな方はこんな作品も好きなんじゃないかと思ってピックアップしてみました。

「黒」を「黒」と決めつけない
パンデモニウムより愛をこめて』作:恋煩シビト



穢れを知らない天使は、悪魔の声に惑います。「セックスは本当に穢れた行為なのか?」と問い続けます。 人と人狼、神社の跡継ぎと鬼…。天使のルイは彼らの歪んだ関係を"正し"、"幸せ"へ と導こうとしますが、黒い瞳と翼をもった悪魔マルコに阻まれます。 「愛しあう彼らの姿は、本当に醜いか?」 立場や外見という隔たりを越え、互いを求める姿から目が離せないルイ。同じ天使の ユーゴから深入り無用と諭されながらも、ルイの心にはマルコの言葉が渦巻いていて …。 『バラ色の時代』『シュガーダーク』の恋煩シビトが問う、愛欲と純潔の狭間。
独特な世界観の話。「愛すること」とは「正しさ」一体なんなのか、考えさせられます。
主人公の天使が、様々なセックスや愛の形に出会っていく話です。
主人公の天使のルイがまた可愛く、悪魔のマルコが格好良すぎる! 堕天するとどんどんと色が黒くなっていくのも面白く、また耽美でした。表紙も羽根が散っていてとても美しいです。ただ、「黒」を「黒」と決めつけないあたりが恋煩先生らしさだなあと思わされました。考えれば考えるほど哲学的になってしまうのが、ここでオススメしている作品たちの共通点ですね。

表紙からどんなストーリーか読み取れませんよ!
渾名をくれ』作:新井煮干し子



ジョゼは
おれの
神様だった。

表紙からはどんなストーリーか読み取れないような作品。
おまえを独占するなんて、どんなに望んでも叶わないと思ってた――。
信仰、宗教、の世界だな、と思わされました。超人気モデルのジョゼは素晴らしい外見をしていて、イラストレーターの天羽(あもう)はジョゼを崇拝しているような感じでしたが2人は同居しています。
天羽は美しいジョゼを愛し、ジョゼが他の男と寝ても、帰らない日が続いても、召使いのように従順に受け入れます。
「愛されるより愛したい」。それが天羽という男だった。
しかし、ジョゼの恋心が自分に向かっていることを知り、天羽の心中は――。
愛されることを望まない絵描きと、対等な恋人になりたいスーパーモデルの純粋すぎるラブストーリーです。美しくなくても天羽はジョゼを愛するのか? 魂まで愛された男の末路とは? 様々なことを描いています。
読後の達成感というか満足感は保証します!
文学作品のようなBLコミックスで圧倒されます。


『とろける恋人』ほど特殊な感じはありませんが皆さまぜひ読んでみてください。

 

「この作品がBLアワードにノミネートされなきゃ、死ぬ。アンケート」に送られてきた作品をBLソムリエとなった記者が紹介。
今回は闇の腐女子、BLに萌え以外の要素を多分に求める方にオススメの作品です。実に個性的でおもしろいので知っているアナタはBL通を名乗れるはず!

 

 

 

担当BLソムリエ:菅波  
メリーバッドエンドなど、二人だけの幸せを好む腐女子。幸せって何だろう? と日々考え続けている。話重めの作品が好きで内容重視。小説も漫画も嗜む。


 



 


BLアワード2019の投票は来年の1月下旬から。例年は、年末までに得点が200ポイント以上の作品がノミネートされます。
評価の仕方はこちらをごらんください


作品の評価ボタンが、ページの真ん中ぐらいにありますので、ここで評価をします。


評価すると一石三鳥のお得


1:評価をつけることでAI(BLソムリエ)の精度がアップします。評価がついた作品は次回からAIのおすすめ対象から外れますので、常に新しい作品がAIから紹介されます。


2:誰でもくじびきが引ける!ひと月で作品評価ボタンを 5回以上押してくれたユーザーには誰でも参加できちゃいます。レビューお役立ちボタンを 月に15回以上押していただいた方も参加できます。


3:さらにレビューをつけると作品への注目度が集まりますし作家さんが見てくれることも。

レビューポイントがつくので、一定のポイントが貯まるとギフト券がもらえます。ポイントレースのご説明はこちら

新作ですとレビューで8Pもらえますのでぜひ挑戦してみてください。


ちるちる評価は
神=5
萌萌=4
萌=3
中立=2
趣味じゃない=1

となっています。
評価をつけてボタンを押すだけで評価が入ります。



トップページには直近30日間の得点ランキングが表示されます。
こちらにランキングされると注目度が一気にアップしますよ。
ぜひともおもしろい作品があったら評価をつけてみてくださいね!
先生への応援にもなりますし、毎年4月開催されるBLアワードに選出されますよ。

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