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2018/11/11 11:21
みなさん、「稚児」と聞くとどのようなイメージがありますでしょうか?
今回は、平安時代の仏教修行の場における稚児にスポットライトを当てて、男色の世界とのきわどい?! 関係性をまとめてみます。
日本の仏教寺院では、貴族に限らず様々な階層の子供が寺に入って、僧侶を先生として勉学に励み、時にお世話をして「稚児」として生活していました。
稚児たちは華やかな色の着物を着る場合が多く、少女と見分けのつかない見た目であることも多かったとか。
女人禁制で禁欲的な環境だった僧院で、稚児は華やかで可愛い存在であったため、徐々に男色の対象として見られるようになりました。
しかし、彼らは僧侶。女人ももちろんダメですが、何でもない子供と交わるわけにもいきません。
そこで考え出された儀式が、「稚児灌頂(ちごかんじょう)」です!
もともと「灌頂」は頭のてっぺんに水をそそぐことを意味し、古くインドにおいて帝王の即位や立太子式に行なわれていた儀式で、仏教でも儀式の際に同じことをする場合があったそうです。
ただ、平安の日本の僧院で稚児に対して行われた「稚児灌頂」は、稚児に「○○丸」といった名前をつける儀式のことだったようです。
では、稚児灌頂をされた稚児とその前の稚児は何が違うのでしょうか?
なんと、観世音菩薩と同一の神聖な存在と存在とみなされ、セックスしてもセーフになるらしいのです!!
僧侶は、この灌頂の儀式を受けた稚児としかセックスすることが許されず、儀式を受けていない稚児とのセックスは禁じられていました。
子どもとセックスはもちろんよくないけれど、観音菩薩もまずいのでは…?と思ってしまうところですが、「稚児は灌頂を受けることで観世音菩薩となり、慈悲をもって一切衆生を救う」ということで大丈夫なようです。
観音菩薩が慈悲をもって僧侶の性欲を救うのでしょうか…少し理解に苦しむし、言い分けすぎる気がするのですが、当時はそれでよかったみたいです。
ちなみに、稚児の種類は、
・皇族や上位貴族の子弟が行儀見習いなどで寺に預けられる「上稚児」
・頭の良さを見込まれて世話係として僧侶に従う「中稚児」
・芸道などの才能が見込まれて雇われたり腐敗僧侶に売られてきた「下稚児」
の三つに大きく分けられるそうです。
この中で稚児灌頂を受けされられるのは中稚児と下稚児のみ。
そのころの僧院は美少年で溢れていたそうです。
こうした男色の風潮は地獄に落ちると批判されていた面もありますが、この稚児灌頂の儀式の登場によって僧院内の正当化が進み、さらに流行したのも事実でした。
のちにこの文化は後世の武士たちにも受け継がれ、戦国、江戸の同性愛「衆道」として広まっていきます。
歴史系BLは萌えるし大好きだけれど、稚児灌頂については都合が良すぎるのでは!? と思わずにはいられない筆者でした。
それにしても、可愛い子とセックスくるだけで神聖な存在に救われることになるなんて、羨ましすぎます。
これも一種の聖母受けなのでしょうか…?
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担当BLソムリエ:ジャージャー |
コメント2
匿名2番さん(1/1)
リライトお疲れ様です
welq問題で何も学んでいないのでしょうか?
匿名1番さん(1/1)
秋月こお先生の平安時代が舞台の「王朝ロマンセ」シリーズの主人公も
稚児出身で千寿丸と呼ばれていたな…。。そういう歴史事情があったんだ。勉強になりましたww