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金ヅルにされながら崇拝し続ける… 病み受けBL3病

2018/11/24 16:47

この痛みも切なさも、ぜんぶ許す。『世界でいちばん顔が好き』ほか


いくらないがしろにされてもカラダを売られても、感覚が麻痺してしまっている病み受けちゃんたちをご紹介。
11月発売された『世界でいちばん顔が好き』。は闇の腐女子が愛する世界観が目一杯袋詰めされています。攻めの顔が好きすぎて、ただの金ヅルにされながら、崇拝し続ける受けの健気で切ない本作を中心に、有名作品2作のヤンデレ受けも推します!
 

死んでもいいくらい、あなたの顔が推し!

世界でいちばん顔が好き』作:あめのジジ 


 
あらすじ
AV男優の七瀬には、心酔している相手がいる。その人物はとにかく顔が綺麗な男、俳優の間宮光。高校の同級生で、同棲してセックスもするけど、恋人じゃない。いわゆるただの金づるかもしれないけれど、貢いで更に輝いてくれるのなら幸せ、利用されたってかまわない。
そんな中、AVの撮影現場でタチの代役としてやってきた美大生・仁科。とてつもなく七瀬と身体の相性が良い彼の介入により、歪ながらも収まっていた光との関係が次第に崩れだして……。

おすすめポイント
一言で言うと、闇の腐女子必読の一冊。ゲスなイケメンに心酔し、心身財産を彼のために擦り減らしている盲信系病み受けの物語です。
七瀬の、ヒカルを賛美する言葉の数々が胸を抉る美しさ。「ダイヤモンドがうっかり人間になった」「咲いたばっかの花みたい」等々、筆舌を尽くして彼の美しさを描写しようとしているところが彼の信奉の深さを表しています。

個人的には、ヒカルのキャラクターが本作の面白さのカギなのではないかと思います。今を時めく若手俳優のヒカルはまさにベストオブクズ! 何がベストかって、徹底してクズなのにただのクズキャラではないところです。パシるし、枕営業をさせるし、貢がせるし、好意を知りながら他の女と寝る。自分を男色に引きずり込んだと七瀬を憎み、彼を受け入れることはしない。それなのに俳優業に対しては誠実で努力家。女との情事を目撃された翌日パンケーキを焼いてくれるなど、確信犯なのか純粋な焦りなのか、引き留めるようなことをするし…寂しさもあるのでしょうか。キャラクターがちゃんと多面的な存在になっていて物語に深みを与えています。

読めないラストも魅力の一つ。BL漫画を読むときはある固定的なCPがいて、彼らの関係性の変遷を楽しむことが多いかと思いますが、本作は上記のようにヒカルが単なる恋愛物語の初期値=過去の悪い男になってくれないので、結局仁科は救済になるのか!? とハラハラ。
とにかく、オチが本当にド好みでした。
AV役者特有(?)の実況中継型喘ぎも可愛い♥


目に光を宿したまま闇堕ちしているんだ

やたもも作:はらだ

 


あらすじ
生活能力ゼロ、究極ビッチでクズでろくでなしのモモ。オカン系男子で面倒見のいい純朴青年、八田(やた)ちゃん。公衆トイレでの事後処理中に遭遇、という最低最悪の出会いから、八田ちゃんの人の良さにつけこんで、家に転がり込むことになったモモ。彼と過ごすうちに、ろくでなしなモモに少しずつ変化が…。そんな矢先、モモの過去のパトロンが表れて―――。
エロコメディ! なのに、胸を抉る切なさもある。はらだワールド炸裂の1冊!

おすすめポイント
目に光を宿したまま闇堕ちしている感じが記者は好きなのですが、この『やたもも』の受け・モモにもそのような傾向があるように感じます。病みの内容としてははやや方向性が違いますが、「(性的に)なんでもするから!」と言って無心、命乞い、そして愛情を求めるモモは、自分の体を代償に欲しいものを得ようとする癖がついてしまっているのです。人間の惨めなところを見尽くし、酷い仕打ちを受けてきたというのに被害感情が薄く、今の自分の退廃的生き方を疑っていないのも闇が深い…。


傷の数だけ笑顔になれるんだ

マリアボーイ作:木村ヒデサト

 


あらすじ
心に言いえぬ寂しさを抱えて生きるヨシキは、最愛の弟に執拗に執着する傍ら男たちに体を売り、嬲られ、それでも求められることに縋る毎日。そんな中、偶然出会った年下のイケメン・加藤に頼られ、振り回されるうちに――。ヨシキの弟・なおとと同級生のシュウの等身大ラブストーリーも同時収録。
力強く味わい深く、木村ヒデサトワールド集大成!

おすすめポイント
こちらは暴力描写のあるものではありますが、受けの一人・ヨシキが、盗聴器を仕掛けるほど弟に執着している点、半ば自棄のように愛を求めて数々の男たちと、時に虐げられながら寝ている点は『世界でいちばん…』の七瀬と重なるように思います。痣や傷に覆われながら微笑みを浮かべている表紙のヨシキ。暗い内容なのにコメディタッチなのが、かえって怖い。七瀬のように、痛みを乗り越えながら幸せになってほしいです。


受けが笑顔をみせるたびに心が痛くなる、締め付けられるそんなBLを紹介いたしました。
普通に考えると、今回紹介した受けの生き方は受け入れない方もいらっしゃると思います。ファンタジーなんだけどリアルな世界に引き戻される曖昧な区域なんだと思います。でもその不安定さが好きな方にはたまらない作品にちがいないですね。

 

担当BLソムリエ:廣井無名
完全には幸せになれないCPが好きな闇の腐女子。キーワードは死ネタ、一過性、愛のないSM、流血、狂気、宗教、叶わない恋など。



 

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