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中国の女性BL作家が懲役10年半、その本当のわけは?

2018/11/25 13:22

中国政府はBLだけを規制したかったのか

 

 中国の女性BL作家が懲役10年半
中国および台湾のネットで話題になったこのニュースは、日本の報道によって日本でも知らされました。

 


ツイッターなどでこの話題に一気に火が付きましたが、そのほとんどは「エロ」そして「BL」という同性愛の題材が中国政府の逆鱗を触れたという文脈で議論され、日本のエロ表現にまで話題を展開しています。

 多くの人が興味が持ちそうな切り口で紹介されているニュースですが、しかしその裏で実際に何が起こっているのか、そして日本はどういうふうに理解すればよいか、一緒に見ていきたいと思います。

 

いったいなにが起きた?

 

中国のネットショッピングサービス・タオバオで個人出版のBL小説を販売したBL小説家、L氏が中国当局に「わいせつ物伝播罪」および「わいせつ物の製造・販売」で逮捕され、懲役10年6か月の判決を受けました。

 

実はこうした事態は今起きたことではなく、ニュースで取り上げられているとおり、2014年から続々とBLの個人出版が取り締まりに遭っています。

 

不思議なのは、L氏は去年の中旬ごろ、もう一人の作者とほぼ同じタイミングで逮捕されたのですが、L氏だけ今になり重い判決が下されたことです。

 

判決の材料となった小説はどんな本?

 

ニュースでは報じられていませんが、作者のL氏の書いた問題の小説「绝对侵占」は10年ほど前に台湾の竜馬出版社によって版権を買いとられ、出版されていました。
中国国内で出版が難しい作品は、台湾で出版され、それが中国に入っていくという現象がしばしば見られます。

 

 
绝对侵占」はBLをふくめたエロジャンルの代表作であり、読んだことがなくても誰もが存在を知っているほどの名作です。BLドラマも制作されています。
 

しかしこの小説はながらく絶版状態にあり、出版社も再販する予定がありませんでした。そこで作者のL氏は版権を取り戻し、個人で出版することに至りました。そして今回の事件へと発展するのです。

 

ちなみに小説の内容は、お金持ちのエリートサラリーマン(受)がある取引で失業中のろくでなし(攻)に出会い、彼をドライバーとして雇い、体の関係を持ち始めるというものです。体の関係から愛は生まれるという、日本のBL作品でもよく見かける話です。

 

出版にはシリアルナンバーを政府から購入

 

中国では出版社が毎年政府から数量限定のシリアルナンバー(ISBNとは別で、中国独自のシステム)を購入してから、書籍の制作・印刷・販売・流通ができます。この番号を購入する際にはもちろん内容の検閲(不適切な内容だと判断された内容の削除・修正)が入りますので、中国政府はこうして書籍の内容をコントロールしています。

 

政府による管理のもとに、国民が自由に情報や学問、思考を取得・発信できないようにするシステムです。そして中国の法律においては出版における罪が性犯罪や殺害罪よりも重く、今回の10年半判決が世間を驚かせました。
この法律は中国の憲法が成立されて以来ほとんど修正がなく、時代遅れの条例だという指摘もあります。

現在、中国のネットでは彼女を助ける弁護士を依頼するためのクラウドファンディングを行い、判決が減刑する方向に動いている人たちもいます。

 

鶏を見せしめに殺して猿を戒める

 

日本ではあまり想像しがたいのですが、中国は言論自由をこのように制限しています。メディアに対する検閲は例えばどんなものであろうと、中国政府が不適切、つまり国民に読んでほしくない内容であれば断片的であっても、任意に削除・改ざんすることができます。

 

今回の罪名では「わいせつ物伝播罪」が大きく取り上げられていますが、エロはただの口実に近く、「書籍の製造・販売」の違反こそが重い判決になった要因です。

 

中国政府が恐れているのは個人出版の拡大であり、国民が政府の検閲なしで「自由に書籍を自分で作って販売しちゃっていいんだ!」の認知を広めてほしくないからです。

 

中国語では、「鶏を見せしめに殺して猿を戒める(杀鸡儆猴)」という言葉がありますが、この言葉をそのまま当てはめるとすると、2014年から逮捕されてきたBL小説の作者はみな殺された鶏です。


「人は自由に、そして簡単に本を印刷して販売できる」

 

若干重い話になってしまいましたが、今回の記事はニュースタイトルの「日本の腐女子にも戦慄走る」に応えて、日本の腐女子にこんなことで怖気づく必要がないと伝えたかったからです。

そもそもBLには何の罪もありませんし、出版の自由、そして読むことの自由は人みんな、平等であるべきです。

 

記者:首長鹿

コメント15

投稿順|最新順

焚書坑儒の精神ってまだ生きてたんですね。
さすが中国。恐ろしい。
でもこの記事のおかげで、なぜサルトルにエグい描写が多いのか、わかりました。エログロ統制に対する反発、反撃だったのですね。
何でもOKにして、エロの意義さえ忘れさせられていた平和ボケ日本人には、有難い記事でした。

自分の気に入らないものに難癖つけたいだけでしょ。>惨事ホモ
なぜかというとここで啓発しても全く意味ないから。
本気でそう思ってるなら当事者に言えよって思う。

中国だけこんな偏狭なことやっていても
日本やその他の外国の物書きさんにも多少の影響があるらしいから困る
BL関連は勿論だけど、男同士の性描写入ってる一般書とかも委縮効果あるだろうなあ
のびのび表現してる本が読みたいわ
まあ中国をマーケットとして完全に無視するなら関係ないのかな

まあでも、中国というお国柄でしょうがないのかもね。匿名1番さんと同じで、日本人で良かった。
BLに限らず、中国では性規制が厳しい。国内産AVは存在せず、所持や鑑賞も禁止されているというから。
あと、一人の人がもうけ過ぎちゃいけない国なんでしょう。個人出版と言ったら脱税の温床になりかねないし。

匿名9番だが、失礼。先ほどの投稿に誤字があり大変申し訳ない。そしてBLは創作であり非現実だと書いたが、まるで今回の記事が非現実みたいな誤解を生むような書き方ですみません。BL=創作=非現実ということで、BL(非現実)≠少子化(現実)といいたかった。何故匿名3が今回の記事と少子化を結びつけたのか、そしてわざわざこのサイトで『個人的には虹ホモくらい許可してあげるべきだと思います。惨事ホモだけは絶対許してはならないけど。』と発言したのか、今回の記事で何行目に現実のLGBT問題を取り上げたのだろうか、でなければ『惨事ホモだけは絶対許してはならないけど』という必要ある?読解力がないのか?それとも想像力豊か故に少子化問題に結びつけたのかな?もうこれ以上何も言わない。

匿名3番〉少子化問題は現実であり、今回取り上げられているBLは創作であり非現実です。問題は言論統制についてです。まったくの別問題である。何故、少子化問題を上げているのだろうか?記事読みましたか?? BLの創作を受け入れる暇はなく現在では少子化問題が重要であると書きたかったのだろうが、そのことを書いたとしてもお門違いだ。更に充実現実のホモセクシャルは絶対に許してはいけないとか何様?匿名3番さんが許しなければ好きに恋愛してはいけないのかな?匿名3番さんの脳が大惨事のようだ。

須賀健太くん 小坂良太郎くん 加藤諒くん
この三人の関係がどこかBLっぽい(///_///)

惨事ホモさんはキリスト教なのかもよ。

以前、脱税事件で捕まったファン・ビンビンさんを彷彿とさせる事件ですね。
中国政府が恐れているのは個人出版の拡大って言うあたり。

惨事ホモさんって呼ばれてんのじわじわくるw

一応誤解のないよう書いときますが、ここでの「惨事ホモさん」とは匿名3番のことです。惨事(三次元)ホモがうんたらかんたら~と、毎度コメント欄に書き込むので揶揄して惨事ホモさんと呼んでます。
なんでちるちるに張り付いてるのか謎な人です。

惨事ホモさん。そうまでして子孫残す価値が人類にあるの?
同性愛者も両性愛者も非性愛者もどんどん増えていいよ。どうせいつかは地球も終わるんだし、好きなように愛し合えばいい。

中国では少子高齢化の問題が深刻で、子供に見捨てられた老人が1億人にまで達してます。
BLなど許してる場合じゃないのでしょう。
個人的には虹ホモくらい許可してあげるべきだと思います。
惨事ホモだけは絶対許してはならないけど。

私も一番さんに同意です。BLも昔に比べると表に出始め、大分許容される世の中になってきたので嬉しいです。
日本は海外に比べてまだまだLGBTに関して課題は多いですが、これだけ娯楽が溢れているので、その意味では恵まれているように思います。

日本の腐女子にも戦慄走るって…全くもってそんなことないですね。この記事読んで感じたことは日本人で良かったと思うことくらいですね。
中国とは関係ないし…ただ、表現の自由がないので少し可哀想にも思えました。

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